雨にもめげず、
風にもめげす、
朝は何も食べず、
電車の中では常に何かを読むか、
または何かを書き、
職場まで2.5キロの道程を20分で歩き。
昼はおにぎり1個を5分で食べ、
昼休みの残り時間は
執筆か資料集めに費やし、
人生で5分と無駄な時間は過ごさず、
夕は女茶碗1杯のご飯と、
豆腐と納豆と、
少しの野菜で満足し、
贅沢を憎み、
質素を愛し、
自然を貴び、
なるべく殺生をせず、
屋内の虫を逃がし、
体調が悪い時は何も食べず、
ただ自然に委ね、
健康であることを感謝し、
素直で明るい妻と、
賢くひょうきんな息子を愛し、
決して彼らを裏切らず、
妻以外の女と決して交わらず、
貧しくとも幸福で、
嘘をつかず、
不正を憎み、
人を憎まず、
殺戮を厭い、
人々に真実を告げ、
不思議を愛し、
神仏を信じ、
各地を聖地巡礼し、
寺社で私的な願いをせず、
世界と宇宙の平和と、
各地の人々の幸福と、
自然災害の鎮静を祈る。
そんな自分で、
あり続けたい。
宮沢賢治
「雨にも負ケズ」といえば、もちろん宮沢賢治の詩だ。
宮沢賢治といえば、若い頃に京都の神社だったと思うが、こういう碑文を目にした。
世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない
この賢治の言葉を読んで、ガーンと頭を打たれたようになった。
これが、自分の人生の方向性を決めたといっても言いすぎではないだろう。
この言葉は、こう続く。
自我の意識は個人から集団社会宇宙と次第に進化する
これは、宮沢賢治の「農民芸術概論綱要」(1926年)からの一文だ。
神社仏閣で、誰に言われたのではなく、個人的な願いはせず、ただ世界の平和を祈るようになったのが、その前か後かは覚えていない。
あれから、宇宙創造の神とチャンネルが繋がったのではないかと、自分では思っている。
あの時の自分にとって、とにかく強烈な重みを持つ言葉だった。
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