ジョン・レノンの曲に、『Oh Yoko』というのがある。
ポップで親しみやすいメロディーラインだ。
『Oh Yoko』
ジョンと一緒になったばかりの頃のヨーコさんは、ほんとに綺麗で可愛らしかった。
知性、母性、女らしさ、ワイルドな部分、娼婦的な部分とか、いろんな要素をもっている。
ハードなロックで狂ったようにシャウトする姿は、「現代のシャーマン(巫女)」といった趣だ。
1971年頃のプロモーションビデオを紹介する。
『Oh Yoko』
この映像の後半で、ヨーコさんが「ジョーン!」と絶叫している。
YouTubeでは、あの声に耐えられないというコメントもある。
マニアックな話になるが、ジョンのバックでハモッているのは、プロデューサーのフィル・スペクターだ。
ジョン・レノンやジョージ・ハリスンをはじめ、多くのミュージシャンたちに指示されていた。
日本では、大瀧詠一や山下達郎も音作りに大きな影響を受けていた。
その人が、女優ラナ・クラークソンを亡き者にした容疑で逮捕され、裁判にかけられている。
ジョンは1962年に、交際していたシンシアが妊娠したのをきっかけに、結婚した。
その後、1966年に前衛芸術家のヨーコと出逢う。
二人は急速に接近し、同棲を始める。
そしてジョンは妻子を捨て、1969年にヨーコと結婚する。
二人はヨーコの名を冠したPlastic Ono Bandとして活動を始める。
他のメンバーは流動的で、ジョージやエリック・クラプトンも一時期参加していた。
まだビートルズが正式に解散する前だった。
ヨーコ・オノは、アーティストとしてのジョンに多大な影響を与えた。
ジョンの書く歌詞に深みをもたらしたのも、ヨーコの存在が大きかったのではないか。
『Oh My Love』
次の映像は、ジョンの『Oh My Love』の録音風景。
ジョージ・ハリスンもギターで参加している。
スタジオ内でサングラスをかけて立っているのが、フィル・スペクターだ。
『Oh My Love』
ジョンらしい繊細さを感じさせる美しい曲だ。
この歌詞を訳詞したので、載せておく。
そのうちYouTubeで弾き語りで発表したい。
Oh My Love
(by Jhon Lennon、訳詞:Noya)
人生初めての恋よ ぼくの目は大きく開く
人生初めての恋よ ぼくの目は見える
風が見える オー、木が見える
心の中にはっきりと
雲が見える オー、空が見える
ぼくの世界にはっきりと
人生初めての恋人 ぼくの目は大きく開く
人生初めての恋人 心で感じる
悲しみを感じ オー、夢を感じる
心の中にはっきりと
命を感じ オー、愛を感じる
ぼくの世界にはっきりと
ヨーコさんは、スピリチュアルなことへの理解があると同時に、ジョンの財産を増やすことにも熱心だった。
とにかくいろんな要素をもつ人だった。
個人的に、好きな面も好きになれない面もあるけれど。
ジョンは・スピリチュアル・アナキストとでもいうべき人だった。
思想的に左よりなところがあった。
多くの財産をもつことに、いつも引け目を感じていた。
そんな中から、『Imagine』のような曲も生まれた。
ジョンの精神的なアナキスト的な部分には、共感するところが多かった。
所有とか財産なんてなくなればいいのにと、いつも思っていたから。
でも、それは「幼年期」を脱しきれない地球にとって時期尚早であることはわかってはいるが。
ヨーコさんは、ジョンよりも7歳も年上だった。
本当に仲睦まじいカップルだった。
1980年にジョンが銃弾に倒れるまでは。
あれから、もう29年もたった。