過去のブログ記事を探していたら、こんな記事を見つけた。
もちろん、7年前に書いた記事なんて内容は覚えていないし、こんな記事を書いたことさえ忘れていた。
あの頃から原発には反対していたんだなと、改めて思った。
上記の記事で紹介しているサイトの作者、平井憲夫さんは、20年間原子力発電所の現場で働いていた人間として、原発とはこういうものだということをWebサイトに書き残した。
北陸電力能登(現・志賀)原発差し止め裁判と、東北電力女川原発差し止め裁判の原告特別補佐人、そして福島第2原発3号機運転差し止め訴訟原告証人でもあった。
原発の建設では、あまりにもヒューマンエラーが多すぎるという。
原発は、作業者から検査官まで総素人によって造られているのが現実だから、いつ大事故を起こしても不思議ではないと言っている。
私が常日頃から考えていることと、基本的に変わらない。
人間の行いや科学技術を盲信することが、原発事故のような惨事を引き起こしてしまうのだ。
阪神大震災後に、慌ただしく日本中の原発の耐震設計が見直され、その結果が発表されたが、「どの原発も、どんな地震が起きても大丈夫」という呆れたものだった。
そのいい加減な調査が、今回の福島原発の事故を引き起こしてしまった。
原発で定検工事が終わると、海に放射能を含んだ水が何十トンも流れてしまうので、日本列島で取れる魚で、安心して食べられる魚はほとんどないという。
原発の事故があっても、県などが慌てて安全宣言を出し、電力会社はそれ以上に隠そうとして、国民もほとんど無関心だから、日本の海は放射能で汚れっぱなしなのだと。
知らないということは怖いことだ。
原発が安全だと洗脳されて、それを信じこんできた国民。
平井氏は、放射能被曝の後遺症によって、1997年に亡くなられた。
平井氏がやっていた「原発被曝労働者救済センター」は後継者がなく、閉鎖された。
「原発がある限り、世界に本当の平和はこない」という平井氏が残した言葉が、切実に胸に響く。
今こそ、国民一人ひとりが原発というものを考え直す時が来ていると思う。