先日の記事でちょっと話題にした本です。↓
http://d.hatena.ne.jp/nmomose/20050824/takigyo
『滝行―大自然の中、新しい自分と出会う』、佐藤美知子著、コスモス・ライブラリー

- 作者: 佐藤美知子
- 出版社/メーカー: コスモスライブラリー
- 発売日: 2005/06
- メディア: 単行本
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この本は、佐藤さんが主宰されていた「湧気行」というグループの、瞑想の講義録をまとめたものです。
この本を読んで思ったのは、佐藤さんという方はお弟子さんたちに非常に厳しい人だったんだなということです。
自分にとっては、こういう人を師としてもったら、ちょっと苦手かなというタイプです。
そういう風に決め付けられたらかなわない、みたいな。
押しが強そうで、チャクラでいうと、アナハタ(心臓のところ)の人なんでしょうね。きっと。
でも、ご自身の豊富な経験をもとにした滝行についての講話は非常に参考になりました。
その中で、特に印象に残った言葉を紹介します。
- 何故、私が滝に行こう、山に登ろう、外に出ようというのか。
やはり、屋内の一室で座るより、山の中の気を受けながら瞑想すると、とても心が開けてくるからなのです。- 瞑想していれば、そのうちなんとかなるだろう、何かが起こるだろうなんて期待しても、一生何も起こりません。
- 我の強い自分がそのままトレーニングをしていると、かえって我の強い道ばっかりできて、行をすればするほど、我の強い人間ができあがる。
- 冷たい水の中で死んだとて本望だという、
何か満たされたような暖かな心が出たとき
はじめて殻が破れ、
自分を守ってくれる存在と出会うのです。- 自分は精神世界のことをやっているから偉いという思い上がった心がぐうたら行者をつくっていく。
- のんびり長時間、瞑想する時間などない。即結果の出る滝行は、実は現代という時代に即している。
−『滝行―大自然の中、新しい自分と出会う』(佐藤美知子著、コスモス・ライブラリー)より
本書の帯には「滝による修行の本質に迫った初めての解説書」とありますが、たしかにそういう意味では稀有な存在でしょう。
滝行をやってみたいと思っている人には、一読の価値があるかもしれません。
実は、この本のあとがきを読むまで知らなかったんですが、著者の佐藤美知子さんって、この本が出る少し前に、故人となられたそうです。
ご冥福をお祈り致します。