このブログ記事は、2015/04/20に投稿したものを加筆訂正して再掲するものです。
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今日の話題は、書く前から気が滅入ってきたりして。
昨日2015年4月20日10:42の与那国島近海で起きたM6.8の地震。
これが、人工地震だったと言っている人たちがネット上にいる。
私はこれを知って、ガクッと脱力した。
ネット上で探すと、あまり多くないが、そのような主張を書いているブログなどがある。
そのことを、今日の「真実を探すブログ」でも取り上げている。
※その後、当ブログは閉鎖し、現在ヤマダ氏はブログ『情報速報ドットコム』を運営している。
ブログ主のヤマダ氏は、与那国島の地震や東日本大震災が人工地震であるという説を否定している。
私もその点では同意できる。
3.11については、以前から何度も書いているとおりだ。
ヤマダ氏によれば、3.11人工地震説を唱えるリチャード・コシミズ氏が根拠とするデータは、画像加工して捏造されたものだと主張する。
その真偽の程を現段階で確認してはいないが、そのような主張があるということを紹介しておく。
人工地震説
私は、「人工地震などあり得ない」と言っているわけではない。
人工地震の技術は確かにあるし、核実験に伴う地震も広義には人工地震だ。
少なくとも、M9.0を引き起こす人工地震は、現在の地球上の技術と資源では不可能だと思われるということなのだ。
M7.0でも難しいだろうと思うが、エネルギーはM9.0の約千分の一だ。
東日本大震災が人工地震ではないことを示す根拠として、ヤマダ氏が挙げているものに加えて、以下に挙げる。
- プレートの地すべり現象
- ラドン濃度の上昇
- 動物の異常行動(2011年3月4日に茨城県鹿嶋市の下津海岸でクジラ52頭が打ち上げられた等)
- 家電製品や電子機器の異常(冷蔵庫やリモコン)
ある地震が本当に「人工地震」であるならば、基本的に宏観異常現象的な「前兆現象」などは起きることは考えられない。
だが、3.11の前には、非常に多くの前兆現象と思われる事象が発生していた。
人工地震説を唱える人は、これらの現象がなぜ起きたのかを説得力ある形で説明すべきだろう。
M9.0が不可能だとして、では20日の与那国島近海M6.8はどうか?
まず、「ちきゅう」号が、あの震源あたりを掘削したという事実はないだろう。
それ以前に、なぜあんなところを人工地震を起こす場所として選ぶのかという理由が、全くわからない。
陰謀による人工地震が本当に可能ならば、日本にもっと大打撃を与える東京の近くで何故やらないのか?
…とツッコミを入れたくなってくる。
松原照子氏の人工地震説に対する見解
下記のブログで、松原照子さんが世見で、3.11は人工地震だということをブログで書いていると書かれているのを見つけた。
※当該ブログ記事は既に削除されている。
あまりにもユニークすぎる説なので、我が目を疑った。
松原さんがそんなことを言うはずはないと。
それで、問題の2011年10月30日の世見「地球の自然界」を読んでみた。
やはり、まったくの読み違えだった。
makoto2007.at.webry.info
前述のブログでは、世見の以下の部分を引用している。
強大な電磁場で地震を起こさせる兵器が存在して、我国もこの3月11日、ターゲットに遭い、あのような大災害が起きたと云うのです。
これを読む限りでは、誰かが「云うのです」と、第三者がそう言っていると書いているにすぎないだろう。
ちょっと長くなるが、問題の記述を引用する。
地球を支配出来ていると思っているであろう支配者達も、自然界の動きだけは読めない事でしょうと思っていますが、先日このようなお話を耳にしました。
強大な電磁場で地震を起こさせる兵器が存在して、我国もこの3月11日、ターゲットに遭い、あのような大災害が起きたと云うのです。
私には信じられないお話でした。私は不思議な世界の方々が教えて下さるお話を信じていますし、自分自身が聞こえる事や見える事も、自分が体験している全てを疑う事は致しません。
もしも、この事が真実だとしたら、地球はそんなに遠くない日に滅亡する事でしょう。電子レンジのように地下の水を熱して地殻を膨張させて地震を起こすですって。私はこの様な事は信じたくありません。
(松原照子、ブログ「幸福への近道」、2011/10/30より)
(文字の色付けは百瀬による)
誤解する人もいるかもしれないので補足しておくと、上記の「先日このようなお話を耳にしました」というのは、巷のどこかで耳にしたということであって、「不思議な世界の人々」がそう言っているということではない。
要は、松原さん的には完全否定なのだ。
さらに、昨年11月の東京講演会で、松原照子さんは人工地震説について、以下のような趣旨のことを話されていた。
3.11人工地震の話は興味がない。
ないと思う。
電磁場とはどういうものか知ってますか?
もし人工地震を起こしたとしたら、人間は他の何かを感じていたはず。
上記の講演会は、百瀬との対談が収録された例のDVDにもあるので、自分の耳で確かめたいという人は、買ってみてください。
「人工地震」は、無くはない
3.11人工地震説については、そのような説を流している人々の真意を知りたいものだ。
この人達は、そうすることによって、どんな利益を得るのだろうか。
だが、すべての人工地震が「無い」と言っているわけではない。
広義の「人工地震」は様々な形のものがある。
それらは、「予期せずに発生した」人工地震ということだ。
たとえば、よく知られているものでは、米国のシェールオイル採掘によって発生するとされる地震がある。
「シェールオイル採掘」で米国で地震が多発か | WIRED.jp
また、日本でも、そのようなことが噂される地震が何度か起きている。
2018/09/06の北海道胆振東部地震もその一つだった。
この地震でそのような説があることを、私は某メディアで執筆したが、「某所」からクレームが来て、削除させられた。
その後、武蔵野学院大学特任教授で地球物理学者の島村英紀氏が、「人造地震」について語っている。
日本の地震学者で、この人ほど「忖度」なしで本音ベースで語ってくれる人は皆無に近い。
北海道胆振東部地震は「人造地震」だったのか 日本ではタブー視され研究が進まないワケ | デイリー新潮
長くなるので、この件に関する見解はまた別の機会に書くことにしたい。