子「ねぇねぇ、パパ」
父「なに?」
子「げんぱつって、なんで危険なの?」
父「どこでそんなこと知ったの?」
子「テレビのニュースでやってたよ」
父「原発は、大地震とか災害が起きたらすごく危険なんだよ」
子「たくさん人が死んじゃうの?」
父「そうだよ」
子「げんばくと同じ?」
父「よく知ってるね。原爆も原発も原理は同じなんだよ。」
子「なんでそんな危険なものをつくったの?」
父「本当は作っちゃいけないんだよ。日本みたいな国に」
子「なんで?」
父「日本は大きな地震が多いでしょ?津波もあるね。そういう国では、原発はとても危険なんだ」
子「でも、なんで作ったの?」
父「原発を作ると、自分たちが偉くなれて、お金がたくさん入るからだよ」
子「原爆みたいに危ないので人がたくさん死んじゃうのに?」
父「そう、人殺しみたいなもんだね」
子「わるもんじゃないの」
父「そうだよ」
子「でも、なんでおまわりさんにつかまらないの?」
父「それはね、つかまらないようになっているんだよ」
子「なんで?」
父「日本に原発を作ったのは、警察よりも偉い人たちだから」
子「そうりだいじんよりもえらいの?」
父「そうだよ。総理大臣も原発に反対したら、やめされられちゃうんだよ」
子「ひどい国だね」
父「そうだね」
子「どうすれば、良い国になれるの?」
父「原発のようなものが日本にあるのがおかしいと多くの人たちが気づいて、反対すれば、世の中は少しずつ変わっていくかもね」
子「そうか、じゃあぼくもおともだちに教えてあげるね」
父「自分の考えを無理におともだちに押し付けるのはよくないよ。みんなそれぞれ考えをもって生きてるんだから。『ぼくはこういう考えなんだけど、どう思う?』って聞けばいいんだよ」
子「そうか、じゃあ聞いてみるね」
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執筆未定 - 『父と子』の最初から読む
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