今日は久しぶりに神田神保町の古書店街へ行ってきた。
これから執筆しようとしている『ヴィア・ドロローザ−イスラエル聖地巡礼記』の資料収集のためだ。
また、『聖母と聖女−ルルド巡礼の記』も改訂しようと思っているので、ルルドの奇跡や聖ベルナデット(ベルナデッタ)関連の本も探すことにする。
地下鉄神保町駅で降りると、雨が降っている(どういうわけか神保町へ行くと雨が降ることが多いな)。
あらかじめ目をつけていたキリスト教専門書店『友愛書房』へ。
だが、月末の棚卸のために休業となっている。
何のために来たんだか…。
神保町は日本の誇り
神田神保町は、もちろん日本最大の古書店街で、他の国に同規模の古書店街があるはずもなく、世界最大でもある。
全店合わせて在庫が一千万冊あるというから、驚きだ。
海外へ行っていつも思うのは、「日本の神保町みたいな古書店街があればなー」ということ。
あまり言われないことだが(あたりまえだから誰も言わないのか)、日本人はやっぱり本好きだ。
だからこそ、こういう街が成り立っているのだろう。
本好きだから、Amazonもあれだけ繁盛する。
こういう古書店の存在自体が、日本が教育レベルが高く、知的な国民だということを物語っている。
だから、神保町は日本の誇りなのだ。
Amazon.co.jpは、神保町にとっては強力な商売敵だ。
ただでさえ古書店は儲からないのに(自分でやってみてよくわかった)、学生の数が減ったのと出版不況で大変だろうに、それに加えてWeb書店の台頭。
だからといって、神保町も黙ってはいない。
一致団結して、こういうサイトを作っている。↓
http://jimbou.info/
「ジンボウナビ」を使うと、たとえば「キリスト教」のキーワードで、すぐに該当する書店が検索されて、地図が出てくる。
どの店にどんな本があるのか、一目瞭然にわかる良いアイデアだ。
もちろん「古書データベース」で古書の検索もできる。
いくつか一般の古書店に入るが、自分が期待していたボリュームのキリスト教関係書があるわけではない。
頭を切り替えて、新刊書を探すことに。
神保町最大規模を誇る書泉グランデに入る。
宗教書は4階にあって、同じフロア−には、オカルト・心霊・ニューエイジなどのオドロオドロシイ本が山のようにある。
正直、あんまり近づきたくないところだ。
だいたい本好きだから、こういう大きな書店にいったん入ると、2〜3時間は出て来れなくなる危険地帯だ。
キリスト教関係書はさぞ多くの本が揃っているだろうと思いきや…。
いわゆるキリスト教の専門出版社が出している本が、ほとんど置いてないのだ。
このレベルでは、私が探そうと思っている本は見つからない。
今日は二重のガックリだ。
気を取り直して何冊か選ぶが、これで今日1日が終わるかと思うと悲しいものがある。
時計を見ると、17:00。
そうだ、まだ間に合う。
銀座の教文館へ行こう。
選んだ本はやっぱり買わないことにして、『死海文書の封印を解く』という新書だけ買う。
銀座・教文館
神保町から地下鉄半蔵門線に乗り、大手町で丸の内線に乗り換え、銀座で降りる。
教文館は、銀座通りに面して立つ、数少ない書店だ。
1階と2階は何の変哲もない大型書店だが、3階へ行くと、そこは膨大な量のキリスト教書籍がある。
この書店は創業1885年で、米国から日本宣教のため派遣されてきたメソジスト監督教会の宣教師たちによって設立したという。
私は十代の頃に銀座の近く(中央区勝どき)に住んでいたことがあって、この店によく通ったものだった。
教文館
http://www.kyobunkwan.co.jp/
広々とした売り場には、どのくらいの在庫数なのだろうか、とにかく量が多くて、目的の本を探すのにも一苦労だ。
30分かそこらで終われるものではない。
いったい何冊ぐらいあるのだろうか。
ネットで検索したところ、5万冊もあるらしい。
キリスト教関係書の出版事業も行っている。
この店にキリスト教関係の本を探しに来るときは、最低でも1時間の時間的余裕を持って来たい。
売り場には椅子が置いてあり、自由に立ち読み(座り読み?)ができるようになっている。
売り場は出版社や団体ごとに本棚が分けられていて、クリスチャンの方々ならば、どの出版社がどういう本を出しているのかご存知なのだろうが、そうでない人間にとっては、目的の本を見つけ出すのがちょっと大変だ。
キリスト教専門出版社の出版物だけでなく、ありとあらゆるキリスト教関係の書籍が揃っている。
新書や文庫もあれば、児童書もある。
キリスト教関係の本を探すには、日本で最高の書店かもしれない。
今日は行けなかったが、ここの4階は教会用品やギフト・カードの売り場になっている。
CDやDVDも置いてある。
クリスマスカードなどを探すには最適だろう。
今日買った本
(今日Amazonから届いた古書も含む)
死海文書の封印を解く―二千年の眠りから覚めたユダヤ・キリスト教の驚くべき真実 (KAWADE夢新書)
- 作者: ベン・K.ソロモン,Ben K. Solomon
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 1998/04
- メディア: 新書
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死海写本から浮き彫りにされる、神秘に包まれた集団エッセネ派とイエス・キリストの関係に迫る。
イスラエル聖地巡礼記では、こういう話も盛り込むことにしたい。
読む前からワクワクさせられる。700円と安いので、読んでみては?
◎奇跡認定医が語るルルドの癒しと奇跡
日仏医学会・監修、パトリック・テリエ著
サンパウロ
Amazonで入手不可。こちらにあり。↓
http://www.sanpaolo-shop.com/product/627
- 作者: ロメオマジョーニ,杉原寛信
- 出版社/メーカー: サンパウロ
- 発売日: 2001/04/25
- メディア: 文庫
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100頁ほどの文庫版の小冊子。
ルルドの奇跡についての情報が簡潔にまとめられている。
- 作者: ジェラールベシエール,G´erald Bessi`ere,田辺希久子
- 出版社/メーカー: 創元社
- 発売日: 1995/02
- メディア: 単行本
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これもAmazonで購入した古書。
この「知の再発見」シリーズは「絵で見る世界文化史」とあって、カラー図版が毎ページに使われたヴィジュアル版。
- 作者: ルネ・ローランタン
- 出版社/メーカー: ドン・ボスコ社
- 発売日: 2004/04
- メディア: 単行本
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今日買ったものではないが、『聖母と聖女』執筆で参考にした。
ベルナデッタの生涯について知るには最適な本。
私が買った以降に出た改訂・改訳版。
他に買った小冊子は、Amazonでもそれ以外でも入手不可だろうから、割愛する。
- 作者: 竹下節子
- 出版社/メーカー: NTT出版
- 発売日: 1996/01
- メディア: 単行本
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ついでに、ルルド関係の本ということで。
竹下節子さんの本は、聖母マリアやキリスト教聖者関係など、つい買ってしまいたくなるものが多い。
- 作者: アレクシー・カレル,中村弓子
- 出版社/メーカー: 春秋社
- 発売日: 1983/01
- メディア: 単行本
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歴史的な名著。
ノーベル賞科学者がこのような本を書いたということだけでも感動ものだ。
聖母と聖女−ルルド巡礼の記
私がいままで書いたノンフィクション作品の中で、もっとも多く、丁寧な感想文が届いてきた作品。
クリスチャンの人もそうでない人も、これを読んで非常に感動する人が多いようだ。
近いうちに電子出版で出すかもしれない。
http://www.ne.jp/asahi/pasar/tokek/AA/SS/