探求三昧(はてな支部) - 地震前兆/超常現象研究家・百瀬直也が地震・災害予知・防災・予言などを探求

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PCのバックアップの薦め


知り合いの女性が、家のPCのHDD(ハードディスクドライブ)が壊れて、大切な写真などのデータが消えてしまったという。
目も当てられない状態だが、ディスクが完全にクラッシュしているとすれば、もう助かる見込みは少ない。
データ修復のサービスを専門に行っているところもあるが、HDDの何倍もの料金がかかるかもしれず、それでも完全に復旧できる保証はない。


だいたい、パソコンを買ったら真っ先に考えなければならないのが、データのバックアップの手段だ。
たとえば私の場合、自分が半生かけて蓄積してきた貴重なデータが消えてしまったら、自分の半生を失ったに等しいものがある。


PCをインターネットや年賀状作成やゲームぐらいにしか使わないという人だったら、それほどのダメージは受けないかもしれないが。
少なくとも何らかのクリエイティブな活動をしてきた人々ならば、この気持はわかるだろう。
 

ハードディスクも消耗品

コンピューターの仕組みをよく知っている人間ほど、ハードディスクなんていうものを信用していない。
たとえばHDDは、近年はかなり改善されてきたといっても、その構造上、まだまだ衝撃に弱い。
よくありがちなのが、あまり知識がない人がバルク品(正規の製品としてパッケージに入れられず、保証もなく売られるもの)のHDDを買ってしまったとき。


バルク品というのは裸のまま流通するもので、耐衝撃用のクッションなどを使わずに運搬されることが多いのだが、どこかで衝撃を受けたとしても、すぐには壊れず、1年たった頃に突然クラッシュしたりする場合もある。


ハードディスクというものは消耗品だから、いつか必ず壊れる物という認識が必要だ。
そこで必要になってくるのが、バックアップだ。運用上、バックアップで行うことは以下のとおりだ。

  • アプリケーションなどで作成したデータ類は、すべて"My Document"フォルダに保存するようにする(Windowsの場合)。プログラムのたぐいは、バックアップする意味はあまりない。再度インストールすれば良いからだ。
  • できるだけ、"My Document"フォルダを置くHDDは、システム(OS)が置かれているHDD(Windowsでは通常Cドライブ)とは別のドライブにする。これによる利点は、たとえシステムのHDDがいかれても、またはOSのアップグレードなどで交換の必要があったときでも、データのドライブは独立しているので、基本的に変更の必要がないことだ。
  • 定期的に"My Document"下のフォルダをバックアップする。

 

どこにバックアップを取るか?

ここで、肝心のデータをどこにバックアップするかが問題となってくる。
手軽に実行でき、しかも運用が面倒でない方法として、一番のお奨めは、別のHDDへ定期的にデータをコピーすることだ。
ここで「別のHDD」というのは、必ずしも同じPCに接続されている必要はない。
上に書いたように、システムがインストールされたドライブとデータ用のドライブは物理的に別にすることが望ましい。
さらにバックアップ用のドライブを同じPCに置くとなると、HDDが3台も必要になってしまう。
だが、家にPCが複数台あって、それがLANで接続されていれば問題ない。
そのLAN上の別のPCのHDDに、データをバックアップすれば良い。


バックアップの方法としては、上に書いたように、「運用が容易である」ということが最大の条件となる。
でないと、自分の経験から言っても、なかなか続かないのだ。
特に私のようなものぐさな人間にとっては。

フリーウエアを利用する

上記のような環境さえあれば、あとはバックアップに必要なソフトを揃えれば良い。
実は、これがタダで手に入る。
つまりフリーウエアだ。
RealSyncというものが、この目的に叶ったフリーウエアなのだ。
これ以降は、Windowsユーザー向けだけの話になってしまうが、ごめんなさい。
同様のソフトはMacとかでも探せばあるかもしれません。


【付記】(2010/11/27)現在WindowsXP上ではRealSyncが動作に問題が出てきたので、BunBackupというフリーウエアを使用している。
下記の作者のサイトでは、「バックアップ入門」というコーナーもあるので、読んでいないが、この記事などよりも貴重な情報が得られるかもしれない。
以下のRealSyncの説明は、BunBackupでも似たような処理をするので、参考のために残しておく。


このRealSyncは何をするものかというと、2つのディスク(HDDでも何でも、OSが認識できるものなら何でも)の間の特定のフォルダ内のファイルを「同期」させるものだ。
同期をとるとは、つまり両方のドライブがまったく同じファイル構成になるようにすること。
たとえば、ドライブDとドライブEという2つのHDDがあって、両方に"My Document"があったとして(必ずしも同じフォルダ名でなくても良いが)、ドライブDにsample.docというファイルがあって、ドライブEに同名のファイルがなかった場合、RealSyncを実行すると、sample.docを自動的にドライブEにコピーしてくれる。
逆に、ドライブEにあってドライブDにないファイルも、同様にして自動的にコピーされる。


