探求三昧(はてな支部) - 地震前兆/超常現象研究家・百瀬直也が地震・災害予知・防災・予言などを探求

地震前兆・超常現象研究家の百瀬直也が地震予知・災害・防災・予言などを探求するWeb/ブログ(はてな旧サイト)




【TOCANA】独自調査で判明、巨大地震は3・8・11月に発生しやすい!~大地震の発生は季節で偏りあり


f:id:nmomose:20180324223235j:plain


昨日TOCANAで、私が執筆した記事が掲載された。
『【緊急警告】3月中に東日本大震災が再来か!? 独自調査で判明、巨大地震は3・8・11月に発生しやすい!』と題したもの。
大地震の発生には、季節(月)による偏りがあったことがわかったという内容だ。

大地震が多く起きる月

日本では、大きな地震は冬季に起きやすいという説がある。
そのことに「本当なのだろうか?」と疑問を持ち、自分で調べてみたことが、この記事の執筆のきっかけとなった。


今までの調査では、南海トラフ地震だけが季節による発生の偏りがあることが明白だった。
それは、過去に日付が知られている南海トラフ地震は、すべて7~12月に起きていたということだ。
だが、それ以外の地震については、明白な季節の偏りを見出すのは困難だった。

TOCANAの記事

というわけで、今回の調査の結果として書いたのが、昨日のトカナの記事だった。
まず、下記のTOCANAの記事を読んでみてください。
その後に、今回は大きな訂正・補足があるので、それを解説します。


tocana.jp
 

岡田正実氏の研究

まず、気象庁海洋課の岡田正実氏が1981年に発表した論文「日本付近の大地震発生の季節変動と地域性」の内容を、ここで再度まとめる。


ちなみに、AやBとあるのは、冒頭に掲げた岡田氏の論文の地図による分類だ。
1884年以降の被害地震(M7.5以上)の発生月は、以下の通りとなる。

  • 千島沖(K):4回すべてが8~11月。
  • 親潮域(A):14回中10回が3~5月、11回が春~夏に集中。
  • 黒潮域(B):24回中19回が8~12月(11~12月が最多)。
  • 冬季に積雪や凍結が多い地域(S):春から夏に集中。
  • その他の本州内陸(I):6~9月に集中。


記事中で書いたように、南海トラフ地震は「B:黒潮域」にあたり、8月~12月に集中している。
また、東日本の親潮域では、3月~5月と、春から夏にかけてが多い。


このように、日本でも地域によって大地震が発生する季節の偏りがあり、これを心得ておけば、防災上非常に役に立つと思われる。

百瀬のデータ集計

次に、私は自分でも大地震データを検証してみようと思い、USGSのデータベースを集計した。
1900年~2017年に北半球の日本と同緯度の地域で起きたM6.0以上の地震の発生月を集計したところ、下記のグラフの通りとなった。
f:id:nmomose:20180324225314j:plain
1位:3月、2位:8月、3位:10月、4位:11月


次に、同地域でM7.0以上に絞って集計したところ、下記のグラフのようになった。
f:id:nmomose:20180324225022j:plain
1位:11月、2位:3月、3位:8月


だが、考えてみると、日本と同緯度というくくりでは、顕著な傾向が出ないのではないかと思うようになった。
そこで、TOCANAで記事が掲載された後の今日になって、今度は日本の北海道から沖縄あたりまでの四角い領域を切り取って、USGSのM6.0以上の地震データを抽出してみた。


その結果は、下記のグラフの通り。
f:id:nmomose:20180324225645j:plain
1位:3月、2位:10月、3位:5月


こうしてみても、やはり3月がダントツに多い。
日本周辺だけでも、北半球一体でも(M7超の場合)、いずれも3月がもっとも多いのだ。
これは、今回データを集計する前は、想像していなかった結果だった。

3月に大地震が多いわけ

今回、USGSデータを用いた集計では、岡田氏が行ったように地域毎に集計することが難しいため、今回は諦めた。
だが、恐らくM6超の地震の多くは、東日本の太平洋側で起きている海溝型地震と思われる。
その前提からすると、岡田氏の研究で親潮域が3~5月、つまり春から初夏にかけて多くなるという結果と矛盾しないではないか。


2011年の東日本大震災も3月に発生したが、これは陰謀による人工地震説を間接的に否定することになりはしないだろうか。
私は絶対にないと断言するわけではないが、3.11前に見られた多くの「前兆現象」からしても、やはり自然発生の巨大地震だったのではないかと思えてくるのだ。


TOCANAのタイトルでは、「3・8・11月に発生しやすい」とあるが、8月と11月については、日本だけに絞ると、そうともいえないかもしれない。
トカナで書いたように、近年日本で3月に起きたM7.5以上の大地震を抽出したところ、7件すべてが関東以北の太平洋側が震源の地震だった。


では、なぜ3月が多いのか。
明確な根拠は見いだせないが、冬が終わって春先に大地震が起きる傾向があるということなのだろうか。


南海トラフ地震が黒潮に関係していると思われるように、東日本の大地震は親潮の流れと密接な関係があるかもしれず、今後の課題としたい。


ナカバヤシ 防災ずきん 笛付き ブルー BZ-102B

ナカバヤシ 防災ずきん 笛付き ブルー BZ-102B


今日の1本目の記事はこちらです。
www.tankyu3.com


www.shokuzan.com


Copyright (C) 2004-2020 Naoya Momose - 百瀬直也. All Rights Reserved. Email