以下は、英国の科学誌『ネイチャー・ジオサイエンス』電子版9/12付に掲載されたもの。
東日本大震災のような巨大地震は、潮の満ち引きの原因となる月の引力が強く働く時に発生しやすくなるとの研究結果を、東京大の井出哲教授らの研究チームが発表した。
月の引力によって海の水位が変わるのと同様に、地面の中の圧力にも変化が起きる。
この変化は地震によって解放されるエネルギーと比べると非常に小さいが、大地震を引き起こす最後の一押しとなり得るという。
チームは「力が大きな日には、小さな岩石の破壊が大きな地震へと成長しやすくなるのかもしれない」という。
月の引力と地震発生の関係についての研究は過去にもあったが、今回は1万以上の地震データを使い、地震前からの変化を詳しく調べている。
研究チームは、約15日周期で変化する潮の満ち引きを起こす力が、地震の前日に震源付近でどのように働いていたかを分析。
すると、2004年のスマトラ沖地震や11年の東日本大震災を含むM8.2以上の巨大地震12例のうち9例で、15日間の中で特に力が強い日だった。
M5.5レベルの地震の場合、この力が強い時も弱い時も起きており、明確な関連は見られなかったという。
満月・新月と大地震
スマトラ沖地震(2004)も東日本大震災も、満月の前後に起きていた。
昔から、満月や新月の前後に大きな地震が起きやすいと言われてきた。
民間研究者の間では、いつからか「満月トリガー」などと呼ばれ、この頃に地震が起きやすいと言われてきた。
2005年に「過去の大地震と月齢の関係」という記事を書いていた。
tankyu.hatenablog.com
この記事で、1991年〜2004年に世界で発生したマグニチュード7.0以上の地震961件を集計し、月齢の分布グラフを描いてみた。
それがこちら。↓
数字は地球から見た太陽と月の度数を示していて、0度が新月、180度が満月となる。
これを見ると、満月の直前(1日前位)、そして満月の数日後あたりにピークが見える。
あまり顕著ではなく、あくまでも「傾向がある」程度だが。
やはり「満月トリガー」や「新月トリガー」に注意ということが言えるかもしれない。
満月や新月前後に大地震が起きる確率が大きいならば、地震予知・地震予測にも役立てることが可能だろう。
今後も探求を続けたい。
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