いまTVなどマスコミでも紹介されて話題になっている地震予知研究者がいる。
北海道大学理学研究院附属の地震火山研究観測センターで研究支援推進員を務める森谷武男(もりやたけお)理学博士(69)だ。
森谷博士の地震予知の方法論は、FM放送の電波を観測するというもの。
これは、アマチュア天文家の串田嘉男氏の、FM電波による地震予知の手法を発展させたものだ。
「地震の前1〜2週間の間に電離層の異常が起こり,VHF帯の遠くの普段は聞くことのできないFM放送波がかすかに受信される」という現象を利用している。
たとえば、東京にいて北海道のFM局の放送が突然に聞こえるようになるということだ。
この現象を発見した串田氏は、以前は自分のサイトで予知情報を公開していた。
だが、その後にサイトを閉鎖し、予知情報をFAX会員に対してのみ公開するようになってしまった。
そのへんの事情は、下記のWikipediaのページに書かれている。
- 串田嘉男(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E4%B8%B2%E7%94%B0%E5%98%89%E7%94%B7&oldid=41251504
地震エコー観測法
森谷博士はこの予知方法を「地震エコー観測法」と呼んでいる。
6年前からは、国の支援を受けて研究を続けている。
これまで行った北海道地域での地震予知の的中率は、ほぼ100%だったという。
2004年以来発生した50回の地震を、1週間前にすべて予知していた。
下に貼り付けた動画は、2008年のTV番組だが、この取材途中では2008年9月11日の十勝沖地震(M7.0)をリアルタイムで予知している。
この時には、2008年7月17日頃から電波の異常が発生していた。
当初はM6の地震が起きるとしていたが、途中からM7に訂正された。
地震が発生する場所は、青森県東方沖と予測した。
番組中では、9月1日から9月12日頃までに、M7の地震が発生すると語っていた。
そして9月11日9:21頃、十勝沖を震源とするM7.0の地震が起きた。
実際の震源は東へ100Kmほどずれていたが、規模と発生期間は予測通りだった。
◎北海道大学 森谷武男博士 凄すぎる地震予知(2008年十勝沖地震)
日本政府は、地震予知は不可能としている。
気象庁は、森谷博士らの研究に対して、科学的に確立した研究ではないため、データを採用し世間に広めることはできないという見解を出している。
だが、森谷博士は「(地震予知は)できませんとは言ってはいけない」と語る。
科学者としては、人の命を救うことしかないです、と。
これこそ科学者のあるべき態度ではないだろうか。
大阪大学の故池谷元伺名誉教授も、同じ気持で専門外の地震の研究をされていたのだと思う。
地震エコー観測法の詳しい解説は、森谷博士が下記のページで書いている。
- VHF帯電磁波散乱体探査法(地震エコー観測法)による地震予報の研究
http://nanako.sci.hokudai.ac.jp/~moriya/fm.htm
M9クラスの地震を予測
森谷博士は、昨年の東日本大震災の前兆も捉えていた。
その電波異常は、2010年6月27日からずっと続いていた。
だが、大地震の直前に起きた地震の前兆だったと解釈し、それよりも大きな地震はないだろうと思ってしまったという。
だが、その電波異常は大地震以降、現在まで続いている。
そのため、M9クラスの地震が再度襲うだろうと森谷博士は予測する。
予測される震源は、房総半島沖からマリアナ海溝にかかる領域だという。
今年1月に放送された「サンデースクランブル」だと思うが、下に貼り付けた番組でも紹介されている。
◎森谷武男博士 地震予知
サイト閉鎖
森谷博士が予知情報を公開していたサイトが、2月に閉鎖されてしまった。
現在このサイトへアクセスすると、こう説明書きがある。
地震火山研究観測センターでは,研究段階である地震予報情報は公表しておりません。 そのため,センターの方針に準じて,当該ページも閉鎖します。
このトップページでは、以前は「閉鎖しました」とあったのが、いつからか「閉鎖させられました」に変わっていた。
精一杯の抗議と怒りの表れではないか。
どこからか圧力がかかったのだろう。
というわけで、今では森谷博士が地震予知を公開する場がなくなってしまった。
串田氏のところのように、会員制にするとか方法はないものだろうか。
予知成功率100%というが、それは今までの北海道全域に関してはということで、それ以外の地域では、わからない。
数カ月以内というM9クラスの予測がどういう結果になるか、心配なところだ。
現在進行形の研究なので、その点は注意が必要だ。
『地震予報のできる時代へ』
森谷博士の研究については、著書の『地震予報のできる時代へ』(森谷武男著、青灯社)を読んで知っていた。
この本では、1995年の阪神・淡路大震災で日本は巨大地震の活動期間に入って、その後50年間は要注意だという。
東日本大震災より前の2009年11月に書かれた本だ。
この本では、たとえば宇田進一氏のさざなみ雲による地震予知など、今後期待される研究についても紹介されている。
森谷博士の研究内容の詳細を知るには絶好の本だろう。
- 作者: 森谷武男
- 出版社/メーカー: 青灯社
- 発売日: 2009/11/05
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 8回
- この商品を含むブログを見る
松原照子さんの世見
話は科学的な領域からはずれるが、松原照子さんのブログでは、3/1から新たな地震の警告が出されている。
鹿島灘から福島に向けて、鹿島灘から千葉に向けては今後とも要注意だと書いている。
地図上で気になるところに3本の線を引いたうちの1本が、「千葉の犬吠崎から房総半島を抜け大島に向かう線」だという。
奇しくも森谷博士の予測と同様に房総沖も含まれるが、果たしてどうなるか。
このブログは有料サイトで、上記の世見の部分は後で読めなくなるかもしれない。
昨日からの体感
昨日Twitterで呟いたように、午後から軽い頭痛があった。
コーヒーを飲んで収まったようだから、大した体感ではない。
昼休みには本を読んでいてすごい眠気に襲われたが、電磁波起因かどうかは不明。
今朝はセミ鳴きの強い耳鳴りがあった。
今週末もそうだが、来週初めにも小中規模の地震があるかも。
追記(3/3 23:00)
いま、やたらに眠気がある。
昨日も昼休みに職場で、やたらに眠かった。
今までの経験からいうと、海外を含めた遠くで大きな地震があるときに、眠気を覚えることが多かったように思う。
ちなみに、「眠気」も電磁波過敏症の症状のひとつと言われている。
もっとも、たとえばある種の栄養素(ビタミンBなど)が不足しているなどの理由があるのかもしれないが。
また、電磁波と関係あるかどうかわからないが、いま地デジテレビで、テレビ東京の電波レベルが低下して時々映らなくなっている。
室内アンテナを使っていて、テレビ東京は時とき映らなくなる。
気象的要因があるのかもしれないが、念のため書いておく。
今朝あった強い耳鳴りは、いまは収まっている。
- 作者: 百瀬直也
- 出版社/メーカー: 百福書房
- 発売日: 2013/01/19
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (36件) を見る