探求三昧(はてな支部) - 地震前兆/超常現象研究家・百瀬直也が地震・災害予知・防災・予言などを探求

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超能力捜査官マクモニーグル(1)


地球の裏側を見る男

昨日放映された『FBI超能力捜査官の史上最強千里眼マクモニーグル奇跡の挑戦』(2004年10月2日(土) 21:00〜11:08、日本テレビ)は、として日本でも一躍有名になった米国のジョー・マクモニーグル氏(Joe McMoneagle)をクローズアップした番組だった。
いわゆる「FBI超能力捜査官(Phychic Investigator)」と呼ばれる人々の一人として、FBIから様々な犯罪捜査や難事件に協力してきた超能力者だ。その優れたリモートビューイングの能力によって「地球の裏側を見る男」という異名をもっている。リモートビューイング(Remote Viewing, RV)というのは、昔から遠隔透視と呼ばれてきた、遠くにある事物を間近で見ているかのように見ることができる能力だ。
マクモニーグル氏については、「ダウジングのチカラ(1)」の項で紹介した番組でも出演していた。

マクモニーグル氏はアメリカ東部のヴァージニア州在住だが、「ヴァージニアの眠れる予言者」と呼ばれたエドガー・ケイシーを思い出させる。だがヴァージニアというのが別に超能力者を生み出す特殊な土壌をもっているわけではないだろう。
ちなみに同種の番組である「TVのチカラ」(テレビ朝日)でも「FBI超能力捜査官」の一人が登場したことがあるようだが、なぜかマクモニーグル氏へ依頼したことがないようだ。なぜだろう?
私は見逃してしまったが、マクモニーグル氏は2004年6月12日に日本テレビで放映された「緊急来日 FBI超能力捜査官part6」に出演して、二人の失踪者の居場所を突き止めたらしい。

番組では「FBI超能力捜査官の史上最強千里眼」と銘打っているが、いままで超常現象を研究してきた人間としては、その呼称はあながち誇張ではないものを感じる。今まで何度かテレビ番組で見てきた印象からすると、インチキだと言わせる隙を与えないような説得力がある。
いわゆる超常現象を否定するための国際的な団体であるサイコップの人々は、マクモニーグル氏についてどういう見解をもっているかが興味あるところだ。
マクモニーグル氏は一見恰幅がよく裕福で何不自由なく育ってきた人物に見えるが、その半生は意外な一面をもっていた。氏は1946年に米国フロリダ州マイアミのスラム街で生まれた。父はアルコール依存症で、母は貧困のストレスから息子に暴力をふるっていた。彼は母親の暴力から身を守るために、本能的に超能力を身に付けたという。母の行動を事前に読み取り、それを回避することを学んだという。悲しすぎる話だ。
だが、いわゆる超能力者とか霊能者とか言われる人々には、そういう辛い体験や人生上の「ストレス」から超常的な能力を身に付けるようになった人が多いのだ。チャクラは、そのような精神的ストレスをトリガーにして活性化することが多い。超能力者とか霊能者にみんな憧れるだろうが、みんな普通の人々にはわからない苦しみ悩みがあり、好き好んで成るものではないのだ。

生い立ち

氏は21歳だった1967年にベトナム戦争に従軍した。陸軍に入隊したのは、スラムでの地獄の生活から抜け出したい一心からだった。彼はベトナムで無線傍受のスパイ活動に従事していたが、あるとき戦場で「どこか別のところへ行け」という声にならない声を聞いた。そして仲間たちと数十メートル移動した直後に、もといたところに爆弾が落下した。戦争に参加した超能力者にはよくある話だ。超能力とは、太古の人類は誰もがもっていた能力であり、戦場での体験のように、生き残ろうとする本能によって眠っていた能力が目覚めることがあるのだろう。
そのうち陸軍では「マクモニーグルに従えば、死なない」と話題になった。そして、この噂によって、ある極秘プロジェクトに参加することになった。既にベトナムから戻って情報保安司令部に属していた1977年、当時31歳のことだった。ある日突然、彼を含めた10人の兵士が呼び集められた。そして、スターゲート・プロジェクトに参加するように命じられた。それは、ペンタゴン国防総省)がCIAの資金援助を受け、米ソの冷戦時代に超能力者を育成してスパイ活動を実用化しようとした計画だった。つまり、リモートビューイングをスパイ活動に利用しようというものだった。
テストの結果、マクモニーグルはプロジェクトの中でもっとも優秀な遠隔透視能力者であることが証明された。そして1981年12月17日、イタリアで発生したテロ組織によるNATO軍ドジャー将軍誘拐事件への協力を命じられた。イタリアへ飛んだ彼は、リモートビューイングを行い、ドジャー将軍があるアパートに監禁されていることを透視した。将軍は彼の透視の通り、パドヴァという町のアパートの2階で発見され、事件は解決した。

逆転現象

1979年7月には、米国のスカイラブ計画の宇宙ステーションが制御不能に陥り、地球に落下することがわかった。だが、どこに落下するかを予測することは不可能だった。そのためにマクモニーグル氏が遠隔透視を依頼された。それがどこに落下するかを予測しろというのだ。彼はオーストラリアに落ちると言い、実際に彼が指摘した地点に落下した。だが、スカイラブの破片が飛び散った方向が、彼が透視した方向と180度逆だった。
このことは彼が遠隔透視を依頼されて時々起きることで、「左右逆転現象」などとも言われる。別の番組でも、たとえば右であるところを左と言ってしまうことがあったのだ。その他の部分はまったく的中しているにもかからず、だ。これを見て、沖縄のあるカミンチュ(ユタ、シャーマン)の判示を受けたときのことを思い出した。自分には諏訪大社の神さまがついていると言われ、諏訪大社へ行ってお水をもらってきなさいと言われたのだが、長野県の諏訪大社は4つの宮があり、そのどれかを聞いたところ、彼女が自分が見ている光景を描写したのだが、実際に行ってみると指定されたような場所があったのだが、その水が流れる小川が、拝殿の「右手」と聞いていたのが実際には「左手」にあったのだ。後日そのことを本人に伝えると、時々そういう風に右と左が逆に見えたりすることがあるというのだ。そのことを思い出して、ハッとした。だが、なぜそういうことが起きるかという理由は不明だ。

