探求三昧(はてな支部) - 地震前兆/超常現象研究家・百瀬直也が地震・災害予知・防災・予言などを探求

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殷墟と鳥居の起源+世界遺産DVD


風邪をひいてしまって、今日は1日休みを取った。
ちょっと仕事で疲れがたまってしまっていたかもしれない。


今日は、神社の鳥居の起源についてちょっと書いてみる。
鳥居の原型は、殷王朝の時代の王宮の魔除の門だという説がある。
中国・河南省安陽(あんよう、Anyang)市には、甲骨文の記載や文物考古などに基づいて復元された殷代の門がある。
殷の時代には、「帝」という神を祀り、帝が四方へ命令を伝える際に、風の神(方伯)がその命令を運んだという。
ちなみに、殷では自分たちの王朝を殷(Yin)ではなく商(Shang)と呼んでいたらしい。


その殷代の門は、殷墟の博物苑の門として建てられたのだが、それをはじめて見た。
下記のページの「《安陽》(あんよう)」のところに、その写真が載っている。

下記のWikipedia(米国)の画像では、全貌が見られる。


殷墟を紹介したYouTubeの下記の動画でも、その門が少しだけ映っている。
6分5秒あたりからだ。


たしかに、鳥居と似ている。
これを見ると、神社の鳥居の起源はここにあったのかと思ってしまう。

殷王朝とは?

殷墟は、2006年に世界遺産に登録された。
殷王朝は、当時の漢民族から見て異民族の王朝だった。
どういう民族だったのかが、非常に興味あるところだ。
もっとも、漢族といっても純粋な単独の民族だったわけではない。
五胡、ウイグル契丹満州、モンゴル、朝鮮など多くの民族が混じり合ってできていった。
殷族と西方の周族が混じり合い、今でいうところの漢民族の母胎ができていったらしい。


殷王朝では、神の恩寵を受けたり怒りを鎮めるため、生贄(いけにえ)が捧げられた。
犬、羊、馬、牛などの獣が使われたが、時には人が生贄となった。
生贄とされた人は、チベット遊牧民羌族が多かった。
四川省地震で多くの犠牲者が出た、羌岷(チャンミン)族の祖先だ。
古代イスラエルの失われた10支族の末裔という説もある。
また、日本人と兄弟かと思わせる要素があることは、以前の記事で書いた通り。

鳥居の起源か

復元された殷墟の門は、特に秦氏が創建した神社の朱色の鳥居を思わせる。
伏見稲荷大社、宇佐八幡など八幡系の神社、日吉大社、松雄大社、上/下賀茂神社など。
また、秦氏の創建ではないが、春日大社厳島神社なども朱塗りで、間接的に秦氏とのかかわりが考えられる。


鳥居の起源については、2年前の記事で書いている。↓

ここでも書いているように、朱塗りの鳥居は、古代イスラエルの神殿や過ぎ越しの祭りを思わせるものがある。
あくまでも可能性として考えているだけなのだが。


殷墟の門は、ふつうの鳥居というよりも、大和・桧原神社の三ツ鳥居に似ている。
こちらのページにその写真がある。

1980年頃に、「太陽の道」(レイライン)で有名になった『大和の原像』(小川光三、大和書房)という本がある。
これによると、この三ツ鳥居は、春分/秋分夏至冬至のそれぞれの日に日が昇る方角を示すものだという。
殷墟の門にも、同様の用途があったとしたら面白いのだが。


殷墟の門に似ているからといって、それがそのまま古代日本に渡来したのではないかもしれない。
両者が、より古い共通の起源にたどり着く可能性も、考えなければならない。
殷族は羌族とは敵対関係にあったようで、古代イスラエルとの直接のつながりはないだろう。
前述の記事「鳥居の起源を探る」でも書いたが、韓国の「ホンサル門(紅箭門)」も鳥居に似ている。
こちらの起源も、殷王朝とのつながりがあるとしたら面白いのだが。

NHK世界遺産100』

小学館から、隔週刊DVDマガジンが発行されている。


1,490円で、DVDがついている。
内容はNHKの『NHK世界遺産』の番組をDVD化したものだ。
たんに過去の番組を入れただけでなく、「とっておき世界遺産」という15分の番組も追加されている。
このサイトの刊行スケジュールを見ると、下記の巻で殷墟が登場するらしい。

  • 10「アジアの王朝(1)中国文明の栄華」2009年6月23日(火)発売予定

万里の長城などもあるので、殷墟だけの番組ではないから、どのくらいの部分を占めているのかわからないが。
NHKオンデマンドで過去の番組を探してみたが、まだ収録されていないようだ。


大和の原像―知られざる古代太陽の道 (日本文化叢書 (3))

大和の原像―知られざる古代太陽の道 (日本文化叢書 (3))

ちなみにこの絶版本、Amazonでは5000円以上の値段がついている。
近所の古書店で安い価格で見つけられたらラッキーだろう。
レイライン(古代方位線・祭祀線)の研究には欠かせない本なので。


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