探求三昧(はてな支部) - 地震前兆/超常現象研究家・百瀬直也が地震・災害予知・防災・予言などを探求

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愛知万博で地球の未来を考える(5)


グローバル・コモン2−南北アメリカ、国際機関

グローバル・コモン1の南に隣接してあるのが、グローバル・コモン2。
まず、入口にある大きなカナダ館は、興味がないのでパス。
カナダ館の隣には、前から入りたいと思っていた石の店が。
石の店といっても、『無能の人』で、つげ義春が売っていたような川原の石ではない(当たり前)。
「ザ・ワールドストーンズ レンブランサ」だ。
看板には「パワーストーンアクセサリー」とある。
小さな店内は、通りかかる度に混雑している。
原宿にあってもおかしくなさそうな、パワーストーンの店だ。
中に入ってみて、繁盛している理由がわかった。商品がみんな安いのだ。
そのせいか、制服を着た中高校生が多くて、狭い店内は押すな押すなの大盛況。
石をちょっと眺めただけで出るつもりだったが、ふと思いついて戻って、ダウジング用に適していそうなペンダントを探す。
直径センチほどの球形水晶の周りに、らせん形の針金で包んだペンダントを見つけ、買うことにした。
値段は、たったの700円だ。

石屋の並びにトルコ料理の店があって、ここでは長蛇の列ができている。
日本人の間でトルコ料理がそんなに人気があるわけではなく、ほとんどの人々のお目当ては、万博で話題になっている「伸びるアイスクリーム」。
興味はあったが、人生の貴重な時間を5分と無駄にしないという方針で生きている私にとって、この列に並ぶ気にはなれなかった。
伸びる秘密を知りたくてネットで調べてみると、山羊のミルクを使い、独特の製法で長い時間をかけて作るものだそうだ。

キューバ館 満足度:C

ここは入る予定はなかったが、何とは無しに入ってみた。
館内にはカストロ首相の写真が飾られていて、見るものもあんまりないので、5分で出てきてしまった。

◎国際赤十字赤新月館 満足度:A

ここは絶対に入りたかったところ。
ところで、パビリオンの名称の一部の「赤新月」とは何かご存知だろうか。
私も浅学にして知らず、ネットで調べてみた。
もともとは国際赤十字という名称だったのが、赤十字のマークが、中東のイスラム教圏の国々で問題になったらしく、それらの国々では、赤い十字の代わりに赤い三日月の標章を使うことになったそうだ。
なぜイスラム教赤十字がダメかというと、キリスト教の十字架を連想させて反発があるのだという。
この赤十字赤新月マークは、とても重要な役割を果たしている。それは「保護」の意味があり、ジュネーブ諸条約で攻撃が禁止されている、命を守るマークなのだ。

なぜこのパビリオンに入りたかったのかというと、あのミスチルMr.Children)の名曲『タガタメ』をバックに、戦争や災害の中でも強く生きる人々の姿を紹介する映像が上映されるとガイドブックにあったからだ。
題して『マインド・シアター』。
『タガタメ』といえば、このブログでも何度も紹介している。
この曲名を知らない人でも、「子供らを被害者に…」の歌詞を口ずさめば、誰でも知っているだろう。
あのカップヌードルのCMでもなぜか使われた曲だ。
ミスチル桜井和寿が、痛烈なメッセージを入れ込んだ反戦歌と言っても良いだろう。
パビリオンのテーマ曲としてロックを、しかも反戦色の強いメッセージソングを選ぶなんて、「赤十字って、けっこう進んでるじゃないか」と思ったものだ。
このパビリオンではミスチルも協力していて、この楽曲を「特別提供」している。

このパビリオンがなかなか洒落てるなと思ったのは、パビリオンの前面の看板にはどこにも「国際赤十字」の文字がないところだ。
あるのは、ただ赤十字赤新月のマークだけ。
小さなパビリオンの前には、数十人の行列ができている。
並んでいるのは、若者が目立つ。
恐らく、たんに国際赤十字のパビリオンというだけでは、これだけ行列はできないだろう。
みんな、ミスチルの曲が聴けるという情報を得て集まってきているのだろう。
10分毎の入れ替えで、40人ほどが映像を見れる。

◎タガタメダ?

上映する室内は円形になっていて、ソファに横たわるような姿勢で、天井に映る映像を見るという形式だ。
『タガタメ』が流れてきた。
この曲をバックに、戦争や災害で被害に逢った人々の生々しい映像が映し出される。
インパクトは十分だ。
こういう映像と併せて聴くと、この曲のメッセージ色がさらに強まる。
だが、その内容について、多くは書かない。
見るときの楽しみ(悲しみ?怒り?)が減ってしまうだろうから。

映像が終わった後に通される部屋では、壁中に来場者が書いたメッセージが貼られている。
ミスチルのメンバーのものや、ヤンキースの松井選手からのメッセージもあるそうだが、見つけられなかった。
自分でも何か気が利いたことを書いて残そうかと思ったが、やめた。
言葉にしてしまうと、ありきたりになってしまって、ここで得た感動をそのままの形で残せないと思ったからだ。
いろんな人たちがブログで書いているようだが、私も同じことを書く。
愛知万博へ行った際には、この地味なパビリオンを見落とさずに、少々行列で待たされるのを我慢して、入ってください、と。
それだけの価値は、きっとあるでしょう。

地球の未来がたとえ暗いものであっても、たとえ多くの人々が犠牲にならざるを得ない時がきても、罪のない子供たちだけは助かってほしい。
『タガタメ』の歌詞に「子供ら」が出てくるのは、深い意味あってのことだろう。
子供たちが被害者に、加害者にならないように、われわれにいったい何ができるだろう。
それは誰もが考えることだろうが、いってみれば、私が長年続けている活動も、そういう目的なくしては語れないものだろう。
だから、やっぱりこういうパビリオンは避けては通れないのだ。


まだ書き足らないので、もう少し…。
『タガタメ』という曲は、言ってみれば「愛と平和」という、使い古されて色褪せてしまったテーマを題材にしたものだが、それを恥ずかしげもなく歌にする桜井和寿を頼もしく思う。
若者から、酷い社会に対する怒りを取ったら、何が残る?
ミスチルは、ロックというものは本来、商業的な意味以外に「意味」をもっている音楽なんだということを思い出させてくれるバンドだ。
こういう若者たちを見ていると、また自分も音楽の虫がうずき出すが、私は別の道を行くと決めた人間なのだ。
その決定に悔いはない(たぶん)。


※『タガタメ』の歌詞を知らない人のために、歌詞が紹介されているWebページのURLを書いておく。JASRACの承諾を得ているようなので、ページが消えたりしないだろう。↓
『タガタメ』by Mr.children(歌詞)
【続く】
22:50 128067


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