昨日の山陽新聞の記事より。
岡山県備前市の大内と伊部にまたがる大ケ池という農業用の溜池に、1週間ほど前から1万匹以上と思われるフナが連日集まっているという。
地元住民たちは「今まで見たことがない」と話題にしている。
フナは体長約15〜20センチ。住民によると1週間ほど前から同池北の縁に群れをなしている。
- 備前・大ケ池に大量のフナ 1万匹以上、黒い帯のよう
http://www.sanyo.oni.co.jp/news_s/news/d/2013012520475160/
記事に添付された動画を見ると、水面付近に集まってじっとしているだけだ。
地震の前にコイ・フナ・キンギョなどによく見られるように、ある方向を向いて「整列」しているのではない。
というか、網にかかった大量の魚のようにひしめいていて、整列できる状況ではないかもしれない。
川魚の生態に詳しい神戸学院大の前畑政善教授によると、この時期のフナは底にいて、水面近くで群れるのは珍しいとか。
見当がつかないと語っている。
ある住民は「酸欠で苦しんでいるようにも見えない」と不思議がる。
出版したばかりの拙著「大地震の前兆〜生き残るための必須知識《動物編》」では、フナの項を設けて前兆例を紹介している。
その中から1例を示す。
1923年(大正12年)9月1日の関東大震災(M7.9)が起きた日の朝7〜8時頃、東京・千住東町の池の水面に、コイやフナがことごとく浮き上がった。
前述の教授も語っているように、この時期のフナは「冬眠」していて、水底でじっとしているはずなので、これは異常行動と言えるだろう。
地震の前兆だとしても、下記の記事で書いたような最近のリュウグウノツカイやサケガシラの出現とは別の地震かもしれない。
太平洋側の、より直前の地震に要警戒だろうか。
- リュウグウノツカイ今度は富山湾に現る〜地震に要警戒
http://d.hatena.ne.jp/nmomose/20130118/ryuuguu - 今度は深海魚サケガシラ〜地震に更に警戒
http://d.hatena.ne.jp/nmomose/20130125/sakegashira
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