【噴火】富士山の大噴火が近い将来に起きると考えられる理由～南海トラフ地震と首都直下地震も？

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今日は、巽好幸（たつみよしゆき）・神戸大学海洋底探査センター教授の富士山噴火に関する説を紹介する。
巽氏といえば、カルデラ噴火の研究・調査の第一人者だ。

その人が、「富士山の噴火が近いと思われる理由」と題した評論（エッセイ？）を書いている以上、見逃す訳にはいかない。
昨年6月に書かれたものだが、今私の周辺で富士山噴火の可能性が盛り上がっていることもあって、タイムリーだと思うのだ。

「富士山が気になる」

最近になって、なんとなく富士山が気になって仕方なかった。
2月上旬にスズさんに送ったメールで、「富士山噴火もそう遠くない気がする」と書いていた。

そして、3月の新燃岳噴火で、その想いが更に増した。
あまり根拠がなく、ただ何となくだけど、草津白根山の噴火も影響していたかもしれない。

そうしたら、3月1日にブログ「まほろばの蒼き惑星」の七曜高耶さんが富士山の夢を見ていたことを後になって知った。
そして、茨城県の郁代さん（仮名）やミスTEも同日に夢を見た。

ますます、「これはヤバイ」と思い始めたのだ。

「富士山は本当に大噴火するのか？近い将来に起きると考えられる理由」

というわけで、巽氏がYahooニュースで書かれている「富士山は本当に大噴火するのか？近い将来に起きると考えられる理由」の内容を紹介する。

巽氏は、富士山大噴火が近いと考えているが、その理由としては、次のようなことがあるという。
数十万年前に誕生した富士山は「4階建て」つまり噴火を重ねた末に4層になっている。
現在も建設中の「最上階」は、約1万年前から作り始められた。

特に、噴火年代とマグマの噴出量が正確に分かっている9世紀以降を見ると、図のような関係があることがわかる。

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上記期間に2度の日本史上最大クラスの大噴火を起こしたが、噴火の時期と規模の関係は最近3600年間の平均噴出率とよく一致する。
そのため、大噴火が起きる時期をおおよそ見積もることができるが、それによると、次の大噴火は2150年くらいになるという。

「近い将来」は100年先？

何千年というスケールでの議論なので、「近い将来」とはいっても、数十年とか百年先だったりするのだ。
ここで「なーんだ」ということにはならない。
というのも、続きがあるからだ。

東日本大震災の発生により、東北から富士山周辺までの広い範囲で、地盤の状態が変化したためだという。
押し縮められていた地盤が、逆に緩んだ状態となった。
そのため、マグマが活発化して噴火が起こりやすくなるというのだ。

この「異常状態」は、まだ数十年以上も続くと考えられる。
つまり、3.11をきっかけに、富士山はいつ噴火してもおかしくない状態に入ったと見るべきだという。

貞観時代にも連鎖

このような状況は、上記グラフにも書かれている「貞観噴火」の頃にもあっただろう。
3.11の発生後、今の時代は、「貞観」時代に酷似しているとする学者の意見も出た。

下記のように、9世紀後半の20年ちょっとの間に（霧島山噴火を除く）、これだけの大地震や大噴火が起きていた。

863年7月6日：越中・越後地震⇒新潟中越地震（2004年）
864年5月：富士山噴火⇒富士山噴火（20xx年？）
867年11月16日：陸奥国大地震⇒？
868年7月30日：播磨国地震⇒阪神淡路大震災（1995年）
869年7月9日：貞観地震、M8.3〜8.6、三陸沖⇒東日本大震災（2011年）
874年3月25日：開聞岳噴火（鹿児島県）⇒？
878年10月28日：相模・武蔵地震、M7.4⇒首都直下地震（20xx年？）
887年8月22日：仁和地震（南海トラフ全域説）、M8〜8.5⇒南海トラフ地震（20xx年？）
900年頃～1100年頃：霧島山大規模マグマ噴火⇒新燃岳噴火（2018年3月）

このように、貞観時代には、三陸沖巨大地震、富士山噴火、関東の大地震、南海トラフ巨大地震が短期間で集中して起きていた。
すでに東日本大震災が発生した以上、残りの3つの大災害が数年～10年くらいの間に続けざまに起きたとしても、おかしくはないのだ。

富士山噴火、南海トラフ大地震、首都直下地震のいずれかが発生したら、残りの2つも要注意ということになる。
それだけ、M9クラスの巨大地震の影響は大きく長く続くということだ。
個人的には、最初に危ないのは富士山噴火か南海トラフ大地震のいずれかではないかと、現時点では考えている。

※巽好幸氏のカルデラ噴火（破局噴火）についての説は、下記の記事で紹介している。

【参考】
news.yahoo.co.jp