ブラジルの予知能力者ジュセリーノ・ノーブレガ・ダ・ルース氏の予言の話。
今日、ある人がコメントで教えてくれたブラジルのジュセリーノ氏のページを見てみた。
そこには、ジュセリーノ氏がヒラリー・クリントンに宛てた手紙のコピーがあった。↓
http://www.jucelino.daluz.nom.br/carta_eleicoes2008.htm
この手紙の日付は、2007年7月23日となっている。
手紙の趣旨は、ヒラリー氏が米大統領民主党選で負けて、オバマ氏が勝つというもの。
そして、上記の後に「その他のメッセージ」として、3つの項目が追記されている。
それをそのまま以下に記しておく。
カッコ内の訳文は百瀬による。
1. An earthquake of 7.9 will hit Sichuan Province in May 12 2008, and more than 50 thousands will die;
(7.9の地震が2008年5月12日に四川省で発生し、5万人以上が死亡する)
2. An Earthquake of 7.0 will hit IWATE-Japan, and a Hotel in Kurihara will fall down and at least 8 people will be at a Tornal Fountain at that time. If this not happen then, will be in Osaka at 6.3 degrees. It will be in juny, I say, June 14 of 2008;
(7.0の地震が日本の岩手県で発生し、クリハラ・ホテルが倒壊し、そこには少なくとも8名がTornal Fountain(温泉のこと)に居る。もしこれが起きなければ、2008年7月14日に6.3の地震が大阪で発生する。)
3. A Storm in china will kill more than56 people at Central Zone, including Sichuan and might flood Guangei, Jantac and Jiangri over. It will be in May 12 unitl June 19 of 2008.
(中国で嵐が起き、中央地域で56名以上が死亡する。Guangei、Jantac、Jiangriで洪水が起きる。これは2008年6月19日に発生する)
上記の書簡にあるように、四川大地震も岩手・宮城内陸地震も、昨年に予言していたというのだ。
だが、ここまで正確に日時を予言し、また固有名詞まで書かれると、逆にこの書簡の信憑性が疑わしくなってくる。
このようなことがあると、ジュセリーノ氏の活動全体に疑惑が湧いてきてしまう。
もちろん、そうではないことを願っているが。
上記の書簡のコピーには、何かの証明書のようなものが添付されている。
だが、たとえそれが本物だとしても、書簡の内容を証明するものではない。
下記は、ジュセリーノ氏のブラジルのサイトだ。
ここでは、ジュセリーノ氏の予言のリストがある。(英語版あり)
http://www.jucelino.daluz.nom.br/principal.htm
私が抱いている疑問をまとめると、以下のようになる。
- ヒラリー・クリントン氏が大統領選挙で負けるという内容の手紙に、まったく関係ない四川大地震や岩手・宮城内陸地震の予言を付記するのは、不自然。
- ジュセリーノ氏のサイトの予言リストには、四川大地震や岩手・宮城内陸地震についての予言は記載されていない。ヒラリー・クリントン宛て書簡は載せていても、そこに書かれた重要な予言について触れていないのはなぜか?
- 前項からすると、この書簡のコピーは、四川大地震や岩手・宮城内陸地震が発生した後で、ごく最近になって(数日前?)サイトにアップロードされたのではないか?
- ジュセリーノ氏は5月に仙台で講演会を行っているのに、その場で岩手・宮城内陸地震の予言についてまったく触れなかったのはなぜか? もし少しでも触れていたら、今頃ネット上ですごい話題になっているはずなので、まったく言及していなかったのではないか。
- そもそも、日本で大きな地震が起きる夢を見たならば、日本の公的機関やマスコミに知らせるべきだ。なぜ米国人への書簡でそれを知らせる必要があるのか?これでは予言をしている意味がないと言われても仕方ない。
以前に書いたように、ジュセリーノ氏は2008年6月13日(上記の書簡では14日になっている)に大阪で地震が起きると予言していた。
もっとも、著書などでは単に「2008年6月」となっていて、13日というのは、ある講演会でそう発言したらしい。
だが、そこには岩手県の地震についてはまったく触れられていない。
その点について追求されたら、おそらく、クリントン氏宛ての書簡で書いた内容は忘れていたのだとでも言うのだろうか。