番組では次に、2003年5月に自宅近くで忽然と姿を消し、行方不明となった小学生吉川友梨ちゃん(当時9歳)についての話題だった。前回の番組の続きだ。マクモニーグル氏の遠隔透視によると、友梨ちゃんはまだ生きていて、ある老人に連れ去られたが、大阪市のある場所で二人が見えるという。彼が指摘したところで、指摘した通りのアパートがあったが、そこに二人はいなかった。だが、人形がゴミ箱から見つかり、二人が居たかもしれない痕跡があった。そういうわけで、事件はまだ解決には居たっていないが、その普通ではない場所を指摘しただけでも驚くべき透視だったといえるだろう。その地点の詳細な地図を描くだけでなく、260万人の都市(大阪市のこと)ということまでも当ててしまうのだ。

次に番組では、マクモニーグル氏が透視を行っているときの脳波を測定し、そこに普通の人間と明らかに異なる特徴を発見した。ターゲットに意識を集中させた瞬間の脳波は、視覚領域が働いていないのに、実際に見ていないもの(つまり透視しているもの)を認識する領域が働いているというのだ。

視聴者参加の実験

この番組では、視聴者が参加できる、ある実験を行った。視聴者にリモートビューイングの能力があるかどうかを試すものだった。それはスターゲイトプロジェクトで彼が実際に受けていたのと同じテストだという。マクモニーグル氏は、ある絵が描かれた紙を封筒に入れたものを用意した。1分間頭を空っぽにして瞑想した後、合図によって、画面に映し出された封筒の表を見て、その中を「透視」しなさいというものだ。おもしろいので、私も参加することにした。
マクモニーグル氏の合図によって私が見えたものは、牛のような動物だった。それをそのまま紙に描いた。氏が封を開けた封筒の中に入っていた紙にあったものは、細長く高い塔を写した写真だった。スタジオにいた視聴者の中で数人は、似たような絵を描いていた。だが、私はマクモニーグル氏が「ターゲット」と合図を送る前の瞑想中に雑念が起きてしまい、牛か何かの動物が頭の中に浮かんだのだ。それがそのまま頭に残ってしまい、描いてしまった。
同じテストをもう一回やろうということになった。もう一度目を閉じて瞑想状態に入る。そして1分たった後で目を開き、テレビに映った封筒を見つめると、円のようなものが頭に浮かんだ。それは水車のようなものではないかと思い、広い平原にポツンと建つ水車小屋の絵を描いてみた。ゲストの石田純一乙葉は、半円形のドームの絵を描いた。
そして正解は…描写が難しいが、道路の交差点の上に架かった歩道橋のようなところの上に建つ、四重の低い円筒を重ねて横に立てたような、不思議な建物のイラスト(または写真?)だった。最近のズームレンズ付きバカチョンカメラのレンズ部分が飛び出し、レンズの下30%ぐらいがない状態とでも言えばいいだろうか(レンズが折りたたむ部分が四重になったものと想定して)。
そのターゲットは横から見ると半円よりは円に近く、円の下30%ぐらいをカットしたような形だった。それが私には水車のように見えたのだろう。水車はたしかに円の下部が水面下で見えなくなっているからだ。非常に近いところまで行っていたわけだ。
正解率は、1問目が0%で、2問目は40%ぐらいといえるだろうか。自慢するほどではないが、リモートビューイングの資質があるかもしれない。もっと練習すればリモートビューイングの能力が開発されるだろうか。

JFK暗殺と三億円強奪事件の犯人

次にマクモニーグル氏は、ジョン・F・ケネディー元大統領が暗殺されたときの状況を遠隔透視してみた。氏の透視では、大統領を射殺したのは暗殺犯として逮捕されたオズワルドではなく、別の人間による犯行だという。5人による犯行で、狙撃したのは2人だという。
オズワルドの犯行ではないということは、すでに映画『JFK』で描かれたように、そのとおりだと思う。このことは自分なりに調べたことがあり、いわゆる「ザプルーダ・フィルム」を分析したDVDを米国から取り寄せて検討したが、やはりオズワルドが居た位置から弾が発射されたとは考えにくいというのが結論だった。
だが今回のマクモニーグル氏の透視を冷徹に考えてみると、上記のような『JFK』の映画などに影響された結果が透視として出て来たという可能性もあるので、これだけでは本当の透視かどうかということは、なんともいえない。少なくとも、こういうことは、それだけで一つの番組を作るくらいの気合を入れてやらないとダメだろう。
この後番組では、1968年12月10日に府中市で発生した三億円強奪事件の真犯人を透視した。氏によると、犯人はなんと「関係者」だったといい、まだ生きていて、福岡県で暮らしているそうだ。関係者の犯行ということについては、ゲストたちも「ありそう」だと言うだけで、それが本当かどうかは、いまとなっては確認のしようがないだろう。

マクモニーグル氏については、最近1冊の本が出ているようだが、ぜひ読んでみたいので、注文しているところだ。それを読んで何か面白いことがあれば、読書ノートを後日書くことにする。

【参考サイト】


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