いま、ネットの国会生中継では、内閣不信任案が否決された後で、いよいよ安保法案の採決に入っているようだ。
これを見ていて、「ついに終わりか」の感がある。
安保法案に関しては、賛成・反対、さまざまな考え方があるだろう。
外国が攻めてきた時に、日本の国を自分たちで守るのが当然だという意見は、それなりに尊重する。
私は、戦争=人を殺すこと事態が容認出来ないなどの理由から、賛成できないが。
反対派の中には、はじめに「○○憎し」ありきで、国会やその外で、暴力に訴える人々、ぞんざいな言葉を使う人々…。
単なる感情論になってしまっている。
だが、いま問題になっているのは、ほとんどの憲法学者が「違憲」と訴えている法案が内閣で可決されることだ。
戦争はイヤだとか、日本の国は自分で守るのが当然とか、そういう議論以前の問題なのだ。
好き嫌いの問題ではない。
テレビの街頭インタビューなどの国民の声を聞いていると、賛成の人も反対の人も、どうもそのへんの視点がボケている人が多いように感じるのだ。
テレビ朝日「報道ステーション」の調査では、違憲でないとした憲法学者は、151人中、たったの3人だけだった。
www.tv-asahi.co.jp
弁護士の早川忠孝氏は、「最高裁判決によらないで内閣が閣議決定で憲法解釈の変更を強行したことが問題」と指摘している。
blogos.com
そういう違憲である憲法解釈を、国民の意見を無視して採決を強行していることも問題だ。
報道ステーションでも紹介していたが、憲法学者らが「違憲訴訟」を準備しているという。
allhokkaido.com
どうしても戦争をやりたいのならば、日本の国を自分たちで守りたいのならば、まず憲法改正というまっとうな筋を通すべきだ。
国民が納得する形で、国民投票を行って。
ほとんど独裁者と変わらないように思える「恐怖の男・安倍氏」が、もっとも嫌う(怖れる)方向性だろうが。
賛成・反対どちらにしても、政府が国民を「騙す」ようなやり方では、国民の同意は得られない。
もう次の選挙は、無党派層を完全に「敵」に回してしまった自民党も、多くの創価学会員に愛想を尽かされた公明党も、大幅に票を減らすだろうと予想される。
実際にそうなったとすれば、それが今の日本の「民意」なのだ。
憲法学者の木村草太氏は、報道ステーションでお馴染みだが、安部首相がこの番組の出演をドタキャンしたのは、この人との対話に迫られたらボロがでるから怖れたのだという説がある。
まあ、たとえそうではないにしても、左寄りの朝日系列の番組には出たくないというのが本音だろう。
こちらに、その木村氏が「政府に軍事権なし」と語る北海道新聞の記事がある。
dd.hokkaido-np.co.jp
今、9月19日の深夜2時20分頃だが、参議院で安保法案が可決されたようだ。
民主主義がなくなった日となった。
いや、もっともっと前からなくなっていたかもしれないが。
合掌。
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