南海の女王伝説を最初に知ったのは、1995年のことだった。
当時のジャワ人の彼女から教えてもらった。
初めは、いささか御伽噺(おとぎばなし)めいていると思ったものだった。
だが、南海の女王について探究していくにつれて、不思議な体験もするようになった。
MySpaceのフレンドの女の子が、ジョグジャカルタに一人いる。
この子も日本語を勉強していて、いつか必ず日本に行きたいと言っている。
私がジョグジャに滞在中に、ホテルに遊びにきたら食事でもご馳走するよと言っておいた。
だが、食事は嬉しいけれど、南海の女王さまの部屋でお祈りしたり瞑想はできないという。
なぜなら私はムスリム(イスラム教徒)で、アッラーにしか祈れないからと。
だが、代々のジャワのスルタン(地方君主)たちは、カンジェン・ラトゥ・キドゥルを「第一夫人」にしていたではないか。
敬虔なムスリムだったはずなのに。
故スカルノ大統領も故スハルト大統領も、ラトゥ・キドゥルさまに対する深い信仰をもっていた。
そのへんがちょっと納得いかなかった。
以前に、インドネシア大使館に勤めるインドネシアの偉い人と話したことがある。
その人によると、ラトゥ・キドゥルは女神ではなく「天使」なのだという。
イスラム教は厳格な一神教だが、天使の存在は認めるのだ。
南海の女王さまは存在するか?
個人的には、南海を守護する女神は存在するのではないかと思っている。
その理由としては、次のようなことがある。
- 沖縄のシャーマンに、うしろに天女のような女神さまがついていると言われた
- バリ島サヌールのグランドバリビーチ前の海岸で、黄金の蛇の「女神の化身」が現れた。
- 女神との儀式の直後に、ジャワ島スラバヤで芳香が漂ってきた。
- ジャワ中部地震と直前のムラピ山噴火は、ラトゥ・キドゥルさまの本拠地で起きた。
もっといろいろあるはずだが、今はちょっと思い出せない。^^;
「天女のような女神」について更に聞くと、やはりジャワ島の海の女神だろうという。
だが、それはもしかしたらラトゥ・キドゥルと呼ばれる存在ではないという可能性も、心の片隅で考えている。
だが、ダウジングで何度か伺ったところによっても、そのような存在がいるという答えが返ってきている。
前述の蛇だが、じつはあれから1ヵ月後に東京湾でも現れた。
あるガムラン音楽の楽団に所属していて、練習で訪れた湾岸の公園で、小便をしようとしたときのこと。
草むらから現れた小さな蛇を、私一人が目撃した。
2度にわたって、海辺で私の目前で蛇が現れたのだ。
ラトゥ・キドゥルさまの勢力範囲は、ジャワ海だけではないのだろうか。
ところで、カンジェン・ラトゥ・キドゥルさまのブログを見つけた。
ジャカルタで、ラトゥさまの絵画を描いている人のようだ。
家でお祀りするように言われているので、1枚欲しいかもしれない。
お値段にもよるけれど。
- KANJENG GUSTI IBU RATU KIDUL
http://kanjengratukidul.blogspot.com/
こちらは、女神さまを描いた絵画のギャラリーになっている。↓
http://dtse76.deviantart.com/gallery/
クリックすると大きな画像を見られる。
ラトゥ・キドゥル仕様のバービー人形(?)があるのにはビックリ。
mixiで『南海の女王ラトゥ・キドゥル』というコミュを立ち上げようと思っている。
南海の女王さまに関心がある人が、どれだけいるのかわからない。
もし、ある程度の人数がいそうならば立ち上げることにしたい。
誰もいなければ作っても意味がないので。