探求三昧(はてな支部) - 地震前兆/超常現象研究家・百瀬直也が地震・災害予知・防災・予言などを探求

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『クリスマスの約束 2009』


昨日の夜は、日本のポピュラー音楽史上に絶対に残るだろうというイベントがあった。
それは、『クリスマスの約束 2009』という番組だった。
小田和正が2001年から毎年クリスマスの夜に贈っているもの。
小田さんがいろんなアーティストに手紙を書いて、ステージで一緒に歌ってくれないかと。
だが、2001年と2002年には、誰も来て来れなかった。
小田さんが一人寂しく、数々の名曲をステージで歌うことになった。


2004年と2007年の番組については、下記の記事で書いている。

壮大な企画

今年は、こういう番組があったことさえ忘れかけていた。
番組についてtwitterで呟いている人がいて、あわてて録画予約をした。
今年はどんなことをやってくれるんだろう?
朝日新聞には、番組の全面広告が載っている。
大勢のアーティストたちが揃ってステージ上で歌っている。
これは面白くなりそうだ。
そうtwitter上で呟いておいた。


まだ暑い夏の頃に、小田さんはいろんなアーティストたちに、いつものように手紙を書いた。
だが、今年の企画はちょっと違っていた。
参加するアーティストたちの持ち歌をメドレーにして、全員で歌ってみようという呼びかけだ。
一部のアーティストたちが呼ばれて、「小委員会」が結成された。
スターダストレビュー根本要スキマスイッチの二人、いきものがかりの三人。


ステージの最初では、その小委員会の中からヴォーカルの4人が登場。
根本要吉岡聖恵(きよえ、いきものがかり)、大橋卓弥スキマスイッチ)、そして小田さんだ。
きよしこの夜』のアカペラコーラスを歌う。
3日前からリハを始めたという。
次は、山下達郎の『クリスマス・イブ』
2001年の最初の番組で小田さんが山下達郎へ手紙を書いたが、来て来れなかった。
ずっとライヴァルと思ってきた相手の番組には参加できないというわけだ。
だが、その返信の中で「この曲はオフコースに触発されて作った曲だった」ということが明かされた。
山下達郎は、初期の頃はオフコースを目指していたんだな。

紆余曲折

小田さんの呼び掛けに応じたのは、20組33人のアーティストたち。
小田さんを含めると、21組34人だ。
8月に、小委員会による打ち合わせが始まった。
みんなの曲をメドレーで、全員でユニゾンで歌う。
そんな事は無理だとか、長くもたないとか、いろんな痛烈な意見が出る。
だが、小田さんは自分が思い描いていることをなんとか説明しようとする。
ずうっと全員で歌っていたら、ヴォーカルが生きてこないのではないか。
1本の棒になってしまう。
スキマスイッチがそう主張する。
もっともな意見だろう。
結局、各曲をソロとコーラスを交えて歌うことになっていった。
スタッフたちとの対立もあった。
だが、それを乗り越えて、小田さんの企画は実現へ向かう。


小田さんが曲をつないでメドレーのアレンジをしていく。
アーティストたちが忙しいスケジュールを縫って、何度もリハが行われる。
そして、だんだんと形になっていった。
組曲のタイトルは、曲の長さに因んで『22′50″』と決まった。
そして、いよいよ本番。
11月30日に、幕張で公開収録が行われた。
8万人ぐらいの応募の中から当選した3000人の人々が観客だ。


