4/4付けの"The Ney York Times"に、ナザレのイエスの墓で、イエスが妻や息子たちと一緒に埋葬されていたことが判明したという記事が掲載された。
1980年にエルサレムで発見された「イエスの家族の墓」。
そこから見つかった「ヤコブの骨箱」(The James Ossuary)は、1世紀頃に作られたもので、かつては遺骨が収められていたという。
骨箱は人間の棺位の大きさで、石灰石で作られている。
「ヤコブの骨箱」の写真。側面にヤコブ、ヨセフの息子、イエスの兄弟」と刻まれている。
【(C) The copyright holder of this file allows anyone to use it for any purpose, provided that the copyright holder is properly attributed. Redistribution, derivative work, commercial use, and all other use is permitted. Attribution: Photo of James ossuary. Author: Finavon】
イエスに妻?
子供も?
「復活」はなかった?
本当だったら、世界の歴史が大きく変わってしまう大変なことだろう。
これを発表したのは、カナダのジャーナリスト、ドキュメンタリー作家のヤコボビッチ氏と、イスラエルの地質学者シムロン氏がで、イエスと息子の墓の正当性を確認したという。
「ヤコブの骨箱」には、アラム語で「ヤコブ、ヨセフの息子、イエスの兄弟」と刻まれていた。
ヤコブとは、ナザレのイエスの異母兄または従兄または実弟とされる人物で、カトリックなどの教派では聖人とされている。
その骨箱の他にも、「ヨセフの息子イエス」「マリア」「ヨセ」などの名前が刻まれた骨箱もあった。
ニューヨークタイムズの記事では、「マリア」はマグダラのマリアである可能性を示唆している。
また、ある骨箱には、「ユダ、イエスの息子」と刻まれたものもあった。
(もちろん12使徒のユダではない)
この「イエス」が本当にナザレのイエスであるならば、ユダという名の息子がいたことになる。
ちなみに、聖書や他の古代文献には、イエスが生涯独身を通したという記述は見られない。
このことを含めて、イエスが妻帯していたのではないかという説が一部の学者の間でも根強くある。
元々の聖書には妻帯の記述があったが、「無原罪の宿り」から生まれた神の子に妻子がいるのは相応しくないということで削除されたのではないかとか。
更には、当時の慣習として、複数の妻がいたとしても不思議ではないという説を唱える者も。
骨箱は、イスラエル人の収集家である現在の持ち主が、1970年代にエルサレムの骨董商から購入したもの。
その後、骨箱に刻まれた碑文は、所有者が偽造した偽物とされ、イスラエル当局より起訴されたが、証拠不十分なために、2012年に不起訴となった。
この発見が現時点で日本のメディアが取り上げないのは、2004年に頃に話題となったものが、起訴されたために「なんだ、偽物だったのか」ということになったから?
だが、今回シムロン氏らが化学的検査を行ったところ、この骨箱の成分が、イエスの墓とされる場所のものと一致した。
それが、この骨箱がヤコブとイエスらのものだという証拠となるという主張だ。
ここで疑問が残るのは、例の偽造とされた碑文はどうなったのかということだ。
ヤコブ、ヨセフ、イエスといった名前が一致したからといって、それが本当にイエスとその家族のことだと証明されたわけではない。
第三者による更なる調査を期待したいところだ。
エルサレムには、これまでイエスの墓と考えられてきた場所が2箇所ある。
一つは最もよく知られている聖墳墓教会の中にあり、カトリック教会や正教会が管理している。
もう一つは、旧城壁外にある「園の墓」だ。
私は両方行ったことがある。
もしイエスに墓があったということになると、キリスト教徒が信じる「復活」は無かったことになる。
このような信仰的な事柄が否定されるのは好ましくないということで、キリスト教関係者にとっては、あまり歓迎されないことだろう。
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