愛猫家向けWebメディア「ねこちゃんホンポ」で、5/30に興味深い記事が掲載された。
「地震が起こる前にする猫の不思議な6つの行動」と題した記事で、これは見過ごすわけには行かないということで、紹介することに。
猫の6つの地震予知行動(?)
この記事は、実際に猫を飼っているライターさんが執筆したもの。
ここでは、地震前の動物の異常行動を研究されている工学者の研究も紹介して、興味深い記事となっている。
そして、「猫の地震予知を感じさせる異常行動」として、以下の6つの行動を挙げている。
- 異常によく鳴く
- 異常に歩く
- 家の外に出たがる
- 飼い主を噛む
- 野良猫が姿を消す
- 高い所に上りたがる
以下に、この6つの要素について自分なりに考察してみたい。
(1)異常によく鳴く
ここで、神奈川工科大学機械工学科の矢田直之准教授の研究内容を紹介している。
研究内容の一つに「動物達の異常行動による地震予知」がある方だ。
2011年の東日本大震災の震災の2日前、矢田准教授の研究室で生活している2匹の保護猫が、いつもよりも異常に鳴いたという。
私のサイト『防災三昧』の「地震前兆百科」にある「陸上の動物:ネコ目:ネコ」のページでは、猫の地震前の異常行動をまとめている。
阪神淡路大震災(1995)の前兆現象をまとめた『前兆証言1519!』
際にも、ネコの異常に鳴いたという報告が見られる。
たとえば、地震の10分前にネコの異様な鳴き声で目を覚まして、トイレへ行っている間に大きな揺れが襲い、障害者だったが猫のおかげで助かったという例もある。
(2)異常に歩く
異常に歩いたり、走り回ることもよく見られるようだ。
家の中を走り回っていたというケースも、8件ほどある。
神奈川工科大学では、ナマズやスナネズミを使った実験をしている。
水槽にセンサーを取り付け、猫首輪に万歩計を付けて、その行動回数を記録する。
その結果、地震発生前に異常行動が見られたケースがあったという。
これは、ちょうど私がハムスターの回し車の回転数を日々記録するのと基本的には同じようなものだ。
(3)家の外に出たがる
異常に家の中を走り回り、家の外に出たがる行動も見られる。
1976年5月6日のイタリア・フリウリ地震(M6.5)でも報告がある。
「ねこちゃんホンポ」の記事を読んでいるうちに、どうも私の「地震前兆百科」を参照しているのではないかと思えてきた。
家の外に出たがるだけではなく、実際に家から脱走していなくなった猫も多かったとか…。
子猫を育てている母猫は、子猫を咥えて必死に外に出ようとする姿が確認された云々。
私が書いているものばかり。
(4)飼い主を噛む
これも、飼い主に噛み付いたという事例もあるということを、「地震前兆百科」で書いている。^^;
「前兆証言1517」で報告されたもので、相当切羽詰まった精神状態になっていたのかもしれない。
少ないケースだけど、こういうこともあるということです。
(5)野良猫が姿を消す
これも、ネコがいなくなるケースとして、飼い猫の場合もあるし、いつも家の外にいる野良猫がいなくなったことに気づく場合もあると、「地震前兆百科」で書いている。^^;;
飼い猫でも、家から突然に姿を消したら、ヤバイかも。
稀なケースだけど、猫を飼っている方は、そういうこともあることを覚えておいてください。
(6)高い所に上りたがる
猫は高い所に上りたがる傾向にあるというのも、直前に一斉に高い所に上り身構えるとある。
これも、1999年8月17日のトルコ北西部イズミット地震(M7.4)で、地震の半日前にネコが高い木に登って鳴いていたという事例を「地震前兆百科」で書いていた。^^;;;;;
地震前兆としては、ニワトリが小屋の屋根に登るといったケースも見られる。
これは、一つの可能性としては、地電流を感知して、それを嫌って何かの上に登りたがるのかもしれない。
6つの行動は全て「地震前兆百科」から取っていた
というわけで、この6つの行動は、すべて私の「地震前兆百科」から取ったもののようだ。^^;
矢田准教授にも直接取材をしていないようで、その場合でも、参考文献を示すのが礼儀というものでしょう。
誰にもバレないだろうと思っているだろうけれど、書いた本人が読めば即わかる。
「ねこちゃんホンポ」は、この点でちょっといただけない。
猫には第六感がある?