Twitterで実況を呟いている人たちがいる。
いつかしら「#kuriyaku」というハッシュタグができている。
私も時々タグを付けて呟きながら番組を見る。

『22′50″』

(1)『この日のこと』
メドレーの最初は、小田さんが以前にこの番組のテーマ曲として書いた曲を全員コーラスで。
次に、藤井フミヤが前に出ると、大きな歓声が起きる。
(2)『TRUE LOVE』(藤井フミヤ
ソロパートに続いて「君だけを信じて」と分厚いコーラス。
次に、スタレビ根本要とハイタッチ。
(3)『今夜だけきっと』(STARDUST REVIEW)
ソロパートがちょっと少なくて可哀想かな。
(4)『ロマンスの神様』(広瀬香美
(5)『明日がくるなら』(JUJU)
客席では、泣いている女性がいる。
(6)『明日、春が来たら』(松たか子
歌い終わって、次の中村中(あたる)とハグ。
(7)『友達の詩』(中村中
よくぞ選んでくれました小田さん。
大好きな歌だが、コーラスで聴くと、また違った感じ。
客席では、泣きじゃくる女性が。
(8)『LaLaLa』(佐藤竹善
1曲1曲が、まるでゴスペルソングのようだ。
(9)『恋におちたら』(Crystal Kay
聴いていて飽きる?ぜんぜん!
(10)『Story』(AI)
ソウルフルないい声してる。
番組のムードメイカーだった。
(11)『夢で逢えたら』(鈴木雅之
大滝詠一が書いた名曲。
(12)『ハナミズキ』(一青窈
これもいい歌だ。
(13)『翼をください』(山本潤子
赤い鳥。なつかしい。
オフコースの強力ライヴァルだった。
(14)『HOME』(清水翔太
小田さんとハイタッチ。
(15)『YES-YES-YES
おっと意外な選曲。
でも個人的に好きで、感動を与える最高の歌だ。
(16)『LIFE』(キマグレン
「僕らの世界はいつもとてもウソだらけ」
ほんとにそうだ。
(17)『虹』(Aqua Timez
(18)『全力少年』(スキマスイッチ
2006年のクリ約では、小田さんとデュエットした曲。
(19)『Jupiter』(平原綾香
この人、存在感ある。
(20)『涙そうそう』(夏川りみ
ニゾンのアカペラからコーラスへ移る。
(21)『青春の影』(財津和夫
この人も元ライヴァルだけど今は親友。
いい曲だ。よくあるコード進行だけど。
(22)『帰りたくなったよ』(いきものがかり
いきものがかりTwitterで絶賛の嵐だった。
正規の音楽教育を受けた吉岡聖恵のヴォーカルは聴かせる。
ストリート上がりのミュージシャンはやっぱり実力がある。
歌い終えて、振り返って小田さんたちを見る。


22分50秒の組曲が終わる。
長さを感じさせず、あっという間に終わったという感じ。
みんなハイタッチやハグをする。
小田さんは呆然と立ったまま、言葉にならないという様子。
観客はスタンディングオーヴェイションで、何分間も拍手が鳴り止まない。
アーティストたちも拍手を続ける。
小田さんが「えー………もう………どうも!」
そして「言葉を失います」と。
拍手がやっと落ち着いて、小田さんが口を開く。
「これは僕が一生の中で聴く一番長い拍手だったと思います。
みんなが寄ってたかって僕のことをいじめましたが(笑)
やっぱりやって良かったと本当に思います。」


参加したアーティストたちが感想を述べる。
小委員会で、いちばん痛烈な意見を述べていた一人の、スキマスイッチの大橋はこう言った。
「この感動は本当に味わったことがないですし、これから先これを味わえることがももうないんじゃないかって思うぐらい、本当に気持ちよくて本当に涙が出てきました。
小田さんが言っていたのは、これだったんだって、すごくわかりました。」
それを黙って聞いてる小田さんの満足そうな顔。

ニゾンの不思議なパワー

根本要が、小田さんにお願いして、もう1曲やることになったと言う。
小田さんの当初の思い通り、ユニゾンで。
小田和正の『たしかなこと』を、アカペラのユニゾンで全員で歌う。
いきものがかりの聖恵が泣きながら歌っている。
一青窈も、中村中も、平原綾香も、スキマスイッチの大橋までが泣いている。
小田さんも、目頭を抑えながら歌う。
涙が、こちらの方まで感染してきた。


歌が終わり、大橋が言う。
「歌っていうものが、こんなパワーがあるなんて知りませんでした」
小田さんが当初コーラスではなくユニゾンで歌いたかった訳が、少しわかったような気がした。
声を合わせて、心を合わせてユニゾンで歌う時、人間の心理には何か不思議な力が働くらしい。
そこに音楽の秘密があるのではないか。


収録が終わってから1週間たって。
小田さんは、参加したアーティストたちにお礼の手紙を書く。
「あの日のことは、奇跡に近いことだったのかもしれません」


番組が終わった後も、twitterの#kuriyakuタグ上は大賑わいだった。
いきものがたり、良かったという声が多い。
この番組を見逃した人たちは、本当に残念だろう。
権利の関係で、DVDになることは、まず考えられない。
TBSが再放送をしてくれるかどうかだ。
YouTubeで投稿した録画は、すぐに削除されたりしているようだ。
私はもちろん、録画した番組をDVD-Rに焼いて、一生の宝物とするだろう。


本当に日本の音楽の歴史に残るような、感動的なイベントだった。
「アーティスト同士がお互いを認め、愛し、尊敬すること」という番組のコンセプトに適っていた。
きっといつまでも伝説として語り継がれることになるだろう。
2001年から始まって、9回目の今年がいちばん感動的な番組となった。
小田さん、素敵なクリスマスプレゼントをありがとう。
来年を生きる元気をもらいました。

