4/3の週刊実話wjn.jpの記事で、南海トラフ巨大地震が「秒読み」とありスルーできないので、本当に「秒読み」かどうかを検証する。
また、南海トラフ巨大地震の発生予測にとって欠かせない黒潮大蛇行の最新予測もチェックする。
南海トラフ地震発生“Xデー”
この、週刊実話サイトの『南海トラフ地震発生“Xデー”秒読み! 前触れとされる異常現象が多発中』という記事、冒頭はこう始まる。
西日本では南海トラフ地震の前に直下型地震が起きることが知られている。昭和南海トラフ地震(1946年)の前には、鳥取地震、北丹後地震、北但馬地震が発生していた。次の南海トラフ地震が起きるとすれば、多数の犠牲者を出したあの阪神淡路大震災も前兆地震の1つに数えられる。3月13日に発生した能登半島(石川県)の震度5強は揺れはやや小ぶりだが、同じことが言えるでしょう
https://wjn.jp/article/detail/3666741/
上記は、武蔵野学院大学特任教授の島村英紀氏のコメントだ。
まず、昭和東南海地震(1944)・昭和南海地震(1946)の前に、西日本の内陸で大きな地震が何度か起きたこと。
下記の地震だと思われる。
1925/05/23:北但馬地震、M6.8、犠牲者428人。
1927/03/07:北丹後地震、M7.3、震度7相当、犠牲者2,925人。
1936/02/21:河内大和地震、M6.4、犠牲者9人。
1941/11/19:日向灘、M7.2、津波1m、犠牲者2人。
1943/09/10:鳥取地震、M7.2、震度7相当、犠牲者1,083人。
【巨】【南海】1944年12月7日 昭和東南海地震 M7.9(Mw8.2)
こうすれば、9年以内くらいの間に地震が起きていたといえる。
西日本の内陸地震
このうち、北但馬地震と北丹後地震は、20年ほど前と、ちょっと離れている感じがする。
むしろ、私が挿入した河内大和地震と、内陸ではないが日向灘の地震の方を重視すべきではないか。
そういう観点で見ると、ここ数年では下記のような地震が西日本で起きている。
2016/04/16:熊本地震、M7.3、犠牲者258人。
2016/10/21:鳥取県中部、M6.6。
2018/06/18:大阪府北部地震、M6.1、犠牲者6人。
2019/03/15:石川県能登地方、M5.5、最大震度5強
日向灘の大きめの地震も、起きた際には注視すべきだろう。
南海トラフの端にあるということで、重要なものになる。
桜えびの不漁
それから、島村氏がいう桜えびの不漁は、昨年6月にはすでに始まっていた。
そして今年1/20の記事でも取り上げた。
黒潮大蛇行の影響とするには、不漁の期間が長すぎるので、違うのではないかと書いておいた。
専門家によると、エビが小型化していることが要因で資源が減少しているせいではないかという。
この記事で書いたように、黒潮大蛇行の影響も一部にはあるのかもしれない。
もう25年ほど続いている事象について、これから起きる南海トラフ巨大地震の前兆だとするには、無理があるだろう。
島村氏がいうもう一つのスロースリップ現象も、また微妙なところだ。
スロースリップが発生しても、必ずしも大地震に繋がるわけではない。
黒潮大蛇行の状況
もうひとつ、私が「秒読み」になっていないと判断する要因として、お馴染みの黒潮大蛇行がある。
「黒潮親潮ウォッチ」のサイトは、相変わらず新型コロナウイルスのために担当者がお休みなのか、3/13以降は更新されていない。
そこで、気象庁の「海面水温・海流1か月予報」のページを見てみる。
1か月先の4/30の予測でも、黒潮は元気に大蛇行を続けるだろうということになっている。
この予測を、3/13時点の「黒潮親潮ウォッチ」サイトの冷水渦の強さの予測と比べてみる。
下記のグラフで、赤線が最新予測だが、4月末にはかなり落ちることになっていた。
大蛇行を形成する冷水渦の強さが弱まるということは、大蛇行が次第に小さな蛇行になっていくということだ。
それで、4月末までの予測を修正したものを緑色の腺で書き入れた。
本当にこのまましばらく行くとなると、黒潮大蛇行の終息が延びて、それだけ南海トラフ巨大地震の発生は遠のくことになる。
そうなれば、今年中に巨大地震が起きる可能性は低くなっていくだろう。
黒潮大蛇行と南海トラフ巨大地震の関係
私のこれまでの研究結果では、黒潮大蛇行が終息しない限りは、南海トラフ巨大地震の発生の可能性は非常に低い。
岡田正実氏の説では、黒潮大蛇行の発生中は、伊豆半島から東海沿岸にかけて反時計回りの渦のような流れができる。
すると黒潮の一部が東から西に流れて、潮位が上がる。
潮位が上がるということは、その海域の海水量が増えて重くなり、海底のプレートに力が加わる。
大蛇行が終息すると、陸のプレートへの重しが減るために陸と海洋プレート間の摩擦が低下し、プレートの境界(トラフ)で地震が起こりやすい。
海水の重みで地震が抑えられる?
雪の重みや海水の重みなどで、本当に巨大地震の発生が抑えられるんかいな?という疑問は残る。
だが、黒潮大蛇行と南海トラフ巨大地震の関係について、他に良い説明が思いつかない。
しかも、私が調べた限りでは、黒潮大蛇行の影響がありそうな海域では、たしかに直進期に大地震(M7.0超)が多発している。
下記のマップで、黄緑色で塗った部分が、直進期に多発している海域で、灰色は大蛇行期に多発している。
また、上記の図にあるように、「B:黒潮域」では、8月~12月に大地震がもっとも集中している。
また、過去の南海トラフ巨大地震はすべて7月~2月に起きている。
そのことからしても、『“Xデー”秒読み』には、少なくとも夏くらいまではならないだろうというのが私の考えだ。
これが絶対正しいとは限らないので、「安心してください」とは言えないが、少なくとも今は新型コロナウイルス感染症の方に気を配った方が良いのではないかと個人的には思っている。
コロナウイルスに負けないノウハウ
じつは今日はずっと、noteのコンテンツを執筆していた。
『新型コロナウイルス感染を防ぐ最善策は『免疫力を高める』こと!~インフルエンザ、癌などあらゆる病気に罹らなくなる』と題したもの。
自分は若い頃から健康面にも強い関心をもっていて、今回は物書きとしての情報力を駆使して、様々な観点から新規コロナウイルスについて考えてみた。
特に、『免疫力』に力を入れて、人間はどうすれば免疫力を高めて、癌や感染症に罹らないかを考えた。
昨年自分自身が大腸がんを患ってしまい、なぜ癌になったかを徹底的に反省した結果、免疫力が落ちていたということに気が付いた。
数日中に、有料版として公開する予定だ。
※私が購入した黒にんにく、あくまでも「訳あり」で、通常の製品ほどは「味」は期待できないので。
ただ、私は健康増進目的で毎日3個くらい食べていて、味よりも経済面を重視して選んでいる。
Amazonではかなり悪い評価だが、それほどと思えないのは、その後に選別に気を付けたのかもしれない。