みなさん、「粥占」(かゆうら)をご存知ですか?
探求三昧やTOCANAの私の記事を1年以上前から愛読されている方は知ってますよね?
というか、各地の神社で新春に行われる神事なので、知っている方も多いでしょう。
粥占は、粥を使って1年の吉凶を占う年占で、神社の神事として行われます。
煮え上がった粥の中に棒を入れてかき回して、棒についた米粒の数で世相などを占う。
また、細い竹管などの中に米などの穀類を入れて煮て、管の中に入った粒の数によって吉凶を占うやり方もある。
管を使うもので有名なのが、諏訪大社の下社で行われる「筒粥神事(つつがゆしんじ)」です。
筒粥神事は諏訪神社以外でも行われるけれど、もしかすると出雲系神社が多いのかもしれません。
この粥占を話題にするのは、神社によっては地震などの災害を占うこともあるためです。
また、神社によっては、スポーツの勝敗を伺ったりもする。
たとえば、岐阜県高山市丹生川町旗鉾の「伊太祁曽(いたきそ)神社」で行われる「管粥神事(くだがいしんじ)」も、その一つ。
昨年はソチ冬季オリンピックの勝敗も伺っていて、私がTOCANAで紹介しました。↓
「キム・ヨナは不調、葛西は大活躍。浅田は…」ソチ五輪の予言! ~荒川の金メダルを予言した岐阜の神~
同じ昨年3月のTOCANAの記事では、諏訪大社の筒粥神事を紹介している。↓
上記の記事で書いているように、東日本大震災が起きた2011年の「世相」を占った結果は、五分満点の「三分五厘」と、厳しい結果だった。
「三行半」(みくだりはん)を意味する「凶相」とされているからだ。
そして、2ヶ月後にM9.0の巨大地震が起きてしまった。
まるで神業だ(あたりまえ)。
2015年の諏訪大社「筒粥神事」の結果
では、気になる今年の結果はどうだったのか。
こちらの信濃毎日新聞のサイトにある。↓
http://www.shinmai.co.jp/news/20150116/KT150115SJI090001000.php
http://www.shinmai.co.jp/news/20150116/KT150115SJI090001000.php
14日夜から翌朝にかけて行われた筒粥神事の結果では、今年の世相を示す「世の中」は5分を満点として3分7厘で、昨年と同じだった。
最悪だった2011年から年々上がってきて、今年も昨年と同じになった。
神職によると、「例年よりも硬くてしっかりした筒が取れたのは良い兆し。よく備えをして、良い年になっていけばいいと思う」という。
…ということは、今年も「平穏」だが、昨年は同じ3分7厘でも長野県で神代断層地震があったので、多少は大き目の地震もありえるのかもしれない。
今年は諏訪湖の「御神渡り」は?
諏訪大社といえば、もう一つ気になるのが、「御神渡り(おみわたり)」があったかどうかだ。
諏訪湖の御神渡りといえば有名だけど、知らない人もいるのかな?
湖の氷が真っ二つに割れて亀裂が入る現象のことだ。
この現象が見られない年を「明けの海」と呼び、その年は凶年とされる。
上記記事で書いているように、東日本大震災が起きた2011年もまた「明けの海」だった。
そして、20年前の阪神・淡路大震災が起きた年も。
ちなみに、昨年は明けの海に終わった。
長野県で神代断層地震が発生したことに関係あるのだろうか?
では、今年はどうなのか?
今のところ、まだ御神渡りは出現していない。
御神渡りは、諏訪湖が全面氷結しないと出現しない。
御神渡りの判定をつかさどる八剱神社の藤森政明・大総代は、10日早朝に、湖の状況を確かめに諏訪湖を訪れた。
2季ぶりの出現を「楽しみに待っている」としながら、「張っていない部分も多い。まずは全面結氷しないと」と語った。
2012年2月に、4年ぶりに御神渡りが見られた時のYouTube動画を貼り付けておく。
4年ぶりの「御神渡り」確認 長野・諏訪湖(12/02/04) - YouTube
筒粥神事で「平穏」で、かつ御神渡りが見られたら、自然災害も「今年は安泰」となるのだが、さてどうなるか。
岐阜県高山市・伊太祁曽(いたきそ)神社
以降では、他の神社の粥占の結果を見てみたい。
粥占神事は、だいたい正月の15日頃に行われることが多い。
まずは、前述の昨年のTOCANAの記事で紹介した、岐阜県高山市丹生川町旗鉾の「伊太祁曽(いたきそ)神社」。
14日に行われた「管粥神事(くだがいしんじ)」では、作況、獣害、天候、景気、プロ野球など約110項目を占った。
すごいな。
その結果、天候は雪と台風に注意で、景気は現状維時、プロ野球のリーグ優勝は中日と西武と出た。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150115-00000054-minkei-l21
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150115-00000054-minkei-l21
京都府・雙栗(さぐり)神社
京都府久御山町佐山の雙栗(さぐり)神社で粥占神事が営まれた。
その結果では、今年は豊作の傾向だが、10月に台風が多いという。
神々が「口裏を合わせた」ことは考えられないが、今年もまたなのか。
松原照子さんも、今年も台風の被害が拡大しそうだと言っている。
和歌山県・山東地区の伊太祁曽(いたきそ)神社
次は、和歌山・山東地区の伊太祁曽(いたきそ)神社(和歌山市伊太祈曽)で行われた「かゆ占い」。
神主の話では、「昨年も豊作と出たが、今年はさらに良かった」ということだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150115-00000071-minkei-l30
