今日は、昼ごろから久しぶりに鈍い頭痛が始まった。
電磁波かどうかわからないが、どうもそういう感じの鈍痛だ。
KOKIAという歌手を知っているだろうか。
何年か前に、このブログの記事で紹介したことがある。
個人的には、RURUTIAの次ぐらいに好きな歌手だ。
この二人に共通するのは、日本よりも海外で人気が高いということ。
ちなみに、KOKIAというのは本名の吉田亜紀子の名前を逆に読んだもの。
考えてみると、この人のことだけを扱った記事を書いたことがなかった。
これを機会にということで。
新潟県中越沖地震から生まれた歌
2007年7月16日に、マグニチュード6.8の新潟県中越沖地震が発生した。
逝去11人、重軽傷者2300人の被害を出した。
被害の中心となった新潟県柏崎市で、被災した人々の心の支えになった1つの歌があった。
それは、KOKIAが歌った『私にできること』だった。
これは、ある被災者の女性からのメールがきっかけとなってできた歌だった。
その女性は、携帯の着メロにしていたKOKIAの歌を聴くたびに、励まされる思いがした。
そこで、KOKIAにお礼のメールを送った。
メールを読んで感銘を受けたKOKIAは、2時間かけて曲を書いた。
そのエピソードが、こちらのTV番組で紹介されている。
『KOKIA 私にできること TV出演ハピふる』
ひとつの歌が、多くの人々の心を励まし、元気づけることができるんだなと再認識させられた。
KOKIAが海外の人々にも受ける要素があるとすれば、ひとつには、独特の世界観や価値観をもっているということだろう。
KOKIAの歌の魅力
生まれつき特別な美声を持ち合わせているというわけではない。
特別によく通る声というわけでもない。
ファルセットのハイトーンはとてもきれいだが。
その歌声には、独特の魅力がある。
ひとつには、発声方法が素晴らしい。
桐朋学園大学で声楽を専攻して、正統的な発声を学んだというだけではない。
それにプラスして、独自の発声を見出している。
地声からファルセットへ変わるところの倍音の混じり具合が何ともいえずに良い。
次の曲は、KOKIAの代表曲の一つとされている『ありがとう』。
パリでのライヴ映像だ。
バンドではなくピアノの弾き語りで、名演と言えるだろう。
『Kokia - arigatou [live in paris (france)]』
歌詞を追わないで?
KOKIAのビデオクリップなどを見ていると、歌詞が流れてこないことが多い。
歌詞を流さないというところに、意図的なものがあるのかもしれない。
つまり、「歌詞を読むよりも、歌そのものを聴いて」というような。
自分の歌に対する自信の故なのだろうか。
この人の歌を深く味わおうと思ったら、まず「歌詞を追う」ことをやめてみる。
もちろん、この人の場合、歌の中で主張したいことはたくさんあると思う。
でも、とりあえずそれは置いておく。
歌声のもつ心地良さに身を委ねる。
夢がチカラ
次は『夢がチカラ』という曲。
KOKIAの曲の中では珍しいアップテンポの元気になる曲調だ。
『Kokia ~Yume ga Chikara ~ MV』
KOKIAは、歌の意味などを越えて、歌声そのものが人を感動させられる人。
だからこそ、海外で人気が高いのではないか。
日本語で歌っている歌でも、海外の人々の心を動かすチカラをもっている。
まさに、オトタマ(音魂)の力だ。
もっと言うならば、この人の歌には「祈り」のようなものを感じる。
『ムーンライト・シャドウ』
KOKIAが、大好きなMike Oldfieldの、中でも大好きな曲『Moonlight Shadow』を歌っていることを知った。
ちょっと聴くと「ほんとにKOKIAが歌ってるのかな?」と思うが、どうもそうらしい。
韓国のユニットMagolpy(マゴルピ)との共演だ。
そこの女性ヴォーカルと、もしかしてデュエットでハモっている?
だが、隠しても隠し切れない、あのファルセット!
KOKIAにしてはかなり抑えた歌い方で、この曲のもつ切なさのようなものをよく表現している。
原曲を歌っているマギー・ライリーの声も大好きだが、また違った良さがある。
アレンジは、ロック色が濃くてイマイチだが。
それにしてもマギー・ライリー、マイク/オールドフィールドと音楽の方向性が異なるため、活動を共にしなくなったのが残念。
ちなみに、吉本ばななの同名小説も良かった。
小説など10年に一度ぐらいしか読まない私が、読んだ。
内容はよく覚えていないが、「切ない」物語だという印象は忘れていない。
ある女性に、この小説の主人公が私に似ていると言われた。
そう言われたから読んだんだっけ。
Mike Oldfieldの曲の名を借りた小説ということもあったけれど。
『MoonLight Shadow 月光陰影』
この胸の苦しみが愛おしいほどに生きて
最後の動画は、2009年の東京でのライヴ映像より。
『この胸の苦しみが愛おしいほどに生きて』という歌。
前よりもちょっと顔に丸みを帯びてきたか。
同時に、声が丸みを帯びてきたかもしれない。
『KOKIA / この胸の苦しみが愛おしいほどに生きて 【infinity tour #20】』
この歌手のことを知ろうとすればするほど、一筋縄では行かない人だということがわかってくる。
その一筋縄では行かなさが、もっと知りたいという好奇心を目覚めさせる。
星回りを調べてみたら、案の定…。
気高く高い理想をもっている人のようだ。
まだ34歳。
これからまだ頑張れる人だ。
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