これも、このライターさんが参照しただろう『女性自身』(2015年11月04日)で、矢田直之准教授が取材を受けている。
「猫の行動から地震を予知 専門家が最新研究を語る」と題した記事で、前述の3.11前のネコの異常行動に関連して、矢田氏はこう語っている。
そのときは2匹ともよく鳴いていました。動物は電磁波を感知しているという説もありますが、私はもっと本能的な“第六感”のようなものが、異常を察知しているのでは……と考えています。
(「女性自身」、2015年11月04日)
科学者として「第六感」にまで言及するとは、かなり大胆な発言だ。
なぜ地震前兆の知識が必要なのか?
動物で地震予知を行うということはナンセンスだというような発言が、科学者から出ている。
だが、私自身も他の科学者も、そんなことは考えていないだろう。
動物が地震前兆を感知するとわかったとして、ではその背後にある説明原理のようなものを探求して、たとえばそれが「電磁波」だとわかったら、それを計測できるシステムを作れば良いという話。
人間の「体感」にしても、「地震雲」にしても、みな同じだ。
最終的には、科学者による測定によって地震予知なり予測なりを行う。
ゴールはそこにあるだろう。
ただ、ひとつ言えることがある。
「動物前兆」、「体感」、「地震雲」や「アーク」のような気象現象などは、特別な測定器を用いなくても、「いつでも誰でも」地震の前兆現象を捉えることが可能だということ。
地震予知など不可能だとされている現状で、それこそが、「一般人」がイザという時に自分たちの身を守ることができる貴重な手段となり得るのではないかと思うのだ。
本当は、科学者なり政府がこういうことをやってくれれば、われわれがこんなことに時間を費やす必要はなくなるかもしれない。
こんなことは、「趣味」や「道楽」でやっているのではないのだ。
「人の命」が関わっているからこそ、やっている。
民間で地震前兆などを研究している人の多くも、同様ではないだろうか?
池谷元伺名誉教授が遺した言葉
私が心から尊敬する、故・池谷元伺・大阪大学名誉教授は、『【緊急改訂】大地震の前兆 こんな現象が危ない』(青春出版社)で、地震予知を不可能と決めつけるのは、人の傲慢さの表れだとして、こう書いている。
まずは可能ではないかと夢を持って少しでも被害を減らす方法を考え、人事を尽くしたなら、あとは神の領域である。【中略】
地震前兆がまだ科学にならない未科学領域であるのは、科学が進歩していないからではなく、誰も真面目に取り組まないからである。
(『【緊急改訂】大地震の前兆 こんな現象が危ない』、池谷元伺、青春出版社より)
2006年3月14日に、池谷名誉教授は逝去された。
それを知って、非常にショックだった。
少しでも犠牲者を少なくしたいという「良心」を持って地震前兆の研究を行う、数少ない科学者だったからだ。
その遺志を忘れずに、これからも人から何と言われようと、地震前兆の研究を行っていきたい。
※「地震前兆百科」の「陸上の動物:ネコ目:ネコ」の項は、こちら。
【参考】
【お願い】
いつか、矢田准教授にお話を伺いに行くかもしれません。
みなさんも、ネコを飼われている方で、大地震の前にネコに不審な行動があったという例があれば、ぜひメールで教えてください。
研究目的、あるいは某所の記事として紹介させていだたくかもしれません。
今日の前兆現象
まずは、しろ子の運動量。
少なくなった。
【ハムスター】6/1朝、カウンター値:481。少なくなった。 @kokanranger 報告 #hamster #ハムスター地震予知 #ハムスター #ジャンガリアンハムスター #地震予知
次に、磁石落下装置。
【磁石落下装置】6/1 14時頃、気づくと27枚の方がスズズーっと14cm程落ちていた。午前中に出かけていて、いつ落ちたか不明。戻そうとすると、明らかに普段より止まりにくい。 @kokanranger #地震 #地震予知 #地震前兆 #磁石落下装置 #LINE
磁石の実験は、まだ始めたばかりで、いつ頃どの範囲の地震に対応するかなどは、まったくわからない。
※普及版(単行本)と大型本があるが、Amazonの古書では両方とも高価になって残り僅か。
私のバイブル。
前兆証言1519!―阪神淡路大震災1995年1月17日午前5時46分
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【愛弥美】おはよございます。今日から6月、夏服にチェンジ。Uniform for Summer from today.#愛弥美 #幼稚園 #制服 #kindergarten #LINE