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150115-00000071-minkei-l30
群馬県安中足・咲前神社
群馬県安中市鷺宮の咲前神社の「御筒粥(おつつがゆ)神事」では、今年の農作物25品目の作柄のうちコメの中稲(なかて)や、小豆、芋、柿が豊作で、全体では平年並みという結果となった。
http://news.goo.ne.jp/article/tokyo/region/tokyo-CK2015011602000176.html
http://news.goo.ne.jp/article/tokyo/region/tokyo-CK2015011602000176.html
栃木県・御厨神社
栃木県福富町の御厨神社の「御筒粥」では、今年は「総じて稲作はやや豊作、畑作は夏野菜を中心に豊作」という結果となった。
このように、世相などを占わないところでも、豊作になるということは、台風などの大きな災害が無いという意味に取れるかもしれない。
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20150115/1839550
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20150115/1839550
神奈川県・大山阿夫利神社
神奈川県へ行って、伊勢原市の大山阿夫利神社。
大山祇神さま、長らくご無沙汰しておりまする。m(__)m
ここでは15日ではなく7日に、「筒粥神事」が行われた。
結果は関東一円の大山講信徒を通じて、約2万人の農業従事者らに配布されるという。
9が最良で0が不良とされるが、9は0に返ることもあるという。
結果としては、「天候はおおむね順調なのでは」との宮司の言葉だが、「夏に大雨や日照りなどの変化がある可能性もある」とも。
山梨県北杜市・穂見諏訪十五所神社
ネットで検索していて、面白いブログ記事を見つけた。
山梨県北杜市長坂町の穂見諏訪十五所神社の筒粥神事の様子を書いている。
武田信玄の父親である信虎の命によって始まったこの神事、500年も続いているという。
何が面白いかというと、この神事の結果の「点数表」(?)を氏子に配っていて、その写真が投稿されていること。
これを見ると、「風害」が4分、「水害」が5分、「世の中」が3分などとなっている。
数字の分数が高いほど良い意味だが、台風も含まれるだろうと思われる風害は4と低めなのだろうか?
こんなの迷信と一蹴する人もいるだろうけれど、神さまが年の始に今年の傾向を示してくれているとしたら、ありがたいことだ。
山梨県富士吉田市・小室浅間神社
山梨県富士吉田市の小室浅間神社では14日夜、筒粥神事が行われた。
作物は、小麦、大豆、いもなどが豊作という結果となった。
富士登山者数を表す「道者」は、昨年より多い「6分」だった。
松原照子さんは、富士山は今年は「ギリギリセーフ」と書いていたと思うが、この神社の結果でも大丈夫そうだ。
http://www.news24.jp/nnn/news8885130.html
全体的な結果は
各地の神社の結果を書いているとキリがないので、もうこのへんでやめておこう。
今年は総じて、「平穏」的な結果が多いようだ。
だが、台風にはちょっと注意という結果が出たところもあるようだ。
やはり、富士山噴火を始めとして、南海トラフ地震や首都直下地震も、来年以降ということなのか。
実はこの話題、今年もTOCANAでネタ出ししようと思っていたが、「今年は平穏」ではあそこ向きではないネタ(笑)なのでダメだろうと思って、やめた。
イヌが人に噛みついてもニュースにはならないけれど、逆ならばなるみたいなところなので。^^;
全体的に「今年は平穏」という結果が出ている中で、あるところの神社だけ不穏な結果が出た場合は、その土地で何か自然災害が起きないか、注意するに越したことはないだろう。
みなさんが住む地域の粥占は、どうでしたか?
何か平穏そうでない結果が出たときには、教えてもらえると嬉しいです。
ところで、来年は6年に一度の御柱祭の年。
上社の里曳き祭りの真っ最中だった5月5日に生まれた「御柱男」としては、血が騒いでくる。
家族を連れて、最低1回は行かないと。
下記の動画は、2004年の下社の山出し祭りの「木落し」を私が撮影したものだ。
ただし、10分ぐらいあって、長いですよ。
他にも、私のnmomoseのYouTubeチャンネルには、御柱祭関連の映像がたくさんあります。
ハッキリ言って、御柱オタクです。
父方が諏訪の氏子で、その血が流れてますから。
Onbashira Festival 2004 - Kiotoshi #3/3 御柱祭(下 ...
前回2010年の御柱祭では、下社の建て御柱で二人の不幸が出てしまった。
そして、その翌年、東日本大震災が起きた。
相関性はないかもしれないが、来年は無事に執り行われてほしいものだ。
いつも思うのは、個人的には、神さまによる「占い」以上に信頼できるものはない。
「おみくじ」も、その一つと思って、厳粛に受け止めるべきだと思う。
巨大地震や津波などの大災害も、実はそれとなく知らせてくれていることも少なくないのではないか。
神占とはいっても占いだから、あまり信じ過ぎないことも大切だろう。
今年は平穏と油断していて、災害に、襲われることだって、可能性として無いわけではないかもしれないので。
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【龍矢】あさって日本に帰るよ。Will be back in Japan in 2 days.