沖縄県名護市辺野古への米軍普天間飛行場の移設に反対する「辺野古基金」の共同代表に就任したアニメ映画監督の宮崎駿さんが、7月13日に東京都内で記者会見を開いた。
質疑応答で、安保法案の成立を急ぐ安倍晋三首相について記者から聞かれると、「憲法解釈を変えた偉大な男として歴史に名前を残したいのだと思うが、愚劣なことだ」と批判した。
この会見の宮崎氏の発言で、特に印象に残った部分を貼り付けておくことに。
(日本ではなぜ左翼の力が弱いのかという質問に対して)
自民党は過半数の支持を得たのではなくて、多くの人間が投票しなかったことによって天下を獲ったんです。ですから、また変わります。永続的なものではないと思います。
安倍首相は、自分は憲法の解釈を変えた偉大な男として歴史に残りたいと思っているんだと思いますが、愚劣なことだと思っています。
【全文】「世界がもっと根元の方でみしみしと悪くなっていくようです」〜宮﨑駿監督が会見 (1/3)
民主党に愛想を尽かしたというのもあるだろう。
いずれにしても、自民党の一党独裁で政治が腐敗してきたことを国民は忘れたのだろうか?
というか、最初から認識がなかった?
(安部首相が米国との関係を重視する旨の質問で)
アメリカの文化は僕は好きではありません。アメリカの生活様式も 日本に多く浸透している色々な生活のやりかたも、基本的に好きじゃない人間なので、そういう色眼鏡だけで見てしまいます。
今、具体的にどういう方針をめぐってどうなのかとここで述べることはできませんが、僕はいつか大量消費文明に終りが来るだろうという予感の中で生きていますので、それでお答えをご勘弁してください。
アメリカだけの話ではないが、日本はそういうアメリカの後を追って来たと言えるだろう。
こういう当たり前すぎる議論を、なぜ自民党の政治家たちがしないかというと…すべてわかっているからでしょうね。
自分たちの過去の犯罪行為を。
(日本の若者をどう見ていらっしゃいますか。他の国見ていても、若い人には右傾化が出てきています。日本でも若い人の中で田母神氏が大きな人気を得ていますが、一方では多くの若者が政治に無関心と言われています。これは今後どういうふうに発展すると思いますか。若者が政治のプロセスに熱狂的に参加するような時代がくると思いますか)
スマホを手放してくれれば変わります。(会場から笑い)
痛烈なアイロニーだ。
(日本国憲法は、やはり占領国が日本に押し付けたと言われています。しかし、今回の動きを見ていると、日本人はこの憲法を非常に深く愛しています。どうして日本人はこんなに強い思いを憲法に持っていると思いますか)
15年に渡る日本の戦争は、惨憺たる経験を日本人にも与えたんです。
【中略】
平和憲法というのは、占領軍が押し付けたというよりも、1928年の国際連盟のきっかけにもなった不戦条約の精神を引き継いでいるもので、決して歴史的に孤立しているものでも、占領軍に押し付けられただけのものでもないと思うんです。
たしかに押し付けられただけのものならば、ここまで固執しないでしょうね。
日本人にとっての貴重な財産だ。
(戦後70年という節目の年ですが、監督から見ればあの戦争、あれは70年前のあの歴史は一体どういうものだと思いますか。あれからどういう教訓が得られたと思いますか)
他国を自国のための犠牲にして侵略することは、絶対やってはならない。どんな理由をくっつけても、どんなに美化しても美化しきれない。その原則だけは絶対守るべきであると思います。侵略してはいけないんです。それで、私たちは島国ですから一番やりやすいはずです。
完全同意。
なんだったんだろうな?
民族的ナルシシズム?
アジアの民に対する優越意識?
