探求三昧(はてな支部) - 地震前兆/超常現象研究家・百瀬直也が地震・災害予知・防災・予言などを探求

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東日本大震災は予測されていた(3)体感予知・太陽活動


これは連載記事(不定期)で、東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)で、事前に地震を予測/予知/予言していた人や動物について紹介している。
第1回目は下記で書いている。


今回は、体感などで地震予知をする人々を中心に紹介する。
5/2(月)から新しい開発の仕事に入ることにになったので、それまでにこの連載を片付けなくてはならないかもしれない。


体感予知というのは、地震の前兆を体感で感知すると主張する人々が、ネット上のブログや掲示板で地震予知の試みをすること。
東日本大震災の本震となった3/11のM9.0では、先立つ3/9に前震があった。
その後に書かれたものは、その前震に引きづられている可能性があるので、判断の際には注意が必要だ。
なので、3/8頃までに書きこまれた内容で判断するのが望ましいだろう。

佐藤@刈谷市さんの体感予知

まず最初に、刈谷市の佐藤さんのブログを。
体感予知をする人の中では超有名な存在だろう。
3/7の日記を見ると、「繭に包まれるような体感」という独特の表現で書かれている。
これは、限りなく心地よいのだが、自分の周りに危険が近いときの体感なのではないかという。


三陸沖M6.2の発震後の3/9深夜の日記では、「下記一帯がグーッツ!と強く、上がってくる」として、下記の地域を揚げている。

【東京−千葉−茨城−福島】陸近くか陸
【群馬−茨城−栃木】【福島内陸】
上記に猛烈な反応が入ると2〜3日関東・北陸〜東北周辺のM5.0以上の発震に注意した方がよい。
3/11まで特に注意!


上記を見ると、3/11の地震の前兆を感知しているかのようにも取れる。
だが、佐藤さんのケースは、あまりにも情報量が多いので解析が難しい。
3/11の本震の前3日間ほどにも、日本のほとんど全部をカバーするような多くの地域が指摘されていた。
これだけ頻繁に大規模地震を示唆することを書いていると、偶然で起きる確率の範囲内だと指摘されても仕方ない面がある。
もうちょっと指摘する地域を絞り込めば良いのにと思うが、それは難しいのかもしれない。
また、愛知県刈谷市は今回の震源から600Km以上も離れているので、顕著な体感がなかったのかもしれない。


みゆ吉さんの耳鳴りによる予知

次は、岩手県のみゆ吉さん(女性)の体感予知ブログ。
この人は、プロフィールを見ると、耳鳴りで予知の試みをしているようだ。
耳鳴りの音の違いによって震源を特定するというものだ。
下記は、ブログの3月分のアーカイブ。


上記の3/2の記事を見てみると、その前週頃からかなり体調不良だったようだ。
安定剤の点滴をしても動悸が落ち着かず、不眠になっていたという。
同日には、「絶対におかしい」として、360℃囲まれてリコーダーを吹かれているみたいな音を感じていたとある。
あまりにもキツい体感で動けないと。


故池谷元伺名誉教授の、地中での岩石破壊によって生じるパルス電磁波的にいうと、発震の9日〜6日前頃に最初の電磁波ピークを迎えるので、それに対応していたのかもしれない。
日が近づくにつれて、体感の激しさが増して行っているように思われる。
3/7の前震が起きる前の3/7(月)0:47には、千葉東方沖〜東北太平洋、福島県周辺内陸部、関東〜中部(伊豆を含む)を挙げている。
そして3/11当日、M9.0が発震した14:46の直前の14:35に、直前の記事が書き込まれている。
そこには、「そして、今現在の感知は、宮城沖と福島内陸!」とある。


このブログの読者には今更言うまでもないが、地震の前兆として耳鳴りが発生するというのは、科学的に十分説明がつくことなのだ。
たとえば、4年前のこちらの記事でも書いている。

この人の場合、震源から近かったということもあるが、強く体感しているように思われる。
個人的には、体感による震源の特定については半信半疑の部分があるのだが。
ただ、前回の(2)で紹介したように、東大阪市の犬が神戸地震の前に西(震源方向)に向かって鳴き続けたというケースもある。
そういうことが、何らかの方法によって可能なのだろうか。

Samuraiさん

次は、どういう方法かわからないが、地震予知をやっている人のブログ。
恐らく男性だと思われる。
体感による予知かどうかもわからない。
3/6(日)の「【地震予測】 岩手、宮城、福島県周辺」と題した記事を見ると、こうある。
「岩手、宮城、福島県周辺(千葉を除く太平洋側) 3/6(日)〜3/10(木)辺りまで。
※雨や雪などの影響を受けるとズレる可能性があります。」


この人の場合、地震予知以外にもいろんなことをブログで書いていて、体感予知の情報量は非常に少ない。
主に格闘技と地震予測をテーマにしているようだ。
どういう手段で予知しているのか、知りたいところだ。

体感予知は可能か

私自身も、電磁波過敏症的な体質として、地震前兆を報告するブログをやっている。
主に、耳鳴り、異常な眠気、頭痛、吐き気など胃の不快感で判断する。
だが、2月中旬から某携帯キャリアの開発の仕事に入って超多忙だったため、たとえ体感があっても記録することさえしなかった。
帰宅は毎日0時過ぎだった。
1〜2週間ぐらい前から、頭痛や耳鳴りは、あったかもしれない。
今となっては体感を遡って思い出せない。
記事を書いた時には、このブログの右側サイドバーの「プロジェクトE地震前兆情報」の箱の中に見出しが出るようにしてある。


