探求三昧(はてな支部) - 地震前兆/超常現象研究家・百瀬直也が地震・災害予知・防災・予言などを探求

地震前兆・超常現象研究家の百瀬直也が地震予知・災害・防災・予言などを探求するWeb/ブログ(はてな旧サイト)




貧富の差


8月のインドネシア聖地巡礼の予定が多少変更になって、スラバヤへも行くことになった。
それでまた準備で忙しくなってきた。
国内線やホテルや運転手付きレンタカーの予約など。
国内線は、ジャカルタジョグジャカルタ→スラバヤ→ジャカルタというルートに変更しなければならない。
ジョグジャカルタジャカルタの便はすでにカード決済してしまって、払い戻しが効かない。
まあ2千円かそこらなので諦めはつくが。
スラバヤは、ジャワ島の東の端の方にある。
インドネシアジャカルタに次ぐ大都市だ。


MySpaceで知り合った友だちの家へ行ったら、自作のサワスワティ女神の絵画をくれるという。
何かお礼をしなければ。
チベット仏教を信仰している女性だから、何かその関連の物でも買って行ってあげようか。
彼女は知り合ったばかりの私に、いろいろ親切にしてくれる。
空港まで送迎してくれたり、ホテルの予約もやってくれるという。


スラバヤで最高級の5つ星ホテルHyatt Regencyが、彼女が旅行代理店に頼めば1泊7000円ぐらいになるそうだ。
これが外国人が正規の手段で予約すると、もっと高くなってしまう。
Webで調べたら、スタンダードルームで一人一泊US$108〜$260とある。
高級ホテルなど普段は泊まらないが、彼女が薦めるのでそれに従うことに。

経済格差と貧富の差

飛行機チケットやホテルなどを探していると、日本との経済格差を痛感する。
私がはじめてインドネシアへ渡航したのは、15年前の1994年だった。
その後、インフレや円高によって、格差が更に激しくなってきている。
上記の国内線のチケットなども、日本ではあり得ない価格だろう。


インドネシアでは、貧富の差が激しい。
世界の資源が限られているのであれば、それを分かち合うことが大切だろう。
富が一部の人々に集中しているのは、やはり不自然なことだ。
そういうことを省みずに、自分(たち)だけがお金持ちになりたいというのは、やはり宇宙の原理に反していると言わざるを得ない。
同意してくれる人は、悲しいくらいに少ないが。


蛇足的にちょっと書いておくと、「スピリチュアル」志向の究極の目的のひとつは、エゴに支配された自分をいかに解放するかということだろう。
残念なことに、それとはまったく反対の方向へ向かっている人々が多いように思えるのだが。
それも一つの学びへ到るプロセスなのかもしれないが。

インドネシア人の収入

日本にも貧富の差はあるが、インドネシアのような国と比べると、まだまだ良い方だろう。
私がネット上で知り合う人々の多くは、裕福な階層に属する。
その中には、インドネシアの富が集中している華人も多い。
高学歴だから、英語も普通に、文法の間違いも少なく話せる。
家にPCをもっているのは、かなりのお金持ちに限られる。
たとえば大学卒の女の子たちが大企業で働いているとしても、どんなに高給取りでも、月給はたかが知れている。
PCの価格は、月収の数ヶ月分ぐらいするのではないか。


インドネシアの下層の人たちが得ている収入は、驚くほど安い。
例えばべチャのオジサンたちが月に得るのは、一生懸命働いてもせいぜい20万ルピア前後だろう。
(ベチャ(becak):自転車の前に荷台がついた輪タク
今1円が100ルピアぐらいだから、日本円にすれば2万円程度だ。
後述する子供たちがお手伝いさんとして働いて月に得るのは、せいぜい数万ルピアだろう。
それに対して、大企業で働く大卒の若者たちの月収は、100万とか200万ルピアぐらいだろうか。
ちょっとインドネシアを離れていたので、最新の事情は把握していないが。

ジャワ島での「原体験」

東ジャワ・マディユンで働き始めて間もないときのことだった。
友だちの家に遊びに行ったときに、小学生くらいの歳の女の子がお手伝いさんとして働いていた。
あの子がなぜ働いているのかと友達に聞くと、家が貧しくて学校へ通えないのだという。
その言葉にショックを受けた。
この国をなんとかしなければいけないと、強く思ったものだった。
パサール・トッケのようなWebサイトを立ち上げた動機も、そこに原点があったといえる。


先進諸国との経済格差も、問題の一つだろう。
華人たちのほとんどは、家でお手伝いさんや運転手を雇っている。
また、日本企業や政府機関などから送られてきた日本人たちも同様だ。
その子供たちは、運転手の運転する車で日本人学校まで送り迎えされる。
日本に帰れば「ウサギ小屋」に住んでいる人たちも、この国では金持ちと同等の暮らしができる。
本人の意思次第では、「現地妻」を囲うことも自由だ。
日本に妻子がいるにもかかわらず。


こういう病んだ社会(と言わざるを得ない)を見る度に、「この国をなんとかしなければいけない」とまた思うのだ。
その「なんとかする」ための一環として、また行かされるのかもしれないが。


いま寝る前に寝床の中で読んでいるのが、『二十年目のインドネシア』という本。
日本のインドネシア研究の第一人者である倉沢愛子さんが書いたもの。
15年前に書かれた本だが、その内容はまだまだ参考にすべき部分が多い。
インドネシアという国の実情がよくわかって、面白い。
倉沢さんは『日本占領下のジャワ農村の変容』という戦時中のインドネシア研究の最高峰というべき研究も発表されている。
この研究ではサントリー学芸賞を受賞しているが、その紹介が下記ページにある。
http://www.suntory.co.jp/sfnd/gakugei/sha_fu0029.html


Copyright (C) 2004-2020 Naoya Momose - 百瀬直也. All Rights Reserved. Email