昨日までの2日間は、古代イスラエル10支族シリーズのビデオ第2弾を制作していた。
CC(Creative Commons)ライセンスの画像素材を探したりするのに、かなり時間がかかってしまった。
今回は、「獅子とユニコーン」をテーマにしている。
更に言うと、狛犬、獅子、一角獣(ユニコーン)、解豸(カイチ)、麒麟などが登場する。
そして、英国の国章と日本の皇室の紋章ともつながってくる。
更に、天皇家と古代イスラエル10支族の「王族」との結びつき(?)のテーマにも発展する。
…と、あんまりネタバレをさせると、これから見ようという人のお楽しみを奪ってしまうので。
とにかく先にビデオを先に見てくださいと。
その後で、この記事を読んでください。
◎Lost Tribes #2 Lion and Unicorn イスラエル10支族:獅子とユニコーン
『類聚雑要抄』にある狛犬
せっかくブログを読みにきてくれた人のためにも、YouTubeビデオの紹介だけで終わらせてしまうわけには行かないということで。
これから、「Making of」の始まり。
このビデオの内容は、ノーマン・マクレオドや久保有政氏の研究成果に基づいています。
それに加えて、今回私が発見したこともあります。
それは、『類聚雑要抄』(るいじゅうざつようしょう)という、平安時代後期の12世紀に編纂された文献です。
Wikipediaの狛犬の項に、狛犬の変遷と上記の文献が紹介されています。
狛犬は、飛鳥時代に日本に伝わった当初は、左右同じ姿だった。
平安時代になり、獅子と狛犬が対で置かれるようになった。
やがて左右の違いが少なくなって、現在では左右いずれの像も狛犬と呼ばれるようになった。
『類聚雑要抄』には、狛犬を(神さまから見て)右に置き、獅子を左に置くと記述があります。
また、それぞれの特徴を、「獅子は色黄にして口を開き、胡摩犬は色白く口を開かず、角あり」と描いています。
獅子や狛犬は中国や韓国にも同様の物があるけれど、阿吽(あ・うん)の形は日本独特の特徴であるようです。
獅子と狛犬を対にしているのも、日本だけではないでしょうか。
Komainu at Itsukushima Shrine, Miyajima, Hiroshima Prefecture, Japan.
Author:unknown
Used under Creative Commons license
英国の国章と同じ
上記の文献で私が注目したのは、獅子と狛犬の描写が、英国の国章などに見られる意匠とまったく同じということです。
ただし、狛犬をユニコーン(一角獣)に置き換えてみれば、そうなるということです。
また、左右も逆転しています。
前述のように「神さまから見て」右左としているせいでしょう。
Royal Coat of Arms of the United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland
Author: Sodacan
Used under Creative Commons license
「獅子は色黄にして口を開き、胡摩犬は色白く口を開かず、角あり」という記述は、英国の国章と同じです。
ただし、ユニコーンは口を開いていますが。
英国の国章の起源を調べてみると、17世紀より前には遡らないようです。
- Royal coat of arms of the United Kingdom(Wikipedia)
http://en.wikipedia.org/wiki/Royal_coat_of_arms_of_the_United_Kingdom
『類聚雑要抄』は、11世紀頃の編纂といわれています。
ビデオで紹介しましたが、ノーマン・マクレオドが著書で紹介した、皇室の紋章がありますね。
あそこには、獅子と麒麟(ユニコーン)が描かれています。
これは、英国の国章を模倣したものだと言う人がいます。
たしかに、そうだろうと思います。
でも、獅子とユニコーン(麒麟/狛犬)の組み合わせは、日本の方が起源が古いのです。
天皇家はエフライム族?
久保有政氏によれば、獅子はユダ族、ユニコーン(一角の野牛)はヨセフ族(とその支族のエフライムとマナセ)を表すものだそうです。
そして、それは南北イスラエル王国の統一を意味するものではないかと。
『類聚雑要抄』の記述は、12支族のユダ族とヨセフ族を意味しているものなのでしょうか。
下記の論文によると、『類聚雑要抄』の編者を藤原親隆としています。
- 『類聚雑要抄』の編者とその編纂時期
http://ci.nii.ac.jp/naid/110004196529/
藤原氏と聞いて、ますますあやしくなってきました。
藤原氏も、10支族の末裔だという人がいます。
私もその可能性を検討しています。
記紀に記された天皇家の系図と、古代イスラエルの王族(エフライム族)の系図には類似点があります。
これを初めて指摘したのは、故ヨセフ・アイデルバーグ氏です。
私は数年来の研究により、これに関連したことを色々と発見しています。
いずれ本としてまとめることになるでしょう。
天皇家の紋章に、南北イスラエル王国の統一を示唆するものがあるとしたら、大変なことです。
天皇家が北朝イスラエル王国の王族の末裔ということなのでしょうか。
更なる探求が必要です。
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- 「(4)鳥居と過越祭」へ続く
http://d.hatena.ne.jp/nmomose/20110214/torii