【前兆】台湾東部で「地震魚」（リュウグウノツカイ）が多数捕獲される～大阪北部地震の前にも捕獲されていた？

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6/29に台湾東部で、「地震魚」、つまりリュウグウノツカイが捕獲された。
これが地震前兆であるかどうかを検討することにしたい。

台湾東部でリュウグウノツカイ

おととい（6月29日）に、台東市の漁師が、最長12mの「地震魚」（リュウグウノツカイ）を、なんと12匹も捕獲したという。

冒頭の写真のように、6人の男性が並んで持つほど長い。
台湾では「地震魚」と呼ぶくらいで、日本以上に地震前兆との関連があるとされる深海魚だ。

2日後にも

7/1にも、別の場所で漁師が3匹のリュウグウノツカイをお隠している。
この数日間で、15匹ほどが捕獲されたことになる。

台湾では地震魚の捕獲が多いようだが、これほど短期間でこれだけの数は、異例かもしれない。

東海大の研究

深海魚の出現と地震発生には関係があるとするのは台湾に限ったことではない。
また日本では、広く深海魚が大地震の発生と関係していると考えられてきた。

だが、1年ほど前にTOCANAで紹介したが、2017年7月13日に東海大学などの研究チームから、この腱に冠してケチがついた。
「深海魚の捕獲や漂着は大地震の前兆ではない」という研究結果をまとめたものだ。

これに反論すべく、トカナの記事を書いた。
このような地震と無関係説に対して、「お魚博士」として知られた水産学者の末広恭雄氏（1904～1988）、環境地震学者の弘原海清（わだつみきよし）氏（1932～2011）、池谷元伺・大阪大学名誉教授（1940～2006）などの科学者たちは、リュウグウノツカイをはじめとする深海魚の出現が大地震の前兆である可能性を検討してきた。

過去の捕獲例

下記のデータは、TOCANAで紹介したもののうち、リュウグウノツカイに関するものを抽出した。

◎1990年7月18日：リュウグウノツカイ。神奈川県小田原市御幸の浜に漂着。
→1990年8月5日16時13分：神奈川県西部、M5.3、最大震度4。遅延18日。

◎1995年1月13日：リュウグウノツカイ。三重県度会郡南島町の大敷網。
→1995年1月17日5時46分：阪神・淡路大震災、M7.4、最大震度7。遅延4日。

◎2005年5月19日：リュウグウノツカイ。鹿児島県隅町大浜漁港に漂着。
→2005年5月31日11時4分：大隅半島東方沖、M5.8、最大震度4。遅延12日。

◎2008年12月26日：リュウグウノツカイ。青森県五所川原。
→2009年1月16日2時49分：千島列島東方沖（シムシル島東方沖）、M7.4、最大震度2、遅延21日。

◎2014年3月17日：リュウグウノツカイ。福岡県北九州市若松区の海岸。
→2014年3月26日17時49分：薩南諸島東方沖、M5.3、最大震度3。遅延9日。

◎2017年2月8日：リュウグウノツカイ。フィリピン、ミンダナオ島、アグサンデルノート。
→2017年2月10日22時頃：フィリピン・ミンダナオ島スリガオ、M6.5。遅延2日。