探求三昧(はてな支部) - 地震前兆/超常現象研究家・百瀬直也が地震・災害予知・防災・予言などを探求

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難産だったわけ


3月5日に、私とサルちゃんの初めての子供が生まれた。
と、1行で簡単に表現できる簡単なものではなく、壮絶な難産だった。
結局、3月3日には、まったく生まれる兆候もなかった。
男の子にとっては、その方が良かったかもしれない。
2月28日の出産予定日を6日過ぎて、前週の検診で5日午後に入院の予定だった。


将来子供を産む女性もいるだろうから、参考になるように、なるべく詳しく書くことにする。
「こういうことにならないように」という警告的な意味合いも含めて。


5日に日付が変わった直後の0時過ぎ頃、先に寝床に入っていたサルちゃんが、破水した。
その直前に、そろそろ風呂に入ろうとしていて、YouTubeのトップページで、「痛くない奇跡の出産法」というおすすめ動画が目に入り、クリックしてみる。
Minmiというシンガーソングライターが、独自の出産方法を紹介するテレビ番組だ。
すばらしい内容なので、この記事を読む前にぜひ見てください。

前期破水

これは確かに効果がありそうだ。
詳細は省くが、母親が胎児に怖くないよ、出ておいでと語りかけて安心させ、心の絆を深めるというもの。
サルちゃんが寝る前に、どうしても見せなければいけないと思い、Facebookに投稿して、まだ寝床でFacebookを見ていたサルちゃんに見るように言う。
そして、ビデオを見たとたんに破水が始まった。


すぐに病院に電話して看護師さんに報告すると、すぐに来るようにとのこと。
歩いて10分かからない距離だが、タクシーを呼ぶ。
産婦人科病棟の陣痛室に入り、ベッドに入る。

陣痛が始まる

まだ陣痛が始まる気配がないので、私は一旦帰宅することに。
風呂に入って床に付くが、興奮して眠れず。
2間時間ほど寝て、7時頃に目が覚める。
サルちゃんからiPhoneにメッセージが入っていて、陣痛が始まったようだ。
8時すぎに病院へ。
担当の若い先生ではなく、若い男の先生が検診する。
看護師さんも先生も、言葉がうまく通じないので、英語で話してくれたりと苦労されている。


Minmiのビデオで教わったとおりに、龍矢に語りかける。
リュウヤちゃん、あいしてるよ。こわくないよ。みんなまってるよ。だいじょうぶ。みぎまわりね。」

陣痛促進剤の投与

破水しているので、陣痛促進剤を投与しましょうと先生。
薬を混ぜた点滴が打たれる。
しばらくしても陣痛の間隔があまり狭まらないので、投与量が少しづつ増やされる。
陣痛促進剤を使うと、激痛を伴うという。
サルちゃんは痛みに耐え兼ねて、「先生に手術を頼んで」を繰り返す。

「手術にして」

タイでは、日本よりも容易に帝王切開での出産が行われるという。
サルちゃんに聞くと、そうでもないと言うが、やはり日本よりは多いのではないか。
彼女の友だちも、最近その手で産んだそうだ。


タイでは、妊娠すると、とにかくたくさん、人の2倍食べなさいと周囲がアドバイスする。
その点、現代の日本とは異なる。
出産後に何人かの看護師さんたちに言われのは、体重の増加は、元々太っているか痩せているかによるが、5キロぐらいにとどめた方が良いと。
タイで制限なくどんどん食べるのは、いざとなったら帝王切開というのが前提にあるからなのだろうか。
見ていてかわいそうだけど、「日本は文化が違うんだよ」と、繰り返し言うしかなかった。

陣痛が弱い

夕方になって、やっと子宮口が10センチ開いた。
分娩室へ移動する。
私はサルちゃんの脇に立ち、陣痛が始まると、「吸って。いきんで!」を繰り返す。
たが、龍矢がなかなか下に降りてこない。
担当の女医さんも来た。
超音波エコーで見ると、龍矢が子宮口への入り方を間違えているという。
陣痛が弱いこともあり、しばらく様子を見て変わらなけば、吸引を使うと女医さんが言う。
もういきむ力がないとサルちゃん。
何か呪文を唱えてブッダに祈っている。
龍矢に呼びかける力もなく、代わりに私が「だいじょうぶ、こわくないよ」と語りかける。


17時頃になり、吸引分娩と決まったようだ。
もう頭が見えているのに、そこから先へ進まない。
それらしき機械が運ばれて来る。
大きな吸盤のようなものを赤ちゃんの頭に取り付け、吸い込む仕組みのようだ。

吸引分娩

年配の医師も現れていろいろ指示を出し、小児科の医師を呼ぶようにと言う。
病院の医師総動員という感じだ。
看護師さんも3人ほどいる。
その医師が私は外へ出るようにと言う。
単に人がたくさんいて狭いからか、私に見せられないことが始まるからなのか。


すぐ隣の陣痛室の前で待つ。
分娩室のドアが開いていて、声は筒抜けだ。
サルちゃんの痛がる声が聞こえ、次第に絶叫に変わっていく。
後で聞いたところ、会陰切開もされたという。

龍矢の出生

私が外で待っていた時間は、それほど長くはなかった。
表現をためらうほどの彼女の絶叫を、聞いているしかなかった。
諏訪大明神さまとお釈迦さまに祈る。
絶叫が一時止んだと思ったら、赤ちゃんの泣き声が。
すごく大きな、元気な泣き声だ。


