今日10/3朝、スラウェシ島北部にあるソプタン山が噴火した。
スラウェシ島では5日前にM7.5の直下型地震が発生したばかりだが、調べてみると、大地震の前後にソプタン山が噴火していることが多いことがわかった。
また、北海道南部の登別でイルカが挫傷していて、これも紹介したい。
【目次】
ソプタン山(Gunung Soptan)が噴火
今日2018/10/03 8:47(インドネシア時間)、スラウェシ島北部のソプタン山(1784m)が噴火した。
スラウェシ島といえば、つい5日前の2018年9月28日夜に、スラウェシ島地震(M7.5)が発生したばかりだ。
スラウェシ島がどこにあるかというと、インドネシア北部のフィリピンの南方にあり、広いインドネシアでは日本からもそう遠くない。
いきなり蛇足になるが、スラウェシ島を見ていると、ゴジラを思い出す。
私には、ゴジラが放射熱線を出しているとしか見えないのだ。↓
ソプタン山は、そのゴジラが発する熱線の先端あたり、つまり島の東端あたりにある。
爆発的噴火
この噴火により、火口から3000〜4000m上空に噴煙が立ち上った。
この山は、18世紀以来活発に噴火していて、2015年から2016年にかけては大規模な爆発を繰り返した。
インドネシアでは、最も活動的な火山となっている。
ソプタン山は、スンダプレート上にあり、モルッカ海プレートとの境界に近い。
また、スラウェシ島地震の震源は、モルッカ海プレートと、バンダ海プレート、スンダプレートとの境界付近だった。
地震との関係は?
ソプタン山は、スラウェシ島パル付近で起きたM7.5の地震の活動と、何らかの関係があるのだろうか。
スラウェシ島北西沖から中部にかけては、北北西から南南東に伸びる「パル-コロ断層」が存在する。
この断層は年間35〜42mmのすべり率でずれ動いているという。
そして、断層運動がM7.5の地震を引き起こした可能性が高いという。
日本の地震学者や火山学者の中では、火山噴火と地震発生の因果関係は、関係ない、またはわかっていないとする人が多い。
だが、5日の間隔をおいて起きたスラウェシ島の大地震と噴火は、あまりにもタイミングが良すぎで、「関係ないわけないでしょ?」と思う人が多いだろう(私も含めて)。
なんだか融通がきかない人たちだなーと思うだろうが、まあそれが科学の方法論なので。
でも、ノーベル賞をもらうような人たちは、やはり「理論」だけでなく「直観」も働かせて初めて快挙を成し遂げたような人が多いように思う。
ソプタン山と大地震の関係
どんどん脱線していくので、本題に。
グヌン・ソプタン(Gunung = インドネシア語で"山")が噴火した時には、その前後にインドネシアまたは南太平洋で大地震(巨大地震)が起きていることが多いようなのだ。
以下に、それをデータで例示する。
1900年以降の噴火データを用いている。
1906年06月17日:ソプタン山噴火
1906年09月14日:パプアニューギニア(M8.4)
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1907年06月05日:ソプタン山噴火
1907年06月25日:スマトラ島北部沖(M7.9)
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1910年11月15日:ソプタン山噴火
1910年11月26日:バヌアツ(M8.0)
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1913年03月14日:インドネシア(Mw8.5)、犠牲者112人
1913年04月:ソプタン山噴火
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1971年05月19日:ソプタン山噴火
1971年07月14日:パプアニューギニア(M8.0)
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1972年12月02日:フィリピン・ミンダナオ島(M8.0)
1973年01月06日:ソプタン山噴火
※ミンダナオ島もスンダプレート上にある。
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2000年05月13日:ソプタン山噴火
2000年06月04日:スマトラ島沖地震(Mw8.0)
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2004年10月18日:ソプタン山噴火
2004年12月26日:スマトラ島沖地震(Mw9.1)、大津波、犠牲者・行方不明者22万人以上。
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2005年03月28日:スマトラ島沖地震(Mw8.6)、犠牲者1,000 - 2,000人。
2005年04月19日:ソプタン山噴火
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2016年01月02日:ソプタン山噴火
2016年02月06日:2016年台湾南部地震(M6.4)
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2018年09月28日:スラウェシ島地震(M7.5)
2018年10月03日:ソプタン山噴火
噴火の前後3ヶ月に絞って抽出しているが、その間に起きていた大地震は、殆どがM8.0以上の巨大地震だ。
地理的に遠方にあるものは見直す必要があるものの、やはり何らかの因果関係があるのではないかと思えてくる。
特に、スマトラ島で巨大地震が起きる時には、その前後3ヶ月くらいでソプタン山も噴火する傾向がある。
ソプタン山は、スマトラ島とは4000km前後離れている。
これが、因果関係を検討するネックとなるが、ソプタン山もスマトラ島も、同じスンダプレート上にあることは注目すべきだろう。
一昔前は、日本の地震学者は、「地震と火山噴火は関係ない」と言っていた。
だが、昨日ノーベル医学生理学賞を受賞した京都大学・本庶佑特別教授は、「教科書に書いてあることを信じない」と言っている。
科学的学説でも、10年経って残っているものは、ごく一部ということ。
ある発見などをきっかけに、それまで「常識(定説)」だったことが、コロッと変わってしまう。
それも科学だ。
たしかに、あまり「信じない」方が良いのかもしれない。
北海道・登別でイルカ座礁
昨日2018年10月2日11時06分に、北海道登別市幌別町2丁目幌別川の河口で、イルカのストランディング(座礁)が発見された。
スジイルカと見られ、すでに息絶えて腐敗が進んでいた。
このため、正確な座礁の日時は不明となっている。
【写真】ストランディングネットワーク北海道サイトより
下記は同サイト上にある発見地点のマップ。
発見地点は、9/6の胆振東部地震の震源から100kmほど離れている。
胆振東部地震の前にも座礁が多発
胆振東部地震の2週間弱前以降に、北海道の南半分の海辺で8件もストランディングが起きていた。
そのことは、下記の9/8の記事で書いた。
また、5/26には、同じ登別で、ミンククジラの座礁があった。
胆振東部地震の3ヶ月半前のことだった。
このくらいの遅延でも、前兆現象として考えられると思う。
では、昨日のスジイルカの座礁も、胆振東部地震の大きな余震の前兆だろうか。
その可能性は十分に考えられるだろう。
通常の前兆現象では、規模が小規模ならば短期間で、大規模になるほど先になって揺れる可能性がある。
私のサイトや他サイトにある情報を参考にして、十分に注意していただきたい。
木村政昭氏のM7.5予測は奄美大島だった
以下は、ある人から指摘されたことで、今まで大きな誤りを犯していたので訂正する。
木村政昭・琉球大学名誉教授の地震予測のうち、これまで私が「沖縄本島東方沖 M7.5」としていたのは、誤りだった。
正しくは、「奄美諸島沖」で、「2010±5 M7.5」と予測している。
下記マップは、木村氏のサイトより。
以上、お詫びして訂正します。
【参考】
Global Volcanism Program | Soputan
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