先に書いたように、これはLAN上の異なるPCのディスク間でも同様にファイルの同期を取ることができる。
両方に同じファイルがある場合は、ファイルの更新日付が同じならば何もせず、どちらの日付が新しい場合は、それをもう一方のドライブへコピーする。
この時に注意が必要なのは、両方のHDDで同じファイルを編集しないことだ。
私の場合、自宅のPCとノートPCとの間で同期をとるので、うっかりするとこのミスを犯しかねないが、たとえばノートPCで編集したファイルは、家に帰って同期を取るまでは自宅PCの方では編集しないという風に覚えておけば良い。
具体的に、うちのPCでのバックアップ方法を紹介しよう。


ファイルの同期をとっているPCは、私がいまこれを書いているメインのPC(自作DOS-V機)、家内のPC(自作DOS-V機)、そして私のモバイル機であるVAIOノートの3台だ。
まず私のデスクトップPCは、VAIOノートとの間で"My Document"フォルダの同期をとっている。
つまり、どちらかのHDDで新しく作成または更新されたファイルを、もう一方のHDDへコピーする。
次に、メインのPCと別のサブPCとの間でも同期をとっている。
ここでは、メインPCとサブPCの"My Document"フォルダの両方を同期させている(メインとサブPCの"My Document"上のファイルを混在しているわけではなく、それそれ別のフォルダ名としてバックアップする)。
つまり、メインのPC上のデータは二重のバックアップをしていることになる。


RealSyncでは、単に「マイドキュメント」フォルダという大雑把な指定もできるし、マイドキュメント内の特定のフォルダだけというように、フォルダ単位でいくつも同期の設定を作ることができる。
もちろんフォルダ内の下位の階層下のフォルダも更新してくれる。
ここで、両方向または片方向の更新という設定もできるほか、指定した拡張子のファイルだけをコピーするという設定も可能だ。
My Documentフォルダ以外にも、たとえばメールソフトのデータ(普通の人にとってはこれがいちばん重要かも)は通常My Documentには保存できないので、どこに保存されているかを調べて、これもバックアップする必要がある。
WindowsでもOSによってこの場所が違うので要注意だ。


RealSyncは、スタートアップフォルダにショートカットを入れておけば、PCを立ち上げたときに自動的に起動される。
そして「xx分間隔」で自動更新するという設定にしておけば、その間隔で2つのディスクの同期をとってくれる。
だが、普通の使い方では、1日に1回バックアップをとれば十分だろう。
2回目以降に自動的に更新が始まったら、途中で中止することもできる。
そして、常駐状態になっているRealSyncを終了すれば良い。
というのは、更新が始まると、どうしてもCPUに負荷がかかって、他の作業をしていると重くなるからだ。


また、「削除」というオプションもあって、これを選ぶと、どちらかのHDD上でファイルが削除されると、そのファイルはもう一方のHDDからも自動的に消されてしまう。
だが、このオプションは危険なので、使わない方が良い。
大切なファイルがオペミスでこの世から消えてしまうということにもなりかねない。
この同期方式でちょっとやっかいなことは、片方のHDDでファイルの名前を変えたり、フォルダの場所を移したりすると、両者のHDD上でファイルが二重にできてしまうのだが、まあこれは構造上しかたないことだ。
時々人間が両方のHDDの中をチェックして、不要なファイルやフォルダを整理する必要がある。

バックアップは重要

バックアップ方法としては、他にも、CD-RやDVD-Rなどの書き込み可能なメディアへのバックアップという方法もある。
だが、バックアップをすること自体がめんどくさく感じて、よっぽど几帳面な人でないと長続きはしないのではないか。


私は(HDDを内蔵した)パソコンを使い始めてから15年ぐらいになると思うが、その間、HDDからデータが消えてしまったという経験をしたことがない。
初期の頃は、必ずしも上記のようなバックアップを行っていたわけではなく、単に運が良かったのだろう。
たとえば、まだ林檎派(Macintoshユーザー)だった頃は、Macintosh IIvxという高価なマシンを使っていたのだが、HDDのトラブルを経験したことがなかった。
当時のHDDの容量は16MB(GBの間違いではない)しかなかったから、1MBしか容量がないZIPメディアでも、バックアップ媒体としてなんとかなっていた。
というか、メインのHDDがあまりにも容量が少なかったので、ZIPをHDD代わりとして使っていた。いま考えると空恐ろしいことをしていたわけだ。


RealSyncは、Ryuuji Yoshimoto氏が趣味で(?)開発したフリーウエアだが、このような有用なソフトウエアを一般に公開して、誰もが無料で使えるということは非常にありがたいことだ。
ちなみに最新ヴァージョンは1.93だ。
類似のソフトは世の中にいろいろあるようだが、いくつか試しに使ってみて、やっぱり安心して使えるのはこのRealSyncだという結論に達した。
もし、もっと高機能なフリーウエアが他にあったら、ぜひ教えていただきたい。


この記事はPCの初心者のために書いたのだが、ちょっと難しいところがあるかもしれない。コメントなどで遠慮なく質問してください。

【参考サイト】
-RealSync


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