周期的に発生するとされる南関東直下地震(首都直下地震)は、南海トラフ巨大地震のような発生する季節に偏りがあるかどうか?
それを以前から知りたく、過去の南関東直下地震データを集計し、発生月に偏りがあるかどうか調べてみた。
- 南海トラフ巨大地震以外の大地震に季節の偏りはあるか?
- 「黒潮域」では7月~2月に大地震が起きやすい
- 南関東直下地震の発生月の偏り
- 3月・6月・11月・12月が多い
- なぜか3月が多い
- 「神奈川県西部」震源の大地震が目立つ
- 神奈川県で危ない地域
- 今日の前兆現象
南海トラフ巨大地震以外の大地震に季節の偏りはあるか?
これを調べようと思ったきっかけは、「南海トラフ巨大地震以外の大地震になどの偏りの傾向はあるか?」という疑問だった。
以前に、元気象庁精密地震観測室・室長の岡田正実氏の先駆的研究による、「千島域」「親潮域」「黒潮域」の切り分けでは、傾向を探ったことがある。
図示すると、以下のような区切りになる。
その結果として、以下のような各エリアによる傾向があることがわかった。
千島沖(K):4回すべてが8~11月。 →夏~秋
・親潮域(A):14回中10回が3~5月、11回が春~夏に集中。
・黒潮域(B):24回中19回が8~12月(11~12月が最多)。
・冬季に積雪や凍結が多い地域(S):春から夏に集中。
・その他の本州内陸(I):6~9月に集中。
以上は、昨年の下記の記事で詳細を書いている。
「黒潮域」では7月~2月に大地震が起きやすい
上記の結果のうち、「黒潮域」は、南海トラフ巨大地震も含む領域だ。
そして、一昨日の下記の記事で書いたように、このエリアでは、南海トラフに限らずに他の大地震も、黒潮大蛇行の発生中は大地震の発生が「抑制」されるようだということがわかってきた。
上記の記事では調べなかったが、過去に全ての南海トラフ巨大地震が発生していた7月~2月の間に起きていた大規模な地震はどれだけあっただろうか。
集計すると、以下のようになった。
黒潮大蛇行発生中と、発生していなかった期間を分けている。
◎黒潮大蛇行発生中
7月~2月: 7回
3月~6月: 1回◎比較対象(直進期)
7月~2月: 19回
3月~6月: 4回
7月~2月は8カ月間で、比較対象は4か月間と2分の1の期間であることを考慮しても、やはり黒潮域で7月~2月に起きていた大地震は多かったことになるだろう。
以上は一昨日の記事の補足として書いたが、今日の本題ではない。
本題は、以下の部分だ。
南関東直下地震の発生月の偏り
南関東直下地震あるいは首都直下地震は、下記のWikipediaの「南関東直下地震」の項では、9世紀以降に30回以上起きている。
それらの地震のデータは、以下の通り。
年月日 地震名 震央 内陸 深さ 規模 犠牲者 津波
0878年11月01日:相模・武蔵地震、伊勢原断層、〇 浅い M7.4?、多数 あり?
1241年05月22日:仁治鎌倉、不明、ー、浅い M7.0?、あり
1257年10月09日:正嘉鎌倉、相模湾?、ー、浅い、M7以上、多数
1293年05月27日:永仁鎌倉、相模湾 、ー、浅い、M7以上、2.3万余、あり?
1433年11月06日:永享相模、相模湾?、ー、浅い?、M7以上、あり
1615年06月26日:元和江戸、神奈川県西部?、 〇、20数km?、M6.3?、あり
1628年08月10日:寛永江戸地震、江戸付近?、〇、M6
1630年08月02日:寛永江戸地震、江戸付近?、〇、M6.0前後
1633年03月01日:寛永小田原地震、相模湾西部?、ー、浅い、M7.0?、あり
1635年03月12日:寛永江戸地震、江戸付近?、〇、M6.0前後
1647年06月16日:正保相模、神奈川県西部?、ー、浅い M6.5? あり
1648年06月13日:慶安相模、不明、ー、不明、M6以上、1
1649年07月30日:慶安川越地震、埼玉県南部、〇、やや深い、M6.5-6.7
1649年09月01日:慶安川崎地震、川崎付近 、〇、やや深い、M6.4?、多数
1697年11月25日:東京湾付近、東京湾付近、ー、M6.5
1703年12月31日:元禄関東地震、野島崎沖、ー、浅い、M8.1-8.4、1万余、大津波
1782年08月23日:天明小田原地震、神奈川県西部?、 〇、20km?、M6.8-7.0、あり?
1801年05月27日:享和上総、久留里付近、〇、M6.5?
