昨日10/15の『Wired』で、興味深い記事が出た。
『「巨大地震」を「月の満ち欠け」で予測できる可能性』と題した記事。
翻訳ものだが、日本の東大の研究チームが学術誌『Nature Geoscience』に9月12日付けで発表した研究の紹介だ。
それによると、1万以上のデータを検証した結果、マグニチュード8.2以上の巨大地震12例のうち9例は、地球潮汐が最大となる大潮の日だったという。
潮汐が最大になる時というのは、月の軌道によって起きるもので、具体的には通常は満月と新月のときの「大潮」の時に起きる。
東京大学教授の井出哲らのチームが行った研究では、3つの巨大データベースからの地震記録と潮汐図との相互参照が行われた。
…と、ここまで書いて、この研究については、すでに下記の先月の記事で紹介していたことに気がついた。^^;
だが、前回書いていなかったことを更に詳しく掘り下げることは、無駄にはならないだろう。
それだけ、この研究が本質的なものを含んでいるということだ。
大規模な地震になるほど月の周期との関係が現れる
この研究では、大潮と小さな地震のあいだの相互関係はほとんどゼロだったが、M7~9の大地震になると、月の周期との一致が見られ始めた。
特に、8.2以上の巨大地震12例のうち9例は大潮(満月か新月)の時に起きていたというのは、かなりインパクトがある。
民間の研究家の間では、以前から「満月トリガー」「新月トリガー」と呼んで、地震に注意を促していた。
この「トリガー」という呼び方は、理にかなっているだろう。
「月の力」(たとえば引力など)そのものが地球上の地震を引き起こすものではない。
あくまでも、「最後の一押し」となるかどうかなのだ。
ちょうど今日が満月だが、そういう意味では注意をした方が良いだろう。
特に、昨日の記事で書いているように、日本海側でいろいろ不穏な現象が見られているので。
この論文を査読したワシントン大学の地震学者、ジョン・ヴィデール氏は、このパターンを完全に明確にするには、さらに何百年分かのデータが必要になるかもしれないと語る。
だが、Wired誌が書いているように、大潮は巨大地震に影響を与えるかもしれないという事実には、地震発生のメカニズムに関する新たな知識を地震学者たちに与える可能性がある。
今後さらなる研究を待ちたいところだ。
※昔、むさぼり読んだ。
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