昨夜、夜中に何度か目が覚めた。
夢か幻聴かで、何か衝撃的な内容を知らされたのだけど、思い出せない。
東京で大地震?違うかな?
いま、「防災」と「震災後」のことで頭が一杯だ。
だが、日本で怖いのは地震や津波だけではない。
広島では20日未明に局地的豪雨に見舞われ、土石流や崖崩れも起きた。
甚大な被害が出た原因として、広島特有のもろい地質があるという。
花こう岩が風化し堆積した「まさ土」の上に、多くの住宅が建てられていて、弱い地盤となっている。
広島県内にはなんと32000カ所もの土砂災害危険箇所があり、全国で突出している。
内閣府によると、全国で土砂災害が発生する恐れのある危険箇所は約52万カ所ある。
昨年までの10年間に平均して年間に千件もの土砂災害が起きているという。
これだけ危険な場所が多いのは、本来人間が住むのに適していない土地に家が多く建てられているという要因もあるのだろう。
水害に弱いということは、地震にもまた弱いということだ。
古くなるが、3年前の2011/08/31の松原照子さんの世見には、こうある。
それと、土砂災害もです。これも今迄、山だった所を道路にした場所や、ゴルフ場建設で自然を破壊した近郊の斜面など、土砂災害と陥没には十分気を付けて下さい。
昼休みに読んでいた、『[体験者が明かす] 巨大地震の後に襲ってきたこと! (別冊宝島Real)』を、ほぼ読み終えた。
2005年に書かれた古い本を古書で入手したが、いまでも参考になるところが多い。
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[体験者が明かす] 巨大地震の後に襲ってきたこと! (別冊宝島Real)
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冒頭の、高橋学氏(環境考古学者)と高嶋哲夫氏(作家)との対談がもっともショッキングだった。
以下に、そのさわりだけを書いておく。
阪神淡路大震災で最も被害が大きかったところは、旧河道上(昔の河川流路で他よりも低い土地にある)で、分布の8割方は、ここに住居があった。
また、縄文時代は海だったところで震度7の記録が多かった。
ほとんどの高速道路倒壊は、固い地盤と柔らかい地盤の境界線上で起きていた。
東京の下町を見ると、ほとんどが大昔は海だった場所だ。
河跡の土地は、数十年前までは人が住んでいなく、住んではいけないと経験的にわかっていた土地だった。
東京駅から丸の内にかけては、地盤が弱い。
渋谷は文字通り谷だったところで、かつては川が流れていた。
日比谷公園は災害発生時の避難地域になっているが、ここも地盤が弱く危ない。
かつて神戸では、山を切り崩して谷間を埋めて平坦にした土地で宅地造成が多く行われた。
それが、阪神淡路大震災で被害を大きくする一因となった。
昔は海だったようなところが一番危ないという。
その次が、谷の地形の土地で、そういうところは川が流れていた可能性が高い。
近年新設された学校や公園は、そのような問題があり価格の安い土地に作られることが多いという。
繰り返すが、地震に弱い土地は、水害にもまた弱い場合が多い。
そのような、本来住むには問題ある土地は、地名でわかることもある。
地名に「谷」「窪」などの漢字があれば、谷地や窪地であることがわかる。
渋谷はその名の通りに谷地にあり、坂が多い。
渋谷の宇田川町は、かつて川があった。
赤坂の溜池山王は、溜池を埋め立てたそうだ。
池や田んぼだったところも、地盤が弱く、その上に建てられた建物は倒壊しやすい。
隅田川沿い、特に浅草あたりは危険で、縄文時代に海底に溜まった柔らかい粘土が厚く溜まり、大きく揺れたら木造家屋は全壊状態になる。
軟弱地盤の土地は、水戸・清水・川口などの水域を示す地名、水辺を示したりさんずいが付く漢字(河・池・沼など)の地名など、いろいろある。
あまりにも情報が膨大なので、最後に示すような、そういうことをまとめた本を読んでみるとよいだろう。
川の近くというのは、霊的にも良くないとされる。
バブル全盛期の頃に、本来人が住むには適していないところも、宅地造成で家が建てられた。
日本人が「お金、お金」と、醜い金の亡者のようになっていくことによって、地震災害や水の災害の被害を大きくする要因を増やしてしまった。
神戸はまだ(全体的には)地盤は良いほうで、名古屋や東京の方が悪いという。
名古屋については、「やっぱり」という感じだ。
近代都市東京は、かつて関東大震災で被害を蒙った頃と同じではない。
もっともっと自然災害に対して脆弱な都市になってしまっていて、M7規模以上の巨大地震が起きれば、どうなってしまうか誰にも真相はわからない。
近年、市区町村の合併などにより、昔からの地名がどんどん消えている。
日本の民俗学の権威である谷川健一氏は、地名を勝手に変えるのは犯罪行為だと言っている。
地名には、かつての経験による災害への警告が含まれていることもあるだろうに。
前述のような、地盤が弱いところよりも、もっと怖いのは、地盤が弱いところとそうでないところの境界あたりに建てられた家だ。
阪神淡路大震災の時にも、そのような地域がもっとも倒壊などの被害が多かったという。
あの倒壊した高架の高速道路はその典型だろう。
今日は「さわり」だけ書いたが、今後少しずつ、このような情報も提供していくことにしたい。
Facebookで建設のエンジニアの友達に意見を聞いたが、首都高の都心部分は地盤の弱い河川の上を走っているため、地震の規模によっては全壊することも考えられるという。
そのような土地しかなかっただろうとはいえ、阪神淡路大震災以降ならば、そのような立地に高速道路の高架を建てることはしなかっただろうか。
この話一つ取ってみても、首都直下地震では想像を絶する想定外の大惨事が待ち受けているかもしれないのだ。
拙著『予言・天変地異』で、首都直下地震の被害想定は甘すぎるという記事を書いたが、その甘すぎるという判断自体が、まだまだ甘すぎたようだ。
(ややこしい表現だが、意味が通じているだろうか?)
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