以上、体感予知の人々のブログをいくつか見てきた。
他にも的中していると言われる人もいるのだが、3/9の前震以降の指摘だったり、「後付け」の感が否めないものもあるので、紹介しないことにした。
1人の人の体感が本当に地震の前兆に対応しているかどうかは、時間をかけて調査する必要がある。
それを行うだけの時間が、今の私にはないのが残念だ。
なので、判断は読む方々に任せることにしたい。


以前から何度も紹介している、故池谷元伺大阪大学名誉教授の地震の研究がある。
この連載記事の(2)で紹介しておいた。


池谷教授は、『【緊急改訂】大地震の前兆 こんな現象が危ない (プレイブックス)』で、動物が地震前に異常行動を示すのと同様に、人間が体調を崩したりすることも、あり得ることだとしている。
ただ、それを証明するだけの医学や心理学の知識に乏しいために、その手の研究はしないことにしているとのこと。
私自身も、人間の「体感」が地震予知の実用化につながるなどとは考えていない。
地震の前に電磁波が発生するということが証明されるために、ひとつの材料となれば良いぐらいの考えでいる。
今後多くの科学者たちが電磁波理論を受け入れるようになれば、人間の不正確な「体感」に頼るよりも、機器での測定が一番だろう。
人間には「雑音」や「先入観」などがあるために、研究対象としては動物ほどには簡単ではないと思う。


太陽活動と地震の関係

以前から、太陽活動と地震の発生に関連性があるかどうかに関心があった。
太陽フレアなどが地球上の地震を発生させる力と関連があるということは、一見非科学的に思われるかもしれない。
だが、0.1%でも可能性のあることは、探求する価値があるかもしれないと思っている。


下記のブログによると、現在、太陽活動は『黒点が極小期』で、世界各地で巨大地震が起こっているという。
この状況で、3月10日に突然黒点が増大して、太陽フレアが地球に降り注き、11日の大地震の発生に何らかの影響があったのではないかと。


以前から、NICT(情報通信研究機構)が発行する太陽活動のメール速報を購読している。
強い太陽フレアが検出された時に、自動でメールが届くようになっている。
また、プロトン粒子フラックスが高い値を示す時にも、メールが届く。
3月に入って、3/7に4回ほど、太陽フレアが検出された旨のメールが届いた。
以降、3/8に6回、3/9に4回、3/11に2回となって、3/12頃まで連日のように続いていた。
また、3/8から、「10MeV以上のプロトン粒子フラックスが1.1e+01PFUを越えました」というメールが3/11まで連日届いていた。
上記の「Report on proton event」のメールは、それ以前は昨年8月以降届いていなかった。


その後いったん収まった太陽フレアは、3/15朝に2回発生した。
この15日には18:49に静岡県東部でM6.4、翌16日12:52には千葉県東方沖でM6.0の地震が起きている。
3/22にはプロトン粒子フラックスのメールが届き、3/23には太陽フレア検出メールが1回届いた。
そして3/22 18:19に福島県沖でM6.4、18:44に岩手県沖でM6.6、3/23 12:52に福島県浜通りでM6.0の地震が起きている。
3/24にも21:15に太陽フレア検出のメールが1回届いて、22:55(現地時間)には日本ではないがミャンマーでM7.0の地震があった。


こうして見ると、やはり太陽活動と地震の発生には何か関連性があるのではないかと考えたくなる。
統計的に検証したわけではなく、あくまでも大雑把な把握だが、どうだろうか。
たんなる偶然によるものという可能性も、もちろん検討しなければならないが。

地震と天体配置

前述の、太陽活動のことと関連して。
太陽系の天体の配置が地球上の地震の発生に影響を与えるという説がある。
私自身も、長年その可能性に注目してきた。
たとえば、惑星直列が地震と関係するとか。
惑星や月がある種の確度を作り出すのが地震のトリガーになる可能性とか。
だが、それを肯定/否定する結論には至っていない。
一度は肯定の方に傾きかけた時期もあったが、いまはニュートラルな状態に戻っている。
占星術師の多くはそのような可能性を考えるだろうが、問題はそこに科学性があるかどうかだ。


下記の図は、3/11(金)14:46の地震発生時の天体配置(地心系)を示すホロスコープだ。
これを見ると、地球から見て、6つの天体(木星、水性、天王星、太陽、火星、海王星)が、1ヶ所に集中していることがわかる。
占星術でいうところの、魚座と牡羊座の範囲内だ。
これがはたして地震の発生に多少なりとも影響したのかどうかは、わからない。
あくまでも可能性の一つとして紹介するにとどめたい。


 

ツイッター上の「デマ」?

下記のサイトによると、2011年3月6日夜、ツイッター上にこんな文章が投稿された。
「【拡散希望】今夜正確には明日の0〜1時に大地震=200年に一度の地震がくるみたいです 関東地方の人は注意してください」

 

東日本大震災の前震と本震の直前だっただけに、本当に単なる「デマ」だったのだろうかという疑問が若干残る。
発信した本人は、某掲示板でそういう情報を見たというが、ソースはどこにあったのだろうか。
【続く】(不定期連載)


連載(4)はこちらです。


太陽活動と景気(日経ビジネス人文庫) (日経ビジネス人文庫 ブルー し 9-1)

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移り気な太陽―太陽活動と地球環境との関わり

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