6月30日付の毎日新聞の記事より。
4月の熊本地震の際に、被災した熊本県南阿蘇村にある健康テーマパーク「阿蘇ファームランド」内の宿泊施設「ドームハウス」に注目が集まっている。
この村では熊本地震で4600棟超の建物が倒壊した。
だが、この特殊構造の宿泊施設はほとんど損傷せずに、避難生活を送る約600人の人々の命を守った。
強い柔構造のドームハウス
阿蘇ファームランドは、4月16日の熊本地震の本震で、敷地内のアスファルト舗装に多くのひびが入るなどの被害を受けて休業中となっている。
だが、おわんをひっくり返したような450棟のドームハウスは大きな被害がなかった。
この建物、なんと特殊な発泡スチロール製(厚さ20cm)の建材をつなぎあわせてできているという。
直径約7m、広さ約30平米で、各棟にトイレや風呂、冷房もある。
軽く、柱がない構造で、壁全体で支える形となり、揺れに強い。
下記の写真のように、柱がまったくなく、屋内は意外と広々としている。
まんじゅうから着想を得た
見た目がまんじゅうのようなこの宿泊施設、普通の箱型のホテルにしたのではリピーターが来ないと考えた運営会社の社長が、菓子のまんじゅうのような形ならば、お客さんも喜んでくれるだろうと考えついたという。
成形しやすいと選んだ発泡スチロールを素材に選び建設会社に提案したが、強度が足りないと、当初は相手にされなかった。
だが、そこで諦めずに、大学教授らの協力を得て、特殊発泡スチロールの開発に着手した。
そして試行錯誤を重ねて、一定の強度を満たした建物として、2001年より宿泊施設として利用を始めた。
このまんじゅう型のハウスを見て、すぐに雪国の「かまくら」(雪洞)を思い出した。
だが、このドームハウスは、雪で作ったかまくらよりもずっと大きく、天井も高い。
この構造が、M7.3の本震や度重なる余震にも耐えたというから、なかなかのものだ。
今後の仮設住宅としての可能性は?
今後の大地震などの大災害の際に、仮設住宅として参考になるのではないか。
だが、大きな問題は、立体的に上に積み重ねていけないことだろう。
関東地方で、たとえば首都直下地震が起きた際には、もうちょっと別の方法を考える必要があるかもしれない。
たとえば東日本大震災の時には、下記のようなコンテナハウスが建てられた。
他には、なんと紙でできた仮設住宅というのもあるらしい。
それを考えた日本人は、「建築界のノーベル賞」をもらったという。
いつも書いているが、首都直下地震が発生して大きな被害が出た際には、避難所や仮設住宅の問題は深刻な「想定外」の大問題となるだろう。
ここで書いたような手法も参考にして、新しい都知事など、この問題に責任がある人々には今から真剣に検討してもらいたいものだ。
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