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松原照子『幸福への近道』を読む


東日本大震災を「世見」(予言)したとされて話題になった松原照子さんの著作を紹介する。
『幸福への近道』(松原照子著、主婦と生活社
ブログのタイトルと同名の書名だ。

幸福への近道

幸福への近道


今年2011年7月に出版されたばかりの本だ。
その直後に、Amazonで購入した。
あらかじめ書いておくと、いわゆる「予言本」と思って買うと、残念な結果になってしまうだろう。
そういう類の本ではない。


以下に、本の著者紹介欄を要約してみる。
1946年10月15日、兵庫県神戸市生まれ。
(株)SYO代表。
長年経営に携わる傍らで、財界人へのアドバイスなども行う。
東日本大震災復興のため、NPOプロジェクト立ち上げに向けて活動中。
1956年生まれの私とは、ちょうど10歳違う。

話題の本

本の帯には、こうある。

3.11以降 話題騒然
月30万アクセス!
ブログ「幸福への近道」で東日本大震災を言い当てた
話題の著者、緊急出版!


今回の本は、大震災を的中させたとしてブログが有名になったことで、出版社から声がかかったのだろう。
第1章の「謎めいた生い立ち」では、著者がお姫さま扱いされて大切に育てられたことがわかる。
そんな子供の頃から、著者が「不思議な世界の人々」と呼ぶ見えない存在とやりとりをしていた。
第2章の「不思議な世界の人たち」では、そのような存在を紹介している。
アメリカ兵のような青い目の人や、お坊さんのような人。
若い頃から、結婚と離婚を歴て、様々な商売をし、いろんな経験をしてきた。
気がつくと、35歳になっていた。
そんなある日、長年会っていなかった不思議な世界の住人が現れた。


そのブルーグレーの目をした女性は、こう言った。
このままだと日本が、自然界から大変な思いをさせられるから、話すことを書きなさい、と。
言われたことを書いたものが、1986年に『宇宙からの大予言―迫り来る今世紀最大の恐怖にそなえよ』という本となった。
いま古書市場で非常な高値がついているが、再度出版されるという噂もある。

東日本大震災を「世見」

この新刊では、東日本大震災を「世見」したということは、そんなことは大したことじゃないと言わんばかりに、ほんの少しだけ話題にしているだけだ。
今年に入って、胸の中で「ざわつき」が始まっていき、「いよいよ来る」という想いが日増しに高まっていった。
そして2月の中旬に、地図を広げていると「陸前高田」という声が聞こえた。
地図上の「釜石」の文字が赤く見えた。
ブログ上で書かれていた「東和」については、触れられていない。


この世見を書いたブログ記事は、大震災の発生後に改竄されたものではないかということで、ネット上で話題になった。
だが、私は独自に得た情報などをもとに、あの記事が大震災以前から書かれていたという結論に達した。
当初は否定的な立場から見ていたが、私の見当が誤っていたのだということを知った。
詳細はこちらの記事で書いている。

地球の未来

本書のその後の章では、「人生力」、「『感』を育てる方法」、「悩みの解決方法」といった章が続く。
恋や仕事についてといった、現実世界でのアドバイス的なことも書かれている。
第9章は「地球の未来」とあって、私が最も注目したい内容が書かれている。


いま地球は病気にかかっていて、地球を病気にさせたのは私たち人間なのだという。
自分たちの便利さや生きやすさなどを追求した結果、地球との共存共栄を忘れて、自然が破壊された。
自然は破壊され、地球は本来の姿を失ってしまった。
今のままだと、この十数年間で地球からのしっぺ返しをもっと多く受けるだろうと。
「人類最後の日」が来るなんて考えたくはないが、そんな日は来ないと言い切れるだろうか、と。


松原さんが「風呂敷おじさん」と呼ぶ見えない存在は、もっと厳しい口調で、次のように語る。
近い将来、人類に地球からの判決が下され、現存界での人口は大きく減少し、新たな地球作りを地球本体が始めるだろうと。
いままで人間が犯してきた罪により、地球の内部はどんどん変化してきている。
チェルノブイリ湾岸戦争によって、地球の内部はパニックになった。
今後も、各地で洪水、竜巻、津波、火山噴火などの災害が起きるだろうという。


地球は今まで浄化作用を行うことによってもってきたが、もう限界かもしれないと松原さんは書く。
地球の死は目前に迫っているという。
松原さんは、そのような見えない存在からの警告メッセージを伝えるために、新たな活動を始めたようだ。

「地球の未来」を変えるために

地球に対する危機感は、私もずっと昔からもってきた。
10代前半の頃から、そのような意識があった。
「地球はいつか滅んでしまうのだろうか?」と、ひとりで星空を見上げながら子供心に思っていた。
あの頃から、自分がすべきことを、おぼろげながらわかっていたように思う。
あれから40年以上たったが、その進むべき方向性というのは、大きくブレてはいない。
そういう人間だから、松原さんのような人がやろうとしていることは、よく理解できるのだ。


現在日本を訪れているインドの聖母アンマは、「良心」を重んじることが我々にとって大切だという。
松原さんは自分の世見を当たる、当たらないで見ないでくださいと言っている。
この本に書かれていることの真偽とか著者の人間性などを判断する際には、個々の良心に語りかけてくださいとお願いしたいところだ。


大震災後も、松原さんはさまざまな「世見」をブログ上で公開している。
先日7/23に発生した中国の列車脱線事故も、下記の記事で書いているように、5月30日のブログ記事で世見していたようだ。


だが松原さんの活動の本質的なところというのは、このような予言を的中させることではないように思う。
この本の第9章「地球の未来」に書かれている内容こそ、著者がもっとも世に訴えたいことではないか。
地球が生きるか死ぬかの瀬戸際に来ている今、個の利益となることばかり追求するのではなく、地球全体が成り立つ方向で一人ひとりが行動することが望まれている。
そのようなことに「気づき」を与えるということだけでも、本書の存在価値は大いにあるだろう。
東日本大震災のような想像を絶する大災害も、「始まり」に過ぎないのかもしれない。
もちろん、そうならないように私も活動を続けなければならないのだが。

その他の松原照子さんの著作と関連の本

宇宙からの大予言―迫り来る今世紀最大の恐怖にそなえよ

宇宙からの大予言―迫り来る今世紀最大の恐怖にそなえよ

幸せを導く未来の暦

幸せを導く未来の暦


下記の2冊では、松原さんが取材されています。
こちらは、私も注文中だが一時的に在庫切れ。

地震は予知できるか (別冊宝島) (別冊宝島 1789 ノンフィクション)

地震は予知できるか (別冊宝島) (別冊宝島 1789 ノンフィクション)

Trinity No.39 (2011.SUMMER) (INFOREST MOOK)

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