1812年12月07日:文化神奈川地震、川崎付近、 〇、30km?、M6.4?、あり
1843年03月09日:天保足柄・御殿場の地震、神奈川県西部、〇、やや深い、M6.5
1853年03月11日:嘉永小田原地震、神奈川県西部、〇、20km?、M6.6-6.8、100、小
1855年11月11日:安政江戸地震、東京湾付近、ー、40km?、M6.9-7.4、1万余
1856年11月04日:埼玉県中南部、埼玉県、〇、?、M6.0–6.5
1891年12月24日:山梨県東部、山梨県東部、〇、30km以浅、M6.5
1894年06月20日:明治東京地震、東京湾付近(荒川河口)、ー、40-80km、M7
1894年10月07日:東京湾付近、東京湾付近、ー、90km、M6.7
1895年01月18日:茨城県南部、茨城県南部(霞ヶ浦)、〇、約40 - 60km、M7.2-9
1921年12月08日:茨城県南部、茨城県南部、〇 53kmまたは M6.4, 7.0、なし
1922年04月26日:神奈川県東部地震、東京湾付近(浦賀水道)、ー、40-70k、M6.8
1923年09月01日:大正関東地震、神奈川県西部、〇、23km、M7.9-8.2、10.5万余、大
1924年01月15日:丹沢地震、神奈川県西部(南足柄市付近)、 〇、0-10km、M7.3
1931年09月21日:西埼玉地震、埼玉県北部(寄居町付近)、〇、3km、M6.9
1987年12月27日:千葉県東方沖地震、九十九里浜付近、-、58km、M6.7
3月・6月・11月・12月が多い
上記データを月別に集計すると、以下のようになる。
月別分布:
01月: 2回
02月: 0回
03月: 4回
04月: 1回
05月: 3回
06月: 4回
07月: 1回
08月: 3回
09月: 3回
10月: 2回
11月: 5回
12月: 5回
計 33回
傾向としては、「3月、6月、11月、12月が多く、2月が少ない」ということになる。
これらのデータはもちろん、サンプル数が少ないために、あまりきれいな傾向は出てこない。
なぜか3月が多い
南関東直下地震に限らず、一般に日本で起きる大地震は、なぜか3月が非常に多い。
1900年~2017年に日本付近で発生したM6.0以上の地震を発生月別に集計すると、以下のグラフのようになる。
このように、3月は突出して多い。
冬季が終わり気温が上昇することや、雪解けが始まることが関係しているのかどうかなど、今後の課題としたい。
「神奈川県西部」震源の大地震が目立つ
南関東直下地震に話を戻す。
今回利用したデータの難点としては、「直下地震」となってはいるが、実際は内陸の震源ばかりではなく、沖合で起きた地震も含まれていることだ。
ただ、大ざっぱな傾向としては、3月~6月頃の春先から初夏あたりまでに集中しているといえるかもしれない。
そして、冬季の後半の1~2月が少なくなり、3月にどっと多くなる。
次に、震源を地域別にざっと見ると、「神奈川県西部」が7回と、非常に目立つ。
もちろん、1923年9月1日の関東地震(関東大震災)も、その一つだ。
1615年、1647年、1782年、1843年、1853年、1923年、1924年と、この400年ほどの間に平均して50~60年ほどの周期で起きていることになる。
そして、最後の関東地震からそろそろ100年経とうとしていることからして、神奈川県西部だけに絞っても、そろそろ次が起きてもおかしくないということになる。
神奈川県西部で内陸地震が起きる可能性としては、下記の図のような活断層がある。
神奈川県で危ない地域
神奈川県西部のあたりで、今後30年以内にM6.8以上の地震が発生する確率が高いのは山梨県との県境に近い「塩沢断層帯」で、「4%以下」となっている。
神奈川県の西部から離れると、「三浦半島断層群」の主部が確立が高く、6%~11%となっている。
だからといって、次の首都直下地震が神奈川県西部が震源となるとは限らないものの、以上の傾向からすると、要注意なエリアではあるだろう。
こうしてみると、昨日の記事で書いた、ヒプノセラピストマリアさんの「相模湾」や、私の「さがみ」や「まぼり つなみ」の幻聴などが、不気味な意味をもつように思えてくる。
東日本大震災が起きる前の5~6年ほど、千葉~茨城~福島の海沿いの聖地を数多く聖地巡礼させられた。
あえて、「した」ではなく「させられた」と書く。
その聖地巡礼シリーズの終着点が、福島原発の周辺だったことは、いま思えば、なぜそのことをもっと深く考えなかったのかと、無念でならない。
大震災が発生した後は、また千葉から福島あたりの慰霊の旅になるだろうと思っていたが、違っていた。
地図上でペンデュラムをかざして出るのは、神奈川から静岡にかけての海沿いの聖地ばかりだった。
「なぜだろう?」と、ずっと疑問に思いながら聖地を歩き続けた。
「次は神奈川あたりなのか?」と。
今日の記事で書いてきたことを想うと、「そういうことか…」と。
いや、「そういうこと」でないのが一番良いのだが。
今の自分の最大の役割は「書くこと」であるにしても、また聖地を巡る必要性を感じ始めている。
今日の前兆現象
ちび子の運動量は、下記の通り少なかった。
【ハムスター】10/01朝、カウンター値:35。 @kokanranger 報告 #hamster #地震予知 #ハムスター地震予知 #ハムスター #ジャンガリアンハムスター
うちのラドン濃度は、特に注意すべきデータは出ていない。
磁石落下装置(束ねた紙を磁石で止めているだけ)が落下していたが、今日は気温が高かったせいかもしれない。
実は明日10/2~10/4に釈迦の霊泉(奈女沢温泉)に一人で泊まってくるが、ノートPCやタブレットも持っていくので、ブログの更新は何とかできるだろうと思う。
一人だと2階の小部屋になり、前回は携帯とWi-Fiが繋がらず仕事にならなかったが、あとで聞いたら玄関あたりにWi-Fiルータを設置しているそうで、食堂あたりからだと繋がりやすいという。
【動画】画像クリックで再生。
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