有名な言葉ですから、こう書いただけで、わかる人はわかると思います。
ぼくが尊敬する人物の一人である、京セラ創業者で名誉会長の稲盛和夫氏の言葉です。
稲盛氏は、新しい事業などを始める前に、「動機が善であるか?」と自分に問い掛けるそうです。
言い換えれば、その動機に「私心がないか?」ということです。
稲盛氏は、ぼくが師と仰ぐ方と長年の親しい間柄です。
また、いま私が契約している会社の社長も稲盛氏を尊敬されていて、稲盛氏の本をもらったことがあります。
上記の「動機善なりや、私心なかりしか」という言葉は、その本に書かれています。
『心を高める、経営を伸ばす』
心を高める、経営を伸ばす―素晴らしい人生をおくるために(PHP文庫)
- 作者: 稲盛和夫
- 出版社/メーカー: PHP研究所
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下記のページでも紹介されています。
http://www.kyocera.co.jp/event/inamori/keyword/mind12.htm
この言葉は、自分の人生でも大切にしたいものの一つです。
自分の経験からいっても、何か新しいことを始めようというときに、自分の利益になるような「色気」や「欲」が出てしまうと、物事がスムーズにいかなくなります。
うしろについている存在や、そのまたうしろというか上にいる存在たちも、助けてくれないんでしょうね。
聖地巡礼に頻繁に行っているときには、仕事を始めとしていろんな障害が取り除かれていくような気がします。
でも、だからといってそういうことが「目的」になっては「私心」になってしまうんですね。
本当に結果を考えずにやらないと。
実はぼくが以前に勤めていた会社が、稲盛氏が設立したD○○と別のK○○が合併してできたK○○○の系列の会社だったんですね。
そこに入社したのは、稲盛氏の会社だからということもあったんです。
でも、会社に入ってみると、稲盛色はまったくといっていいほど、ありませんでした。
合併しても、元の企業のカラーが濃く出ていて消えないみたいです。
まあ、稲盛色があったらあったで、けっこう大変だったと思うんですね。
たとえばの話、社員がトイレへ行くときは、小便ならば30秒で帰って来いとか、決まってるそうですから。
それだけ社員ひとりひとりが猛烈に働かなければならないということなんですね。
ぼくみたいなグータラ社員は、そんな社風だったら、きっと続かなかったでしょうね。
若い頃は、生長の家の教祖の著作や、中村天風の影響を受けていたようです。
その後、企業の第一線を退いて、出家されたことでも知られています。
下記のWikipediaのページを見ると「カルト色」などとありますが、一代で大企業をつくりあげるような人物には、何かしらの深い信仰心をもっていたり、先祖をよく供養したりしているものです。
やっぱりそういうバックグラウンドがあってこそ、企業の成長があるんでしょうね。
私の先生によると、企業がどれだけ大きくなるかは、創業者や社長のオーラがどれだけ大きくて、どれだけ多くの人々(社員)をその中に包み込めるかで決まるそうなんです。
自分のことはさておき、全体のことを考えて常に行動している人は、自然といちばんトップに持ち上げられるそうです。
そして、そのような大きなオーラをもった人は、多くの人々に良い影響を与えられるものなんでしょうね。
「私心があるかどうか」
自分にとって、常に忘れてはいけない言葉です。