15日土曜日に、国立国会図書館へ行った。
ある書籍を探しに行ったのだが、肝心の本が蔵書になかった。
事前にネットで調べておくべきだった。
ある原稿の執筆に必須な書籍だったが、その代わり、以前から読みたかった別の本を閲覧することができて、まったくの無駄足でもなかった。
国会図書館は、20代の頃からよく利用していた。
地下鉄の永田町駅駅で降りてすぐのところにある。
現在は利用登録が必要で、まず新館へ行って利用登録を行う。
これは、事前にネット上からでもできる。
開館の9時30分ちょっと前に着いたが、なぜか新館の利用登録は受付可能になっていた。
簡単な用紙に記入して、パスポートなど本人確認できるものを差し出せば良い。
待っていると、5分かそこらでカードができてきた。
お盆時なせいか、来場している人がすごく少ないように思えた。
利用登録と基本的利用方法
カードはあくまでも貸出という形で、有効期限は3年間だ。
本館へ移動し、持ち込みできない荷物をロッカーに入れて、透明ビニール袋に筆記用具などを入れる。
もらったばかりのカードを自動改札のようなところに当てれば、入館できる。
今回行ってみて、使い勝手などがかなり変っていた。
基本的なレイアウトなどは、昔とあまり変っていない。
向かって右手に検索用端末が並んでいて、まずそこへ。
以降は、ソフトウエア開発歴25年の元SEの目で、システムの使い勝手などを見ていくことにしたい。
端末に接続されたリーダーにカードをセットすると、ログイン画面が表示され、与えられたパスワードを入力すればログイン完了。
パスワードは、変更画面ですぐに変更できる。
ログイン後に、Webブラウザ上のメニューから操作していく。
ユーザーインターフェイスは、わかりやすい。
基本的な利用の仕方とか、パンフレットもあるし、端末上のヘルプ画面でも読めるのだが、そんなの読むのは面倒くさい。
書籍の検索システムは、基本的にインターネット上で利用できるものと同じものであるようだ。
ということは、事前に自宅などで目的の書籍を検索しておくことで、図書館に滞在する時間を節約することもできる。
目当ての書籍を検索すると、国会図書館にも他のどこにも所蔵されていないようだ。
漫画本なのだが、同シリーズの他の本はあるのに、なぜかその本だけ出版社がバックレたのか、収められていないのか。
基本的にマンガでも何でも、出版者はすべての出版物を国会図書館に納本する義務がある。
その義務を怠っていることになる。
その代わり、以前から某所で執筆したかった元ネタの本を見つけた。
閲覧請求も、同じ端末からできる。
昔だったら、端末では検索するだけで、書誌情報をメモして、閲覧請求の窓口から申し込んだものだった。
それが、端末から閲覧請求できて、処理情報も同じ端末から参照できる。
しばらく他の書籍の検索などをしているうちに、閲覧請求していた本の取り出しが終わったようだ。
請求中の書籍のステイタスが変わっていた。
すぐ近くにある窓口へ行って、カードを渡すと、係の人が端末にカードを挿入して、届いていた本をすぐに渡してくれる。
以前と比べると、実にスピーディーになったものだ。
渡された本を、閲覧室で読むことにする。
昔はワープロやノートPCの持ち込みは、特別の部屋に限定されていた。
いまでは、閲覧室の各席で自由に使用できて、電源のコンセントまで用意されている。
スマホも使えるが、管内で撮影は禁止されていて、カメラ機能の使用は厳禁だ。
ネットにアクセスして調べ物をすることもできるが、電波状況によっては通信できないところもある。
もっとも、ネットへのアクセスならば、通常の検索端末からでも可能だ。
ただし、チャットとか色々やってはいけないという制限事項もある。
私は今まで、紙ベースの本としては、ダイアプレスさんから5冊ほど共著で書いている。
だが、著書名で「百瀬直也」で検索しても、1冊も出てこない。
それもそのはずで、書誌情報に著者名が登録されていないからだ。
雑誌的というか基本的にコンビニ本である本の性質上、そういう形式になっている。
出版社名で「ダイアプレス」で検索しても、毎月何冊も本を出していて、たくさんありすぎてわからない。
書名の一部も含めて検索するしかないのだ。
国立国会図書館は無料漫画喫茶か?
やはりお盆だからか、閲覧室もかなり空いている。
前の方の席を見ると、ラフな格好をしたお兄さんが、雑誌とかマンガ本を読んでいる。
前日に国会図書館のことをネットで検索していて知ったのだが、最近は国会図書館を「無料マンガ喫茶」みたいな利用の仕方をしている輩もいるという。
まあ、国会図書館を利用する権利は18歳以上の国民には誰にでもあるのだから、そういう使い方をする人々を責めることはできない。
いっそのこと、国会図書館の利用を有料化してはどうか?
そうすれば、お気軽すぎる利用者が減るかもしれない。
もちろん、年金受給者や生活保護を受けている人は無料にするとかして。
国会図書館の運用には膨大な税金が費やされているのだから、そういうのもアリではないかと思うのだ。
そして、国民の大半の人々が利用するものでもないということもある。
書籍の複写
次は、最後の工程として、書籍の複写の作業がある。
著作権法の関係があり、1冊の書籍をまるごと複写することは許されていない。
昔と変っていなければ、たしか半分までだと思ったが、今回はそこまでは必要ない。
閲覧室で、複写したいところをノートにメモしておいた。
複写受付の場所の前に、複写申込専用の端末が数台置かれている。
そこから、書籍のページ数などを入力していき、脇にあるプリンターで印刷する。
出力された用紙を複写申し込みエリアに持って行き、本の複写開始・終了のところにしおりを挿入して受付に差し出す。
すると、10分ほどで終わりますと言われた。
昔と比べると、この時間もかなり早くなった。
複写料金は、モノクロの場合、A4サイズで本の見開きをコピーできて、1枚あたり26円ほどと、そう高くない。
複写状況も端末から参照できて、他の閲覧申し込みなどと同様に、端末を利用しているとポップアップで知らせてくれる。
さすがに、よく考えられているシステムだと思った。
国会図書館は、土曜日は平日よりも若干早く終了するが、平日働いている人間にとってはありがたい。
日曜日は休館日だ。
9時半に入館して、本を2冊ほど閲覧して、1冊を複写して、その間他の書籍の検索などもしていたが、終わったのは12時ちょっと前だった。
昔はもっと何を申し込むにも行列が長かったが、それはお盆期間だからというのもあるかもしれないが、システム化が進み、かなり合理的になったようだ。
複写作業はさすがに手作業で、処理時間はあまり変わらないのではないかと思うが、その点もスピード化が進んだのだろうか。
今回は利用しなかったが、国会図書館には食堂もあり、誰でも利用できる。
以上、国会図書館を利用したことがない方々のために、簡単な利用の流れを紹介した。
国会図書館のサイトは下記にあり、書籍の検索などができる。
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【今日の食卓】(パパのテキトー料理シリーズ)タイ風ソーメンチャンプルー。豚肉、シメジ、小松菜、ネギを使用し、ナムプラー、オイスターソース、塩で味付け。レシピなど参照せず適当な味付けだが美味しいと評判で、龍矢と愛弥美もパクパク。サルちゃんは私の3倍位美味しく作ってくれるだろう。(^-^)Somen Champroo that I cooked.