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古代日本の渡来勢力


古代日本の渡来勢力
宋潤奎・著
街と暮らし社
413頁、B6
2,604円(税込)


古代日本の渡来勢力

古代日本の渡来勢力


この本は、ちょうど8月に九州聖地巡礼をするちょっと前に、書店で見つけて買ったものだ。
そして九州での旅先で読んでいた。
読み始めて、素晴らしい本に出逢えたと思った。
驚きの連続だった。
一度読み終わって、今また電車の中で再読している。
あまりにも内容が濃すぎて、一度読んだくらいではすべてが頭の中に入っていかないのだ。
ちょっと高い本だが、それだけのボリュームと質はある。


この本を読むと、日本の古代史がいかに虚構に満ち溢れているかがよくわかる。
もちろん、ここに書かれたことを全てアプリオリに受け入れるわけではない。
少なくとも、日本国家や日本人や天皇のルーツを探る旅に出るための叩き台になる。
そのためには避けて通れない本だろう。
そして、古代氏族の「正体」がわかる。
彼らの多くは、たとえ自分たちがそうだと言っていなくても、実は朝鮮半島から渡って来た渡来人だったということが。


天皇家も、出雲族も、諏訪大明神を祭祀した多氏系氏族も、そして現代日本人の多くも(特に西日本にルーツがある人々は)、じつはかつて朝鮮半島から海を渡って来た人々の末裔なのだということ。
ここで誤解していただきたくないのは、あくまでも「朝鮮半島から来た」と言っているのであって、それ以前ずっとその地に留まっていたかどうかについては、別な話だ。
少なくとも「朝鮮半島を経由してきた」ということが言えるということだ。
もっと時代を遡れば、ある人々はモンゴルのあたりに居たかもしれない。
いまは中国の一部となっている地域に住んでいた人々もいたかもしれない。
もしかしたら、古代イスラエルの「失われた十部族」の末裔が流れてきたこともあったかもしれない。
少なくとも私の先生の霊視によると、応神天皇の頃に日本に流れてきたユダヤ人がいたという。
私に言わせれば、今の「韓流ブーム」とやらも、自分たちのルーツがある地を懐かしがっているということかもしれない。


著者は名前でわかるとおり、在日の人で、もと朝鮮新報社の美術部長だったという。
この本に感銘を受けたので、宋さんに会ってみたいとまで思っている。
巻末にはケータイのメールアドレスが載っていたが、メールを出そうか、どうしようか…。


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