YouTube映像を

クリスマスの約束』のYouTubeの映像を探したが、残念ながら何もない。
代わりに、最後に歌われた小田和正の『たしかなこと』を貼りつけておく。


◎たしかなこと / 小田和正


それから、2003年だったか、ミスチル桜井和寿がゲストで登場した時に小田さんと一緒に歌った曲を。
小田さんは当初、このメッセージ色が強い曲を取り上げることに難色を示していた。
でも、小田さんだって昔オフコースの初期の頃に『キリストは来ないだろう』などという過激な(?)曲を歌っていたのだ。
「子供らを加害者に、被害者に…」
歌詞が胸に突き刺さる。


Mr.Children タガタメ


ちなみに、「#kuriyaku」のハッシュタグは、hashtagsjpとハッシュタグクラウドのサイトで、説明を登録しておきました。
また来年もきっと、twitterで話題になるだろうから。

twitter呟き

私がこの番組についてtwitterで呟いたものを、いくつか載せておきます。

☆『クリスマスの約束』、今年も始まった。 6:00 AM Dec 25th TweetDeckで
☆なんだか今年はすごいことになりそうだ。 6:06 AM Dec 25th TweetDeckで
☆22分の名曲メドレーを全員で合唱? 6:08 AM Dec 25th TweetDeckで
中村中さんも出るではないか。録画してて良かった。それにしてもすごい大勢のゲストだな今年は。『クリスマスの約束』 6:21 AM Dec 25th TweetDeckで
☆言葉を失った。 RT @_kotomo: みんな見てたんだ♪RT @yorikonbu1105: 鳥肌 RT @oka_chiba: 凄い! RT @ponpen: RT @mauekusa: すごいメドレー #kuriyaku #TBS http://bit.ly/8mssji 約23時間前 TweetDeckで
☆小田さんと同じで、言葉になりませんね。日本の音楽史上に残るイベントだったのでは。 RT @lex0925: 私の感動も言葉にするとこぼれそう。 約23時間前 TweetDeckで
☆聴いてる人たちも泣いてたし、歌ってる人たちも。感動をありがとう。 RT @_kotomo: もーウルウルしちゃってやばい、、 約23時間前 TweetDeckで
☆小田さんはいちばん感動させる歌を持ってきたなと。『YES・YES・YES』 約23時間前 TweetDeckで
☆涙って感染するね。みんな歌いながら泣いていた。小田さんも。 #kuriyaku 約23時間前 TweetDeckで
☆1年目は誰もゲストがいなくて。でも続けてきてよかったと小田さんも思ってるでしょう。来年を生きる元気をもらいました。 #kuriyaku 約23時間前 TweetDeckで
☆いろんなアーティストに手紙を書いたけど誰も来て来れず一人で歌った QT @ponpen: へぇ。。。RT @_kotomo: そうなんだ、、また一年後がたのしみ♪RT @noya_momose: 1年目は誰もゲストがいなくて。でも続けてきてよかったと小田さんも #kuriyaku 約23時間前 TweetDeckで
☆「ことたま」と「おとたま」 RT @witchdoctor_: 唄って言霊の最強なものだからからでしょうか?観て聞いて泣いた私は夜中だからでしょうか?素敵なクリスマスの夜でした♪ RT @noya_momose: 涙って感染するね。みんな歌いながら #kuriyaku [mb] 約23時間前 TweetDeckで
☆でも小田さんも「いつかきっと」と信じて続けてきたんでしょうね。 RT @peneloppee: アレも違った意味でなけました。RT @noya_momose: 人りで歌った QT @ponpen: へぇ。。。RT @_kotomo: そうなんだ #kuriyaku 約22時間前 TweetDeckで
☆若いアーティストたちがいろんな意見をぶつけて、でも小田さんはそれを丸くまとめて。大人だなと。昔はオフコースなんて聴くとバカにされたものだったけど。 #kuriyaku 約22時間前 webで
☆朝日の夕刊で大きく紹介⇒ http://bit.ly/62gopm RT @lex0925: 私もオーダーしよっ! あの最後の「帰りたくなったよ〜」でどっと号泣でした。 RT @masa_san_1964: とりあえず いきものがかり の CDをAmazonで #kuriyaku 約22時間前 TweetDeckで
☆おはようございます。昨日は「クリスマスの約束」の《22分5050秒》の大感動でなかなか寝つけず、7時頃まで起きてた。 #spiritualjp 約14時間前 TwitterBerryで


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