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四川大地震はダムが原因だった?


2009/03/19(木)の朝日新聞朝刊に、『四川地震「ダムが誘発?」』という記事が載っていた。
この説は、中国の学者たちが唱えているもの。
四川大地震は、中国四川省アバ・チベット族チャン族自治州〓川県で、2008年5月12日14時28分(JST15時28分)に発生し、チャン族など多くの人命を失った。
四川省成都市の北西30Kmほどのところに、紫坪鋪(Zipingpu)ダムがある。
四川地震震源地から5・5km離れている。
2006年に完成したダムだ。
この貯水池に蓄えられた水によって断層線に圧力が加わり、大地震が発生した可能性があるというのだ。
四川省にある国営の地質鉱物関連機関で主任技師を務める範氏(Fan Xiao、54)も、この説を支持している。


この説、以前から知ってはいた。
mixiのマイミクさんも、日記で話題にしていた。
だが、珍説のたぐいだろうぐらいに考えていた。
今回朝日新聞が記事にしたということは、それなりの可能性があるということか。
最近なんらかの進展があったのだろうか。

紫坪鋪ダム

紫坪鋪ダムは、日本最大の徳山ダムの2倍近い貯水量を誇る。
このダム湖の水の重量が重圧となって、いずれは起きる可能性があった断層の地震を誘発した可能性があるという。
そんなことが本当にあるのだろうか。
朝日の記事によると、米国の『サイエンス』誌も今年1月に「四川大地震は人間が引き起こしたのか?」という特集記事を組んだ。
ダム湖の重みによる影響は、地殻変動による負荷の25年分に相当したとする米国研究者や範教授の主張を紹介。
中国当局が詳細な観測データを公表しておらず、検証も進んでいないと批判している。


だが、科学者からの反論もある。
震源は地下19キロの深さにあり、湖水の影響は無視できるほど弱いため、地震のきっかけにもなりえないと。

誘発地震はあり得る

この説が出た背景には、1千万年以降は活動が低調な「死んだ」断層が動いたことがある。
四川地震のほかにも、ダム湖との因果関係が疑われている地震がある。
M6級だけで、中国広東省(62年)、ザンビア(63年)ギリシャ(63年)、インド(67年)の4件。


東京大学地質学研究所の平田直教授によれば、ダム湖の近くに断層があると、湖水の重みや地下にしみ出した水が刺激となって地震の引き金になる場合があるという。
ただ、四川大地震については、「水圧が最後の一撃になった可能性は否定できないが、ダムの水だけであれほど大規模な地震は起きない」と言っている。

三峡ダム

紫坪鋪ダムとは別に、中国で建設中の三峡ダムというのがある。
重慶直轄市から湖北省宜昌市にかけての、大型重力式コンクリートダムだ。
じつは、この三峡ダムが強い地震を引き起こす可能性があるという警告が出ていた。
2006年8月に、香港の中国人権情報センターが、3年以内に起きる可能性があるとしていたものだ。
その期間中に、四川大地震が発生した。


ただし、このダムは四川省から東へ数百キロも離れたところにあるので、地震との因果関係が本当にあるのだろうかと、素人考えでは思ってしまう。
過去に起きた地震に関係がある可能性が考えられるダムが、下記のブログで例としていくつか挙げられている。

日本のダムも危ない?

ダムによる誘発地震については、2003年にプレイボーイ誌が記事にしていた。↓
これによれば、岐阜県の「徳山ダムも危ない」とあるのだが、どうなのだろうか。
ここは、2008年10月に完成したばかりのダムだ。


現時点では、どの意見が正しいのかと私が結論づけられる問題ではない。
もしダム湖地震を誘発するようなことがあれば、過去の他の大地震との関連性を考えなければならないだろう。
日本の場合、ダム建設の際に付近の断層の有無など調査しているようなので大丈夫だという意見もある。
だが、1984年9月に発生した長野県西部地震(M6.8)は、牧尾ダムが原因だという説がある。
やはりダムというのは、自然の調和を大きく乱すものなのだろうか。


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