しばらくして、看護士さんが来て、龍矢が無事に生まれたという。
処置があるので、待合室で待っていてくださいとのこと。
先生が、切れたあそこを縫うなどしたのだろう。


後で聞いたところでは、
 出生時刻:2012年3月5日(月)17:29
 体重:3113g
破水してから、約18時間後のことだった。


タイ暦では2555年3月5日5時ということで、「555」となる。
タイ語で5は「ハー」と発音し、「ハハハ」になる。
私は5月5日生まれで、ゴーゴー親子だ。


出生1時間後の母子。
PCで縦横修正しても、Fotolifeにアップロードすると反映されない。バグか。


30分以上待たされた後で、やっと分娩室へ。
サルちゃんは、あんなに死ぬような目にあったのに、元気だ。
龍矢のとなりで、とても嬉しそう。
「龍矢ちゃん」と呼んでiPhoneを向けると、目線を合わせる。
おぼろげにでも、見えているようだ。
やっぱり少しは胎教をやったせいか。
なにか意思を感じさせる表情で、生まれたばかりなのに落ち着いている。
顔は全体的にサルちゃん似だ。
思ったよりも肌の色が白いのは、私に似たようだ。
コーヒー(サルちゃん)とミルク(直也)でミルクコーヒーになると思っていたが。

難産のわけ

先に書いたように、龍矢が子宮口への入り方が悪かったのもあった。
「右回りね」というのは何度も繰り返したが、入り方までは私たちも知らないし、教え様がない。
難産になったいちばんの要因は、医師から再三注意されていた体重増加のこと。
母体が太りすぎると産道が狭くなって、難産になる確率が高くなる。


おやつは禁止と言われながら、食べずにはいられなかったようで。
もともと太めだが、妊娠前から15Kg以上増えてしまった。
タイの慣習だから仕方ない部分もあった。
初産で、日本の出産の事情もよく知らなくて、かわいそうだった。
私もよく説明できないところがあった。
もともと本人が食いしんぼだということもあった。
でも、責められない。
あれだけがんばってくれたのだから。


何人かの看護師さんたちが、こんど産む時は5キロぐらいの増加にとどめるようにと。
でも、サルちゃんは、もう子供は要らないと言っている。
あれだけ死ぬほどの痛みを味わった後だから、仕方ない。
また産んでほしいなんて言えない。


2日目に、サルちゃんのお姉さんからもらった金のブレスを置いて。

大病院で正解

龍矢が生まれた公立昭和病院は、東京都小平市花小金井にある。
小金井市小平市東村山市東久留米市清瀬市東大和市武蔵村山市西東京市の多摩地区の8市が共同で運営している。
家から徒歩10分以内で一番近いという理由もあったが、大病院を選んで良かった。
これだけ設備が整っていて、さらに多くの医師や看護師が協力してくれて、なんとかなった。
昔ならば母子ともに危なかったかもしれない。


ここは自然分娩が基本で、出産後は2日目から母子同室になる(帝王切開の時は別)
出生直後の母子との「絆」が一生の人間のあり方を左右するから、これは好ましいことだろう。
1日目はダメかと諦めていたが、出産直後に2時間ほど一緒に要られた。
大病院にしてはなかなか進んでいる…それとも最近はこれが普通?
こっちにとっては良かったけれど、先生方・看護師さん方にはご迷惑をおかけしてしまった。
そのことは反省点だろう。


また、この病院は産婦人科に若い女医さんが多いことも、女性にとって嬉しいだろう。
ただ、最初の検診で担当が誰になるかは、運によるが。
その先生が出勤する日によって、検診の曜日も決まる。
人気がある大病院だから、長時間待たされるのも覚悟しなければならない。
もちろん、出産当日に担当医が来ているかどうかも運による。

きずな

けっきょく、「痛くない」どころではなかったけれど、あのビデオを直前に見ておいてよかった。
(生まれる前の)母と子の絆という意味で、いちばん大切なことをMINMIから二人が教えてもらった。


いま、うちは超がつく貧乏だが、あらゆることを犠牲にして子供に賭けてよかった。
サルちゃんはすごく母性本能が強そう。
というか、タイ人の女性はみんなそうかもしれない。
なんにも心配は要らない。
親の子に対する愛情。
子の親に対する愛情。
日本人がタイ人から見習うべきことはたくさんある。
ほんとにほんとです。
そのことについては、また別の記事で書きたい。


TwittermixiFacebookなどで励まし・お祝いの言葉を書いてくれた方々、ありがとうございました。
いまのうちには何にもなくても、夫婦の絆、親子の絆は、どこにも負けません。
まあ夫婦というよりは、父娘のようなもんだけど。^^
これで2人目の子供?
目元とかも含めて、お父さんに似ているという声が多い。
日本人もタイ人もそう思うんだから、そうなんでしょうね。


出生3日目の夜に。



将来はじめてママになる女性たちを脅すようなことを書いてしまったけれど、サルちゃんの場合は特殊なケースです。
下記のサイトによると、吸引自体は全体の1割以上の人が経験していて普通に見られるものです。
日本で二人子供を産んだサルちゃんのお姉さんは、出産か軽かったとか。
出産を甘く見すぎてもいけないけど、心配しすぎず、十分な準備をしてください。


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