(絵本『じいじのさくら山』(松成真理子著)を読みながら)
子「ねぇねぇ、パパ」
父「なに?」
子「なんでじいじは死んじゃったの?」
父「病気だったみたいだね。かわいそうだね」
子「なんでびょうきになったの?」
父「それはわからないけどね、歳をとるといろんな病気になっちゃうんだよ。悪い人だから病気になったんじゃないんだよ」
子「なんで?わるい人は早く死んじゃうんじゃないの?」
父「仮面ライダーとかだとそうだけどね、実際はちがうんだよ」
子「悪い人は、はやく死なないの?」
父「そうだね。神さまは、じいじが早くお空に帰ってほしいと思ったのかもしれないね」
子「かみさま、じいじのこと好きなの?」
父「そうじゃないかな。優しい人だからね」
子「なんで、やさしい人なの?」
父「木やお花が好きで、お山に桜の木を植えてあげたでしょ」
子「サクラも、うれしいのかな?」
父「そうだよ。木やお花も、嬉しかったり悲しかったりするんだよ」
子「お花も、やさしくしたら喜ぶの?」
父「そうだよ。お花を取ったりしたら、痛い痛いって言うんだよ」
子「じいじは、木とおはなしできるんだよね?」
父「そうだよ。『ちょうしのわるいところはないかいな?』ってね。一つ一つの木にさわって、お話しするんだよ」
子「でも…木におはなししても、なんにも言わないよ」
父「そうだね。じいじは不思議な人だから、木の言うことがわかるんだろうね」
子「ふーん、○○ちゃんにはできないよ」
父「パパにもできないよ。じいじはやさしい人だから、神さまがそういう力をくれたんだろうね」
子「○○ちゃんも、お花とお話ししたいよ」
父「言葉をつかわなくても、言いたいと思ったら、木やお花にわかるかもしれないよ」
子「お話しできればいいな」
父「お花に優しくすれば、お話しできるようになるかもしれないね。○○ちゃんは優しい子だからね、きっとお話しできるようになるよ」
- 作者: 松成真理子
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2005/03
- メディア: 大型本
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