普段、平日は長い記事をブログを書けないので、週末はどうしても書く量が多くなる。書き溜めだ。
4月中旬だったから、もうだいぶ前になるが、私が会員となっている『宮古島の神と森を考える会』の報告書が送られてきた。
昨年(2004年)12月12日に宮古島で行われた『第11回講演とシンポジウム』、テーマ「万古山御嶽の復興を考える」の報告書だ。
万古山御嶽といえば、宮古島の有名なカンカカリャ(ユタ、カミンチュ)である故YMさんが開かれた御嶽(うたき)だ。
この御嶽は、数年前から御嶽の継承者がいなくなり、荒れ果てた状態にあったという。
それをなんとかしようと、この会で復興を手助けしようということになった。
講演では、著名な民俗学者である会長の谷川健一先生のほか、同じくユタなど琉球の民俗研究で知られる副会長・山下欣一先生のお話もあった。
またシンポジウムでは、ヒヌカン☆クラブでも紹介している著名なカンカカリャであるNTさん姉弟とUKさんも参加された。
UKさんは私が個人的に特に好きな方で、ご家族のご不幸があって一時期判示を中止されていたが、復活されたようで、元気なお姿が写っている。
この報告書を読むと、数は少ないが熱心な参加者が集まったようで、宮古島にとってカミンチューや御嶽とはまだまだ、なくてはならない重要な存在なのだということを再認識させられた。
シンポジウム参加者の教員の男性によれば、宮古には御嶽が1200あると言われ、それ以上は数え切れないという。
宮古島の人口は5万人弱だから、仮に御嶽が1200あったとすると、だいたい人口40人に一つぐらいの御嶽があることになる。
そして、なんと、すべての学校には御嶽があるそうだ。
UKさんによると、万古山御嶽を清掃されたときに、神様が喜んでいることがわかったそうで、これまで閉ざされた山が開いたということだろうと言われていた。
新たにツカサ(司、いわゆる本島のノロのような神役)を選出して万古山を復興させようという声が上がったようだが、本当に実現してほしいものだ。
宮古島の神と森を考える会は、急速に自然が失われていく宮古島をなんとかしようと、谷川先生が立ち上がって発足した会だ。
もちろん宮古島の島民でなくても会員になれるので、宮古を愛し自然が失われることを憂慮される方々の入会をお待ちしています。
詳細は、パサール・トッケ内のこちらのページを。
http://www.ne.jp/asahi/pasar/tokek/TG/mkmk/
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