1/17と今日1/20に和歌山県南部でM3クラスの地震が2回続いて発生したが、1/16に和歌山県の熊野灘で深海ザメ「ラブカ」が捕獲されたことと、大阪の古谷佳子さんが強い体感があり和歌山県あたりで揺れそうと言っていたことに対応するかどうかを検討する。
和歌山県南部M3.6
まず、今朝和歌山県南部で起きた地震の詳細を。
発生時刻:2020年01月20日 08時46分頃
震源地:和歌山県南部
最大震度:震度2
緯度:北緯 33.9度
経度:東経 135.5度
震源:M3.6
深さ:約50km
また、3日前の1/16 02:39にも、和歌山県南部でM3.3、最大震度2の地震があった。
それ以前に和歌山県南部で起きていた地震は、2019/08/05のM2.9に遡るので、久しぶりの有感地震となった。
ラブカ捕獲
4日前の1/16に、和歌山県の熊野灘で、生きた化石と呼ばれる深海ザメ「ラブカ」が捕獲されたことは下記の記事で書いた。
ラブカの過去の地震前兆と思われる出現事例も、下記の記事で書いている。
今までラブカ出現は、ほとんど駿河湾でのことだったが、その後に周辺で地震が発生することが多かった。
熊野灘はレアケースで、果たして対応する地震が起きるか注目していたが、意外と早く地震が起きた。
ただし、1/16 02:39の和歌山県南部M3.3の地震は、おそらくラブカ出現前だったと思われ、前兆とは言えない。
古谷佳子さんの体感
大阪yoshiko整体オフィスの古谷佳子さんは、1/17朝に強い体感があるとブログで書いていた。
そして、和歌山県が揺れると感じたという。
この時はすでに前日にM3.3の地震が和歌山県南部で起きていたが、さらに地震があるということなのだろう。
その通りに、和歌山県南部で再度地震が起きた。
ラブカにしても古谷さんの体感にしても、これで終わりかどうかは、わからない。
より大規模な地震が起きる可能性は、考えておくべきだろう。
昭和東南海地震の前に紀伊半島内陸で地震が多発
和歌山県で地震となると、気になるのが南海トラフ巨大地震との関係だ。
実は、1944年12月7日に発生した昭和東南海地震の前には、紀伊半島半部で内陸地震が多発していた。
三重県中部・南部、奈良県、和歌山県北部・南部という条件で、東南海地震までの7年間を検索すると、以下のような分布になる。
◎1938/01/01~1944/12/31:M3.0以上
1938年:06回
1939年:18回
1940年:17回
1941年:17回
1942年:10回
1943年:09回
1944年(東南海地震後):11回
1944年(東南海地震後):09回
M3クラス:68回
M4クラス:24回
M5クラス:04回
M6クラス:01回
震源分布の比較
下記のマップは、上記の7年前からの検索範囲での震源分布だ。
このように、巨大地震の4~5年前には、地震の回数が少し増えていた。
1944/09/15にM4.7の地震が起きて以降は有感地震がなく、2カ月半ほど静穏期があった。
比較対象として、2013/01/01~2019/12/31のM3.0以上の8年間の地震を検索した。
すると、100件の制限を超えてあったので、2013/06/08以前の地震は検索されなかった。
M3クラス:100回以上
M4クラス:06回
M5クラス:01回
M6クラス:00回
M4以上の地震が増えていた
まず、有感地震の数は現在の方が多いが、それが南海トラフ巨大地震の前兆だとは一概には言えないだろう。
震源の分布を見ると、昭和東南海地震の前では、和歌山県北部の紀伊水道寄りで地震が多発していたことがわかる。
また、現在では最大規模の地震がM5.4で、M5クラスはこの1回だけで、M4クラスは6回と、昭和東南海地震の前に比べると圧倒的に少なかった。
つまり、現在は有感地震の発生回数は多いものの、M4クラス以上の大きめの地震は昭和東南海地震の前の方がずっと多かったという顕著な相違が見られる。
これだけ見ても、少なくとも次の東南海地震については、差し迫っている状態ではないと言えるだろう。
だが、傾向としては、今後紀伊半島でM4クラス以上の地震が増えてくるようだと、巨大地震の前兆である可能性を考えた方が良いかもしれない。