今日3本目の記事では、現在NHKの総特集などで話題となっている「首都直下地震」の震源と発生時期について、過去の地震データにより、大まかな時期を予測してみたい。
首都直下地震のパターン
いわゆる「首都直下地震」と呼ばれている地震は、歴史を通じて同震源域で発生する地震の総称としては「南関東直下地震」と呼ばれる。
茨城県が震源の地震は、「首都」つまり東京の「直下」で起きるわけではないが、M7クラスの首都直下地震の19種類の想定パターンのうち、「(13)茨城県南部」と「(14)茨城・埼玉県境」の2つの震源が考えられている。
『首都直下地震の被害想定 対策のポイント - 内閣府防災』(PDF)より
http://www.bousai.go.jp/kaigirep/chuobou/jikkoukaigi/03/pdf/1-1.pdf
現在得られる情報の中で、首都直下地震の大まかな発生時期を予測してみるが、ご承知の通り、20弱のパターンが想定されていて、それらすべてを同列に扱えるわけはない。
どのくらい「差し迫っている」のか?
まず、首都直下地震の年代的な発生時期について。
つまり、周期的に、どのくらい差し迫っているのかということ。
この370年くらいの間に、南関東直下地震として起きた大地震は、以下のものがある。
◎南関東直下地震: 周期 30~150年
1648年06月13日: 相模・江戸、M7.0
1703年12月31日: 元禄関東地震、M8.1~8.2 55年
1855年11月11日: 安政江戸地震、M7.0~7.1 152年
1894年06月20日: 明治東京地震、M7.0 39年
1923年09月01日: 関東地震、M7.9 29年
202x年xx月xx日: 令和関東地震?、M7.x? 96年
最後の関東地震から96年経っていて、平均すると61年間隔くらいになる。
それで前回から96年経っているということで、「いつ起きても不思議ではない」ことになる。
そのため、来年2020年夏に東京オリンピックを控えているが、南海トラフ巨大地震と同様に、首都直下地震もその前後に起きても一向に不思議はないわけになる。
(南海トラフ巨大地震は、百瀬の研究では現在発生中の黒潮大蛇行が終息するまでは起きない可能性が高い)
南関東直下地震の発生時期
次に、過去の南関東直下地震(首都直下地震)の発生月を集計してみると、特に11月~12月は多いことは、以前の記事で書いた通り。
11月~12月が多いのは、南海トラフ巨大地震と同じだ。
下記の11/19の記事の「南関東」の項でまとめているが、1位は3月、2位は5月・6月・12月が同数となっている。
3月が最も多いのは、一般的な国内の大地震の全体でも同様だ。
下記のマップは、想定されている首都直下地震の震源パターンを示す。
南関東直下地震の月別発生数
12月2日以降の数日間で、茨城県北部・南部、栃木県北部あたりの内陸を震源とする地震が連続して起きている。
下記のように、昨日あたりからは茨城県北部に集中してきているようで、昨日は3回、今日は現時点(2019/12/06 22:10)で1回起きている。
では、茨城県で起きる大規模な地震はどうか?
1922/01/01~現在に茨城県北部・南部で起きたM5.0以上の地震を集計した。
01月: 07回
02月: 07回
03月: 13回 →1位
04月: 13回 →1位
05月: 05回
06月: 07回
07月: 11回 →3位
08月: 07回
09月: 05回
10月: 08回
11月: 10回
12月: 07回
合計:100回
このように、3月と4月が同数で、最も多い。
さまざまな集計で出てくる「3月」が最も地震が多いというのは、なぜそうなるかのはっきりした理由は不明だが、「春先」に地震が多くなるということは言えそうだ。
茨城県南部のみでは
次に、茨城県でも北部と南部では地震の性質が異なり、現時点では首都直下地震の1パターンともなっている「茨城県南部」のみを抽出してみると、以下のようになる。
01月: 07
02月: 05
03月: 08 →2位
04月: 12 →1位
05月: 03
06月: 06
07月: 08 →2位
08月: 04
09月: 03
10月: 07
11月: 07
12月: 05
合計: 75
サンプル数がより少なくなるので、あまり有意とは言えないだろうが、一応4月が1位で、2位が3月・7月で同数となっている。
現在問題としているのは、茨城県沖などの海溝型地震を除いた内陸地震であるが、その場合だと春先から夏にかけて大きな地震が起きやすいようなのだ。
発生しやすい「季節」がある
以上のように、季節的な発生時期は、震源パターンによって異なるため、一概には言えない。
ただ、関東の内陸で起きる大地震の場合は、季節的には春先から夏場あたりが多くなるという傾向がありそうだ。
ただし、これらの偏りは、あまり顕著なものではないが。
これが、茨城県・千葉県・神奈川県といった沖合の海溝型地震となると、また話が違ってくる。
前述の11/19の記事で示した中で、「黒潮域」を震源とする地震のパターンが、内陸に加えて沖合の震源もある場合となる。
ここでは、M6.0の地震を対象としている。
ここでは、1位が11月、2位が3月、3位が12月となる。
3月が多いのは内陸だけと変わらないが、1位と3位は11月・12月が多いという結果となる。
これは同じく11月・12月が多い南海トラフ巨大地震と同様で興味深いが、やはり海洋で起きる地震では、季節性が大きく出るようなのだ。
震源域によって異なるが、3月~4月、11月~12月が多くなるということで、これからの季節は特に首都直下地震の発生リスクが高まるということを意識して過ごしたい。
いまNHKでやっている首都直下地震の特集は、以上のような発生時期を考慮したわけではないだろうが、たまたまそうなったのか、あるいは1703年12月31日の元禄関東地震が起きた月ということなのかもしれない。
直前前兆を知るには
では、「大まか」ではなく、「細かな」発生時期を知るには、どうすれば良いのか?
つまり、地震の直前前兆を知るには?
たとえば、このブログのように様々な地震前兆・予知・予測関連の情報を毎日のようにチェックするとか。
私や周囲の人々のように、前兆現象としての「体感」を持っているような人は、普段は辛いこともあるだろうが、いざ大地震が近づいたとなれば有利になる。
そういう意味では、私は「頭痛」「耳鳴り」「眠気」などの体感があるが、糖質制限を始めてからは、「頭痛」が起きなくなってしまい(一時的なものでなければ)、少し残念だ。
あるいは、うちで行っているように、ハムスターの運動量(回し車の回転数)、ラドン濃度測定器などのチェックによっても、ある程度は地震前兆を掴むことはできる。
動物前兆としては、人によっては、金魚などの魚類や他の小動物でも助けになることがあるだろう。
あるいは、測定器ではないが、「無人チャイム」が時には頼りになったりもする。
それから、地震前兆を捉えるという噂の「ばけたん」は、以前にTOCANAなどでも紹介しているが、いままでの経験からすると、実際に地震の前に点滅するようだ。
このように、自分の家に測定器なり動物なりがいる場合は、そして経験を積めば、非常に強みになるということは言えるだろう。
この『探求三昧Web/Blog』のWebコンテンツの中で、ライフワーク的に力を入れて制作中の『地震前兆百科』がある。
私は地震前兆研究家として、特に他の人が敬遠する動物の前兆現象に力を入れてデータ収集・解析などを行っている。
これも、必要に応じて参照してください。
今日の前兆現象
前述のラドン濃度グラフは以下の通り。
このように急下降を始めたので、振幅はそう大きくはないので、関東で軽く揺れそうだが、20時57分の茨城県北部、M3.3で終わりかもしれない。
今日も何度か、ばけたんが点滅した。
17時台:2回
19時台:2回
21時台:1回
22時台:2回
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