美輪明宏さんの見解
スタジオジブリの宮崎駿監督も高畑勲監督も、安保法制と改憲への動きに強い懸念を表明している。
そのジブリが無料で配布する小冊子「熱風」の8月号で、美輪明宏さんのインタビュー連載が掲載されている。
「戦後70年」をキーワードにするこの対談で、美輪さんは安倍首相らを痛烈に批判している。
(人間は)失敗を繰り返してばかりいる。安倍さんや、石破(茂)さんや、麻生(太郎)さんにしても、みなさん、言い出しっぺの責任を取っていただいて、徴兵制になるならば、まずご自分が、年齢に関係なく、鉄砲を担いで、鉄兜をかぶって、まず第一線に出ていただく。それから、お子さんも、孫も、きょうだいも、それから娘さんのボーイフレンドも、全部一緒に連れ立って第一線に、まず最初に出ていただく。もちろん一兵卒でね。
美輪明宏が「安倍首相も自民党に投票した人もまず自分が戦地に行きなさい」と一喝!|LITERA/リテラ
これはまた厳しい…。
そこまで言うかーという感じだ。
自民党に投票した人たちは、前述のように、民主党の実態を見て「しょうがない」という感じで自民に鞍替えした人々が少なくないのではないか。
さらに、その中で、原発のことや安保法制の点で、後悔の念を抱いている人々も。
それを考えると、やっぱり厳しすぎる意見だな。
日本は、実は戦争ができない国、不可能な国です。大正10(1921)年に暗殺された原敬が言っていたように、日本には何の資源もない。石油も鉄もニッケルも、何も採れない。食料自給率もいまや40%を切って、ほとんど輸入に頼っている。
これは説得力があるたとえだ。
もうひとつ、日本は(戦争を不可能にする)抑止力を自分たちで作っちゃったんです。原発です。日本の沿岸をなぞるように50数カ所も原発を作っちゃった。今は特攻隊の時代じゃない。ミサイルや無人爆撃機の時代です。原発を狙われたら一巻の終わり
テロもあるよね。
原発は核兵器の燃料の貯蔵の目的があるのだろうけれど、こんなに多いと「標的」にもなりかねないということまで頭が回っていないのかな。
「それから、それに賛成している選挙民の人たちも、ご自分が支持して選んだんだから、選挙民もまず一家を挙げて、どうぞ出征してくださいって。男の方たちは、ご自分が殺し、殺されにいきたいんでしょ。どうぞ、いらしてください。それだけですよ。
いや、だから反省というか後悔してる人たちもたくさんいると思いますよ、美輪さん。
きっと首相は、国会で自分の都合よく安保関連法案を通すためには、この時期に選挙をしておくのが最も良いタイミングと判断したのでしょう。(略)ここで再び衆議院で安定多数の議席を確保しておけば、「国民からの信任を得た」と、任期の向こう4年間、首相はやりたい放題好き勝手に、きな臭い「積極的平和主義」とやらを進められると踏んだに違いありません。(略)
いつの時代も犠牲を強いられるのは、弱い立場の人間なのです。こういう世の中で果たしていいのでしょうか。そういう流れを止めるのも、有権者みなさんの大切な1票に他なりません。よくお考えになり、投票所に足をお運び下さい。日本の未来を良くするも悪くするもあなたの責任なのですから。
本当にその通りでしょう。
でも、安部首相たちに、いくら自分たちで戦場に行ってくださいと言ったって、行くわけはない。
美輪さんは原爆を落とされた長崎出身で、戦争に対する嫌悪感が人一倍強いというのもあるのかもしれない。
いや、戦争を体験した人々に共通することかもしれないが。
安保法案、15日に委員会採決
そんな中、衆院平和安全法制特別委員会は14日の理事会で、安全保障関連法案について、15日に採決することを、浜田靖一委員長の職権で決めた。
今日で全てが終わるさ。
今日ですべてが始まる。
そんな歌を口ずさんでいた。
もう、これで何がどうなっても、決まるだろう。
どんなに「許さない」という声が強くても。
そういう政党を、首相になった人を指示した人々が多かったということですね。
自分的には「多すぎた」と言いたいが。
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